【ワシントン=鳳山太成】トランプ米大統領は18日の記者会見で新型コロナウイルスのワクチンについて「(2021年の)4月までに十分な量をすべての米国人に供給できるだろう」との見通しを示した。ワクチンの供給時期を巡っては様々な見方があるが、同氏は楽観的な姿勢を貫いた。
トランプ氏は米ファイザーなど3社のワクチン開発が順調に進んでいると指摘したうえで「まもなく(承認を)発表できるだろう」と語った。20年末までに1億回分を生産して希望者への接種を始め、21年4月までに希望者全員が接種できる状態になると主張した。
米当局が安全性と有効性を確認して承認後、24時間以内に供給を始める計画だ。高齢者や医療従事者など重症化や感染のリスクの高い人を優先する。
米疾病対策センター(CDC)のレッドフィールド所長は16日の議会公聴会で「ワクチンが米国人に一般的に接種可能になるのはおそらく(21年の)第2四半期(4~6月)の後半から第3四半期(7~9月期)になるだろう」との見通しを示した。トランプ氏はレッドフィールド氏の発言を「正しくない」と批判している。