前回に引き続き、書店を経営するライター、マルティーナ・フランマルティーノさんのブログから。
ジャッジに関する分析記事第2弾です。
マルティーナ・フランマルティーノ著
2020年7月29日
コレオシークエンスはおそらくジャッジの主観が最も反映されるエレメントでしょう。
2018-2019年シーズンのルールの内容がそのことを物語っています:
- 創造性とオリジナリティがある
- エレメントが音楽に合っている
- エネルギー、流れ、出来栄えが十分で、開始から終了まで無駄な力が全く無い
- 氷面をよくカバーしている
- 十分に明確で正確
- 身体全体の関わりとコントロールに優れている
この文章は全てを語ると同時に何も語っていません。
何故なら、コレオシークエンスに独創性がある、または独創性がないと判断したジャッジにどう反論することが出来ますか?
残念ながら全てのルールが手元にあるわけではありませんので、正確な文章を引用することは出来ませんが、以前はコレオシークエンスは確かリンク全体をカバーしていなければなりませんでした。
羽生の最悪の演技の一つである2012年スケートアメリカにおけるフリーでは、コレオシークエンスがあっさり無効にされました。3フリップで3度目の転倒をした後、すぐに立ち上がることが出来ず、プログラムに戻るのに時間がかかったからです。
リンク全体をカバーすることが出来ず、彼のコレオシークエンスは公正に0点と判定されました。
この試合のプロトコルはこちらです: http://www.isuresults.com/results/gpusa2012/index.htm.
現在は「good ice coverage」(氷面をよくカバー)に変わりましたので、スケーターがリンクの一箇所に留まっていても、ジャッジはプラス要件の一つを排除するだけでよくなりました。
しかしながら、この要件も具体的過ぎたのでしょう。2019-2020年シーズンでは更に曖昧になりました:
- 創造性と/またはオリジナリティがある
- エレメントが音楽に合っている
- エネルギー、流れ、出来栄えが十分で、開始から終了まで無駄な力が全く無い
- 氷面をよくカバーしている、またはパターンが興味深い。
- 十分に明確で正確
- 身体全体の関わりとコントロールに優れている
上の画像はCommunication No. 2254 – SINGLE & PAIR SKATING – Levels of Difficulty and Guidelines for making Grade of Execution, season 2019/2020から2箇所をスクリーンショットして合わせたものです。
これによると、コレオシークエンスでは創造性とオリジナリティを揃える必要はなくなり、どちらか一つで十分になりました。また、interesting pattern(興味深いパターン)の一文が追加されたことで、リンクカバレッジも忘れてよくなりました。
でもこのルールについて考察する前に、少し過去に遡りましょう。
以前のコレオシークエンスの採点コードでは、羽生は時として本当に馬鹿げた評価を受けていました。
例えば、羽生が素晴らしいとは行かないまでも、そこそこのプログラムを滑ったあまり重要でない大会の得点を見ると、+3点満点が1つもありません。彼はこれまでに20個の3点満点を獲得しているにも拘わらず。
この大会以前に羽生が獲得した3点満点は以下の通りです:
- 3A(2014中国杯SP)
- 3A(2015オータムクラシックインターナショナルSP)
- StSq2(2015オータムクラシックインターナショナルFS)
- 3A(2015スケートカナダSP)
- 3A+2T(2015NHK杯FS)
- ChSq1(2015HNK杯FS)
- 4S(2015グランプリファイナルSP)
- 4T+3T(2015グランプリファイナルSP)
- StSq3(2015グランプリファイナルSP)
- 4S(2015グランプリファイナルFS)
- 4T(2015グランプリファイナルFS)
