LSDドース(摂取量)と効果。

メディアや薬物教育が、「LSDはごくわずかな量で強烈な幻覚を〜」と言うのはもう聞き飽きました。印象操作でしかありません。出回っているLSDは弱い(低用量、ロードース)のものが多く、実際は幻覚らしい幻覚を見ない人が多いです。
LSDは確かに強力なドラッグではあります。ですが効果はドースに比例します。どんなドラッグも大量に飲めば強力で、少量なら安全です。ヘロインや覚せい剤だって、少量なら安全です(でもやるなよ!)。摂取量が、効果の強さ、その他にも依存性や害の大きさにかなり多く関わっているにも関わらず、メディアとかはまるでその知識がなく、あたかも全員が同じ量で摂取しているかのように言います。

LSDに幻覚はない、という人がよく見受けられますが、そういう人はただ単に摂取量が少ないだけです。という事を念を押して伝えたいです。日本語ネットではけっこう見かけるので。

LSDは摂取量により、「全く別レベルの体験」をもたらします。


※人によって感じる効果は違うので、絶対的な説明とは思わないで下さい。
例えば200μgで起きると言われている効果を、100μgで感じる人もいるかもしれませんし、250μgでも感じない人もいるかもしれないです。
※売人の語るLSDの容量は、間違っている可能性があるので、注意しましょう。250μgとして売られ、実際150μgもないようなものが目撃されています。逆も然り。



5μgーおそらくほぼ効果を感じない、マイクロドース。クリエイティビティの向上などに。

10μg ー やや強めのマイクロドース。幻視などは無い。音楽を聴くと、音の深みが少し増している事は確認出来る。

25μg- わずかな多幸など。大麻に似た効果。音楽はかなり広がって聞こえる。幻視はまだない。


60μgー低クオリティの紙の1ヒット。
水中感。光が明るく見え、色がより濃く見え、残像が見え始めるかもしれない。まだトリップと言うには弱いが、初心者には十分な効果と言えるだろう。1グラムのキノコに近い。
まだ日常行為などが普通に出来る。目立った幻幻視はないが、自己について問い直す、精神的なトリップが十分に出来る。
本格的なトリップとは言えないが、音楽を聞いたり、悩みについて考えたり、レクリエーション(遊び)や、精神成長、自己反省に十分使えるドース。


100μgー理想的な紙の1ヒット。地面や床が動き出す。思考の混乱と複雑化。もっと考えるようになる。
短期記憶能力の衰え。脳がスピードアップし、周り全てへの意識、注意力があがる。
模様が各面に浮かび始め、閉眼幻覚なども。
トリップしていると言えるドース。

150μgーここまでが初心者がビビらずに出来るドースと言われている。
人によっては混乱で簡単な動作が難しくなり始める。
感情の変化は非常にダイナミックに。
まだ現実と幻覚ははっきりと区別出来るので、良いセット&セッティングであれば、大きな危険性はない。
見慣れた場所でもたくさんの新しい発見ができる。外を歩くと挙動不審で不安を感じ始めるが、景色の曲がり具合を体感できる。

200μgーここからが強くなり得る所。普通は2ヒットだが、強い紙は一枚で200含む場合も。
思考は高速で走る。美しい色がそこら中に現れ始める。閉眼幻覚はかなり現れる。人生の変わるスピリチュアルな体験が可能になってくる。多くの人はパニックせずにうまく乗り越えられるが、初めてではやらない方が良い。
距離感や大小感は非常に変化し、視界の解像度は格段に上がる。そのため自分が巨大に感じる不思議の国のアリス症候群的なのを体験できる。
目の前の世界が非常に奇妙な場所になり始める。
カムアップ(効き始め)の時に恐怖を感じる人も多い。


250μgー これはアルバートホフマン(LSDの発見者)が初めて試した量である。
ピークは強烈で怖くもなり得るが、ピークが過ぎれば、快適になる。カムダウンになれば、彼はロックスターになった。閉眼幻覚は大変美しい。
シンメトリー(対称性)やフラクタルなどがかなり見える。
思考と現実の境が少しだけ混ざり始める。
何かを考えて実行するというのが困難になってくるので、どういうトリップをしたいか立てた予定通りに行くと思ってはならない。
異世界、別次元にいるような感覚が強まってくる。

300μg- ここからは重い世界に入る。まだまだ上はあるが、ここで線を引く人も多い。ここより上はレクリエーショナルではないと言っていいだろう。
現実が遠くへ離れていくようなトリップ。日常のコンセプトが遠く離れていく。精神的に多くの事が起きるので、軽い気持ちで挑むものではない。
想像力が外の現実と融合し始め、軽いトリップとは違う領域に入る。
何か超越的な、あるいは神秘的な存在の気配を感じるかもしれない。



