闘技場にて
「それではモモンガ様からご紹介がありましたように、私がパンドラズ・アクターと申します。」
パンドラズ・アクターは綺麗にお辞儀をして各階層守護者に挨拶をした。
「どうぞよろしくお願いするよ」
「よろしくねパンドラズ・アクター」
デミウルゴスとアルベドが手を出して握手をした。少しアルベドが握るのが強かったのは気のせいだ。
しかし、まだ階層守護者の目には疑いの目が残っている
モモンガが紹介し、階層守護者と同等の地位にあると言ったが、本当にモモンガを守れる力があり、考えが利くほどの知恵を持っているのかを疑っているのだ。
他の階層守護者の能力は知っているため疑ってはいない
「ふむ、皆さん私の能力がモモンガ様のお役に立てるだけの力を持っているのか、疑われているようですね」
「流石と言っておきましょうかね、パンドラズ・アクター」
「ちょ!デミウルゴス!」
デミウルゴスのアッサリとした返にパンドラズ・アクターに気を遣っていた、アウラがデミウルゴスを小さい声で言う
「大丈夫ですよアウラ殿、疑いが掛かるのは当然のこと。気をしていません」
「なるほどね、では、あなたの力を教えてもらっていいわよね?」
アルベドが少し強気に質問する
しかし、それをもろともせずパンドラはあっさりと返事をする
「ええ、もちろんです」
「私が至高の御方から頂いた種族はドッペルゲンガーです。そのドッペルゲンガーの能力をつかって、至高の方々への変身がかのうです。」
『!?』
皆が驚いたような顔をする。それも当たり前だ至高の方々とは自分たちの創造者。その方々に変身できると言うのだから
「全ての方に変身できますよ。試しにそうですね、ウルベルト・アイレン・オードル様変身してみましょう」
パンドラの姿が黒い羊が二本足でたっていて、顔には顔の半分を隠すほどの仮面をつけていて、頭には帽子を被ってた姿になっていた。
そうこれこそがデミウルゴスの創造者ウルベルト・アイレン・オードルだ
「な、なるほどこれは...凄いですね」
流石のデミウルゴスもおどろいている
「全ての至高の方々に変身でき、変身した時にはその至高の御方の全ての力を行使する事ができます。」
『!?』
パンドラがサラッと言った事だが、全てという事はどの階層守護者よりも強い力を使うことができると言うことなのだ。
「それと、私はモモンガ様よりアルベド殿とデミウルゴス殿と同等、同等以上の知恵を授けて頂きました。」
『!?』
デミウルゴスやアルベドと同等以上という事はモモンガを除いてその次にナザリックで賢いという事になる。今までの事がひっくり返るほどの能力だ。
「すごーい!流石はモモンガの創造物、パンドラズ・アクターだね!」
「す、凄いです!」
アウラとマーレが素直を称賛する
「ソレハ凄イナ、是非手合ワセ願イタイ」
コキュートスがいい対戦相手を見つけたと、口から冷気を放ちながら興奮した様子で、パンドラに頼んでいる
「ええ、構いませんよ。是非また」
しかし、2人だけは違う反応を見せた。まずはデミウルゴスだ、デミウルゴスは何か考えてあるのか少し黙り込んだ様子だ。しかしアルベドは違った。嫉妬の顔と恐怖の顔がある、嫉妬の顔はモモンガに創造してもらいしかもそれほどの力をもらったという事に嫉妬しているのだ。恐怖の顔はパンドラが優秀すぎるが故に自分の仕事が減ってしまうのでは無いかと恐怖しているのだ。モモンガの近くで仕事ができない、近くでお守りできないと考えているのだ。アルベドは守護者の中でもトップクラスの防御力を持つ、しかし、パンドラが出てきたら別だ。パンドラは至高の方々に変身出来るのだから自分より防御力が高くて当たり前だからだ。だからアルベドは嫉妬と恐怖の顔をしていた。
それに気づいたのかパンドラがアルベドに声を掛けた。
「大丈夫ですよ、あなたの仕事は減りませんよ。これからもっと忙しくなると思うので」
「?」
アルベドは不思議そうにパンドラを見ていた。
しかし、その後ろで不敵な笑みを浮かべる1人の吸血鬼がいた。
パンドラの能力を最強にしてみました