- 3A+2T(2015グランプリファイナルFS)
- ChSq1(2015グランプリファイナルFS)
- 4S(2016世界選手権SP)
- 3A(2016世界選手権SP)
- StSq3(2016世界選手権SP)
- StSq4(2016オータムクラシックインターナショナルSP)
- 3A(2016NHK杯SP)
- StSq4(2016グランプリファイナルSP)
- 3A(2017四大陸選手権SP)
同じようなことが起こった例として、2017年世界選手権の羽生のフリーも挙げましょう。
全体的に彼の基準を下回る評価を受け、3点満点は一つもありませんでした。
その後の+3/-3の採点コードが適用された大会、つまり世界国別対抗戦、オータムクラシックインターナショナル、ロステレコム杯、オリンピックの4大会で羽生は合わせて10個の3点満点(レベル4のステップシークエンス1回、レベル4のスピン1回、3アクセル3回、4サルコウ1回、4トゥループ1回)を獲得しました。
2017年世界選手権における羽生に与えられた117個の得点の内訳は+3が30個、+2が70個、+1が16個、0が1個でしたから、ジャッジにとっては良い演技だったけれど、満点を連打するほどではなかったのでしょう。
これはSkatingScoresに掲載された詳細プロトコルです:
大会プロトコルはこちらです:http://www.isuresults.com/results/season1617/wc2017
宇野のプロトコルも一緒に掲載したのには理由がありますが、それは後ほど説明します。
まず2人のジャッジによって羽生に与えられた演技構成点が目を引きます(事実を言えば、4人のジャッジが別のスケーターにより高い得点を与えました)。ウクライナのイゴール・フェドチェンコ(ジンにより高い技術点を与えました)とイギリスのマーガレット・ワースフォールドです(この2人のこれまでの採点態度をチェックする時間が私にあるでしょうか)。
ショートプログラム後の順位を見てみましょう(羽生がなぜこの順位だったのかはここでは説明しません)。
そして羽生がフリー最終グループで第1滑走だったこと、つまり彼のライバル達は全員彼の後に滑り、彼らがどんな演技をするのか分からなかったことも念頭に置きましょう。
最後から2番目の列はスケーター達の得点、最後の列は羽生との点差を示しています。
前シーズンの世界王者であるフェルナンデスとの点差を挽回するのは非常に困難だと思われました。
不可能ではありませんでしたが、大きな点差があり、フリーの基礎点の差はそれほどありませんでしたから、ハビを抜くには、彼が少なくとも大きなミスを1つ、または複数の小さなミスを犯す必要がありました。
ジャッジの面子にダニエル・デルファが含まれていたことも忘れてはなりません。
そう、オリンピックと同じジャッジです。彼はオリンピックでショートプログラムだけを採点し、フェルナンデスに非常に寛大な得点を与え、彼の直接のライバルである宇野とジンを厳しく採点しました(ローリー・パーカーの記事に掲載した表を参照して下さい)。
彼も羽生に最も厳しかったジャッジの一人でした(TES、PCSのどちらでも)。
羽生に厳しかったのはデルファだけでしょうか?
カナダのジョゼフ・ルカシーク。羽生とメダルを争う選手達の中にカナダのパトリック・チャンも含まれていたことは、おそらく偶然ではないでしょう。
チャンはショートプログラムで自己ベストを出して羽生を約4点上回っていましたが、もはや大分前から存在する基礎点の差によって、2人の内、有利なのは羽生の方でした。
遅かれ早かれこのプロトコルも本格的に分析するつもりです。
もしまだご覧になっていないなら、是非この動画を見て下さい。羽生のプログラムが如何に過小評価されていたが分かります。
動画の視聴数を上げ、この途方もない作業を行った方々に感謝するために私のブログからではなく、是非Youtubeのページから視聴してして下さい:
では、それではコレオシークエンスの話題に戻りましょう。
このエレメントで最も高い評価を得たのは誰でしょうか?