400μgーこれをやる人は少なく、これだけ強い紙はほとんどない。(あったら大変だ)
感覚が混乱し(音を色として見る等)、時間が歪み、永遠の一瞬などを体感。体を動かす事が難しくなる。意識レベルが上がり、感情が非常に強化。人はこのドースを人生が変わるものと言う。人によっては、悟る事が難しく、いかがわしい小さい事に反応してしまう場合の方が多い。
危険性を考慮すると、トリップシッターをつけるのが望ましい。かなり現実が分からなくなるので(自分が幻覚剤で幻覚を見ているという自覚ができる可能性は低い)、一人でやるのは賢い判断ではない。
日常があまりに遠ざかるため、人間とは何か、人生とは何か、社会とはなにか、異次元の別視点から見てしまい、非常に深い問いをぶつけられる。トリップが終わったら、トリップ前と同じ人として出てくるなんていうのはほぼありえないだろう。


500μgー「強い」幻覚の領域。ものが他のものに変わって見える「モーフィング」などが見える。
エゴ(自我)の破壊や分裂。ものが話しかけきたり、矛盾したものを同時に感じたりする。現実感の喪失。時間という概念は完成に無意味になる。
経験の多い人でもここで線を引く。視界は完全にフラクタルの模様で埋まり、何かを眺めると無限の奥底まで見える。幻視の深みは何マイルも続く。マンデルブロット、スパイラル、波の干渉パターンなどが見える。
前方のものが見えるとは限らない。ここまでくると普通のトリップではない。
まず恐怖を感じない事はありえないと思った方が良い。これはやる勇気があるだけで表彰されるべきものだ。(笑)。
何が起きたか、説明が出来ず、起きた順番や長さも分からなくなるだろう。
エンティティー(存在)や、神などと対話するなどという体験も珍しくない。または自分が神になるという体験も。


600μgー 300μgのピークで体験出来る幻視が、最初の1時間の段階で現れる。自我もかなり早い段階で消失。動く事は無理に近く、黙って座っている必要がある。思考のスピードは凄まじく、自分でもついていけない。

700μg- テレンスマッケナによると、DMTブレイクスルーの最初の数分のピークが終わった直後はこれくらいの強さ。
身体離脱体験。五感超越体験。五感の融合。説明不可能な体験。
これ以上ドースを増やしても、それほど強さは変わらず、トリップ時間だけが伸びて行くだけだと言われている。


1000μg- ほとんどの人はここまで到達しない。シャーマンや高みを求める人のみであろう。
もはや幻視以外のものは見えない。
想像を絶する事が起き得る。
多くの人はこの体験には準備ができておらず、うんこが漏れるほど恐怖する事になる。
自分が死んだと思う者も多い。一人でいて、電話の数字が見えれば(※見えない)救急車を呼ぶだろう。(※そもそも救急車を呼ぶという高度なコンセプトを理解し、実行する事が無理に近い)

(この先いるか?笑)
1500μgー これを体験した人は少ない。この量は一部の人にとって、かなり危険である。目の前の自分の手も見えない。現実と想像の境はない。息をする事を忘れる人もいる。多くの人が失神するかもしれない。エゴは完全に失われる。しかしエゴ(自我)のない世界で、人間の認識を支配している存在たちに会える。彼らは人間より賢い。彼らは自意識があり、自分ではない。彼らは意識の裏側の数学者で、幻視模様そのもの。
感覚は普通の様には機能しない。宇宙やもの、全てとの融合。現実(感)のなさは強烈すぎて、説明は不可能。少量摂取で起きる現象たちはまだ比較的説明しやすいが、ここまで来ると言語では不可能である。世界そのものが根本的に変わる。




せっかくなのでおススメのドースを紹介しておきます。

初めてのトリップ 60〜100μg

海や山などで、自然をありがたみたい 100〜200μg (200μgで見る夕日はすさまじい美しさです)

自宅で精神の旅へ挑戦したい 250μg〜

死ぬ準備が出来たので、信用しているトリップシッターをつけて、身体を脱して神の領域へ挑戦したい 400μg〜

 

おまけ
LSD愛好家のコメディアン、ビルヒックスの名言

「ドラッグは我々にいい事をたくさんした。なに?ドラッグが嫌いだって?なら君の愛する、人生をエンハンスしてくれた音楽レコード、CD、全て、焼け(笑)何故かって?君の愛するアーティストみんな、ドラッグでHIGHだから笑」

「なぜ悪いLSDの話しかニュースにならない?いい話は?ニュースにしがいがあると思うんだが。
・・ある日、LSDをやった青年(Young Man On Acid)が気付きました、世界は、ゆっくりとした振動に凝縮されたエネルギーでしかなかく、我々はそれぞれ主観的体験をしているひとつの意識体で、死は存在せず、命は夢に過ぎず、我々は我々自身の想像に過ぎないと(We are the imagination of our selves)。お天気中継のトム、どうぞ」