ジャッジがこのエレメントに出した得点の順位は以下の通りでした:
- ミーシャ・ゲー 2.10
- ハビエル・フェルナンデス 1.70
- パトリック・チャン、ジェイソン・ブラウン 1.60
- 宇野昌磨、デニス・ヴァシリエフス 1.50
- 羽生結弦 1.40
つまり6人のスケーターが羽生より優れたコレオシークエンスを実施したことになっています。私は全員のコレオシークエンスを見ていません。とりあえず宇野昌磨のコレオをだけを見るに留めました。
宇野と言えば、3アクセル-3トゥループのコンビネーションジャンプでGOE3点満点を獲得しました(ほとんど満点という意味です。+1のジャッジがいましたが、1番高い点と1番低い点はカットされます。統計におけるGOEは最終GOEを参照しています。カットされた最低得点まで見ていたら本当にキリがありません)。
私は宇野の3アクセルが羽生のアクセルより優れていたことが1度でもあったのか心底知りたいです。
羽生が常に完璧とは言いません。疲れで彼の3アクセル/3アクセルがシングルアクセルになってしまったのを私はこの目で見ました。
でもこのヘルシンキのように何の問題もない場合、3アクセルで彼に対抗出来る人は誰もいません。
これは宇野のコレオシークエンスです:
私は宇野が何かムーブメントをする度にスクリーンショットを撮りました(3サルコウの出、動画の4.27からスピンの入りの4.50まで)。
23秒間のシークエンスには、クリムキンイーグル(2秒)、イーグル(クリムキンイーグルの入り)、ツイヅル2回、ジャンプ、そして私が見逃しているのは無ければ、チョクトーとクロスオーバーを含む5ステップが含まれています。
お断りしておくと、私は現在ステップを見分けられるよう勉強中で、ベストを尽くしていますが、もし間違いに気づいたら知らせて下さい。原稿を修正してより正確にし、私も学習することが出来ます。
新しいことを学ぶのに遅すぎるということはありません。
羽生のコレオをスクリーンショットする作業にはより時間を要しました。彼のコレオの方が長く(29秒)、何よりも彼は常に何かムーブメントを実施していますから、1秒間に複数のスクリーンショットを撮る必要がありました、
スピンの出の4:18から3ルッツの準備に入る4:47までです。
この間、彼はハイドロブレーディング(3秒)、イナバウアー(3秒)、ツイヅル1回、モホーク1回、ランジ、ジャンプ3回、クロスロール2回、そしてチョクトー、ワルツスリー、チェンジエッジ、クロスオーバー4回(3回はイナバウアーの前に加速するため、1回はルッツ前の加速のため)を含む12ステップを行っています。
宇野に比べるとより長く、「moves in the field」は倍です(宇野の2秒のクリムキンイーグルに対して、それぞれ3秒ずつあるハイドロブレーディングとイナバウアーが含まれ、後者は音楽に合わせて手の動作も入れているためより難しくなっています)。またより多くのステップ(簡単なものも難しいものも含め)が隙間なく詰め込まれています。
しかし、ジャッジは宇野のコレオの方が高得点に値すると判断しました。
上述したことを前提とすると、コレオシークエンスではどんな得点を期待できますか?
私は非常に不可思議な得点だと思います。グランプリファイナルでネイサン・チェンがもらった得点のように。
チェンについてはコレオ全体ではなく、特定の瞬間だけを取り上げるに留めます。
スクリーンショットでは分かりづらいので、動画の数秒間を挿入した方がいいのでしょう。でも私には動画を切り取ることは出来ません。
私は文章を書くのが得意で、数字も何とかなりますが、テクノロジーは苦手です。
スクリーンショットを撮ってモンタージュするぐらいしか出来ません。
チェンの動画を貼りたくないので、まだご覧になっていない方は、彼のフリープログラムを探して見てみて下さい。
この瞬間、チェンはつまずきます。大きなミスではなく、転倒もなく、手も付きませんが、つまずきは確かにありました。
それでは、記事の冒頭でご紹介したコレオシークエンスのGOEプラス要件をもう一度確認しましょう:
- creativity and/or originality
創造性と/またはオリジナリティがある - element matches the music and reflects the concept/character of the program
エレメントが音楽に合っている - effortless throughout with good energy, flow and execution
エネルギー、流れ、出来栄えが十分で、開始から終了まで無駄な力が全く無い - good ice coverage or interesting pattern
氷面をよくカバーしている、またはパターンが興味深い。 - good clarity and precision
十分に明確で正確 - excellent commitment and control of the whole body
身体全体の関わりとコントロールに優れている
1)は満たしています。
事実に言うと、私はある特定のムーブメントを見ると不快になります。私が選手を侮辱していると誰かに批判されるのはごめんですから、何を連想させられるのかは言いませんが、あくまでもそのジェスチャーに対して湧き起こる自然な感情で、実施している選手が誰かは関係ありません。
馬鹿げたジェスチャーに加え、しかめっ面が全体を更に悪化させていますが、これは個人的なジェスチャーですから、これ以上は書きません。私は好きではありませんが、好きな人もいるのでしょう。
2)は満たしていないはずです。つまずいた瞬間、音楽とのコネクトは切れてしまうからです。
3)も満たしていません。つまずいたということはエフォートレスではないはずです。
4)は満たしているでしょう。この「or」(または)のおかげで、ジャッジ達にとってパターンが興味深ければ、リンクカバレッジは重要ではなくなりました。
5)は満たしていません。再びつまずきの話にもどりますが、正確ではありませんでした。
6)もありません。つまずいたということは身体のコントロールが欠けていたということです。
つまり満たしているプラス要件は2つ、+2です。
それではGOEマイナス項目も見ていきましょう。
「転倒」はありませんでした。
「音楽に一致していない」も当てはまりません。確かにつまずきましたが、それほど大きなつまずきではなく、音楽とのコネクトが一瞬失われたからと言って更なる減点に値するほど深刻なミスではありませんでした。
「コレオグラフィックムーブメントがない」、これも当てはなりません。私の好みではないというのはこの際、重要ではありません。彼は何らかのムーブメントを行っていました。
「Stumble」、すなわち「つまずき」は-1から -3です。
つまずきはありました。大きなつまずきではありませんでしたから、最小の-1でしょう。
「コントロールを失う/エネルギーがない」に関しては先ほどの「音楽~云々」と同じです。エネルギーはありました。
「動作の質が稚拙」も問題ありませんでした。つまりチェンの実施したジェスチャーはプラスを稼ぐほどではありませんでしたが、マイナスに相当しないだけのことはやっていました。
「創造性/オリジナリティに欠ける」についても問題ありません。
合計すると、プラス要素が+2、マイナス要素が-1、つまりチェンのコレオシークエンスは+1ということになります。
実際のプロトコルはこちらです:
全員がルール適用に関して非常に優秀だったと言えます。
ISUはジャッジを一人ずつ召喚し、説明を求める必要があると私は思います。
ジャッジのメンバーは以下の通りです:
皆さんのご想像通り、これらの名前の幾つかは、私の「要調査ジャッジ」リストに入っています。ISUではなく、私のリストです。ISUはもっと重大なミスさえチェックしていません。例を挙げましょうか?
3月に行われた世界ジュニア選手権における鍵山優真のフリーのプロトコルです:
skating skillsでジャッジ2(カナダのジェローム・ポーリン)が与えた得点を見て下さい。
この場合、悪意はなく、単なる押し間違いだったのでしょう。幸いにも、この得点は切り捨てられ、最終結果に影響を与えることはありませんでした。
私の疑問はこうです:
何故、誰もこのミスに気が付かなかったのか?
試合中、誰もジャッジに修正を求めた人はいなかったのでしょうか?
あるいは試合後、ISUは何もしなかったのですか?
彼らが間違った得点を修正しようとさえしないのなら、望みはありません。
コレオシークエンスの話題に戻りましょう。
2017-2018 年シーズン、コレオのGOE満点は2.10点、2018-2019年シーズンのGOE満点は2.50点でした。
この変更によって何が期待出来ますか?
得点全体の上昇でしょうか?
この理論が現実と一致するか、確認するために、私は2019年世界選手権に出場した24人の選手について、2017-2018年シーズンと2018-2019年シーズンの平均点を比較しました。
ウラジーミル・リトヴィンツェフは2017-2018年シーズン、シニアの国際大会に出場しませんでしたので、彼らの内23人のデータしか比較出来ませんでした。
これらの全選手のデータを入力し、上位2グループ、つまり上位12人の選手については、一目で分かるようグラフ化しました:
2人の選手、ジュリアン・イー・ジージエ(彼は自分の回転不足に気が付いた並外れた能力を持つ五輪テクニカルパネルに感謝するような選手です)と羽生結弦以外の選手は数値は上昇しています。
しかし、新ルールの採点コードはクオリティを重視するために考案された、つまり彼に有利なはずではなかったのですか?
この採点コードがもたらした効果のひとつは、前シーズンとの得点の比較をより困難にし、特定の不快な工作を生みやすくなったことのように私には思えます(実際、時間とやる気があり、これほど異なる数字を理解するためのある程度の想像力を備えた人でないと比較は無理です)。
グラフには最後のシーズンのデータは更新されていません。ここではオリンピック後の最初のシーズンについて考察するために私が以前作成したものをただ再使用しました。
昨シーズン、羽生のコレオの得点は再び上昇しましたが、いずれにしても、つまずいても大量の+5をもらえる能力を持つネイサン・チェンより低いのです。
ISU採点の謎です・・・
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☆羽生君のプログラムの魅力の一つはプログラム全体が壮大なコレオシークエンスのような造りになっていることです。
ORIGINは4T-su-3Fから最後のコンビネーションスピンの前まで、どこをChSqと申告しても通用するほどジャンプとジャンプの間にステップと振付要素が詰め込まれていました。
そしてここまでがジャンプ、ここからコレオという境界がなく、全てがシームレスな流れの中に縫い込まれていきます。
本来なら、演技構成点のスケーティングスキル、トランジション、振付、構成の評価にもっと反映されるべきだと思います。
でもジャッジにとってはネイサンのように「ここからここまでがコレオ!」とはっきり分かった方が評価し易いのでしょうか?
昨日翻訳したジャッジの贔屓採点の話題に戻りますが(昨日はまだバカンス脳で長文を翻訳するだけで精一杯でした)、私は全日本も贔屓採点が横行している大会だと思っています。長年被害に遭っていたのが織田君ですが、最近の大会ではジュニアGPF優勝者の佐藤駿君に対する低評価に驚きました。友野君なんかも国際大会より全日本の方がPCSが低評価です。通常、国際大会より国内大会の方が高い得点が出ると思うのですが。
羽生君が不在だった2018年の全日本は実家で見ていましたが、文字通り開いた口が塞がらなくなりました・・・
羽生君は2012年以降、あまりにも圧倒的で突出していたため、工作のしようがなかったのだと思います。
でも連戦続きだった先シーズンの全日本のフリーでは3つのジャンプで回転不足を取られました。確かにこの大会の彼は疲れ切っていて、いつもの彼のジャンプではありませんでしたが、選手によっては明らかに回転が怪しく、着氷もクリーンではなかったジャンプがレビューすらかけられていませんでしたから、テクニカルパネルの基準が統一されていたのか非常に疑問です。
一人だけTESカウンターが表示されなかった選手もいましたが、ああ云うのはどうなんでしょう?
フィギュアスケートに詳しくないお茶の間の視聴者はフジテレビの技術上の不具合だと思うのでしょうか?
あまりにも視聴者をバカにしていませんか?
これはスポーツの試合だということを忘れていませんか?
SkatingScoresで先シーズン全日本世界選手権のプロトコル詳細を確認したところ、ジャッジ3はPerformance、Composition、Interpretationの3項目で高橋大輔さんに一番高い得点を与えています・・・(大会プロトコル/ジャッジ一覧)
シリアルエラーが適用されていませんし、そもそもこのジャッジはCompositionの意味が分かっているのでしょうか?
確かに高橋さんはよく頑張って最後まで滑り切ったと思いますが、演技構成点は「よく頑張りました」賞でも功労賞でもないのです。
ジャッジはミスはあっても渾身の演技を見せた選手を温かい拍手とスタンディングオーベーションで称える観客とは立場が異なることを自覚し、私情を挟まず、ルールに則った公正な採点を行うべきです。
全日本選手権は国内で最も重要で権威のあるフィギュアスケートの大会です。
その大会で、このような採点がまかり通っているのを見ると、スケ連と言う組織の信頼性、ジャッジのプロ意識に疑問を抱かずにはいられません。