26.ワインを作ろう②
ワインうんちくがお嫌いな方はごめんなさい( ̄▽ ̄;)
鑑定さんに、完成品についての開栓時間アドバイスを追記しました。
私たちはぶどうでいっぱいになったカゴを持って自宅に帰宅した。
三種類あるので、途中までマーカスに加えてケイトにも手伝ってもらうことにする。
三種類のぶとうを三つの木桶にザラっと全部入れる。ちなみにぶどうは洗いません。
洗うと水で糖度が下がって不味くなるのです。でも手は洗って綺麗にしましょう。
「まずは、茎みたいな部分を全部除いて……」
ぶどうの粒と粒を繋いでいる部分を取り除いていく。
「結構細かい作業ですねえ」
ケイトがボヤきながらも、黙々と作業をする。
そして、ぶどうの粒を潰していく。
「うわ、いつ終わるんだ!」
マーカスもブツブツ言い出す。
周りがなにかブツブツ言ってはいるけれど、無事潰すのも終わって、次は発酵作業に入る。ちょっとケイトは休憩です。彼女はちょっとほっとした様子で腰を下ろして眺めている。
潰したぶどうの中の入った木桶の中に、干しぶどうを元に作った酵母液を入れていく。
(今はブラックベリーの収穫期も終わったので、他の果物で酵母液を作っている)
ちなみに、マーカスも日々の酵母液作りで錬金発酵ができるようになったので、次の工程の発酵のお手伝いしてもらうことにした。
順番に魔力を送って発酵を促していく。
【ワイン???(ペノ・ロワール)】
分類:食材・食べ物
品質:低品質
詳細:ぶどうを潰したもの。発酵は始まったばかり。酵母が頑張っている。
【ワイン???(ペノ・ロワール)】
分類:食材・食べ物
品質:低品質
詳細:ぶどうを潰したもの。だいぶ発酵が進んできた。まだまだ頑張り中。
【ワイン???(ペノ・ロワール)】
分類:食材・食べ物
品質:低品質
詳細:ぶどうを潰したもの。アルコール発酵が行われて、果皮からアントシアニンの色素とタンニンが果汁に移っている。
これをあと二種類分行っていく。
終わったら、大きな布の袋に入れてぎゅーっと絞って果皮と種子を取り除き、三つの樽に詰めた。
次にもう一回発酵させる。
【ワイン??(ペノ・ロワール)】
分類:食材・食べ物
品質:低品質
詳細:発酵したぶどう液。リンゴ酸が際立って酸っぱい。
【ワイン?(ペノ・ロワール)】
分類:食材・食べ物
品質:低品質
詳細:発酵したぶどう液。リンゴ酸が乳酸に変わった。まろやかな味わい。でも物足りない。
そして今度は錬金熟成を行う。魔力を送って、ワインを熟成させるのだ。
【ワイン?(ペノ・ロワール)】
分類:食材・食べ物
品質:普通ーーー
詳細:発酵したぶどう液。樽の香りが少し液についてきた。熟成により風味も複雑になりつつある。
【ワイン(ペノ・ロワール)】
分類:食材・食べ物
品質:普通ーー
詳細:作りたての若いワイン。酸味がきつい。味の複雑性はまだ少ない。
これを、三種類分、濾して不純物を取り除きながら瓶に詰めていく。コルク栓を締めて、ちょうど三種類各二本、六本分の若いワインが出来上がった。
【ワイン(メロロー)】
分類:食材・食べ物
品質:普通ー
詳細:作りたての若いワイン。単純なジュースって感じ。味の複雑性はまだ少ない。
【ワイン(ネッテオーロ)】
分類:食材・食べ物
品質:普通ーー
詳細:作りたての若いワイン。タンニンがきつい。要は渋い。味の複雑性はまだ少ない。
あとは、様子を見ながら、瓶詰めの状態でさらに錬金熟成を行っていく。
そう、ここからが、私たちの国で飲まれているワインとは違うのだ。瓶の中で熟成させるということはあまり行われていなくて、ワインはできたものを若いうちに飲むのが一般的である。
だけど、私が作ろうとしているワインは、瓶の中で熟成することによって、これからもっと味が複雑になっていく。
まずは、ペノ・ロワールから。
【ワイン(ペノ・ロワール)】
分類:食材・食べ物
品質:普通ーー
詳細:作りたての若いワイン。酸味がきつい。味の複雑性はまだ少ない。
【ワイン(ペノ・ロワール)】
分類:食材・食べ物
品質:普通
詳細:少し落ち着いてきたワイン。まだ酸がたつ。味の複雑性がだんだんでてきた。
【ワイン(ペノ・ロワール)】
分類:食材・食べ物
品質:最高級品
詳細:熟成し飲み頃のワイン。スミレの花のような香りと、ラズベリーなどの果物の香りに加え、僅かになめした革のような複雑な香りを持つ。開栓は余裕を持って早めにして、空気に触れさせると、酸味が落ち着くだろう。
次にメロロー。これはそこまで熟成は要らなかった。
【ワイン(メロロー)】
分類:食材・食べ物
品質:普通ー
詳細:作りたての若いワイン。単純なジュースって感じ。味の複雑性はまだ少ない。
【ワイン(メロロー)】
分類:食材・食べ物
品質:高級品
詳細:ブラックカラントやプラムなどのよく熟した風味で、果実味豊かなワイン。万人受けし、飲みやすい。
そして最後に、ネッテオーロ。
【ワイン(ネッテオーロ)】
分類:食材・食べ物
品質:普通ーー
詳細:作りたての若いワイン。タンニンがきつい。要は渋い。味の複雑性はまだ少ない。
【ワイン(ネッテオーロ)】
分類:食材・食べ物
品質:普通
詳細:少し落ち着いてきたワイン。それでも渋い。味の複雑性がだんだん出てきた。
【ワイン(ネッテオーロ)】
分類:食材・食べ物
品質:最高級品
詳細:熟成し飲み頃のワイン。重厚で王者の風格を持った味わい。ベルベットのような滑らかさに力強さを秘めた、香り高く洗練された仕上がり。開栓は余裕を持って早めにして、空気に触れさせると、渋みが落ち着くだろう。
これで三種類のワインが完成した。
「できたわ!」
私の言葉に、マーカスは瓶を覗き込んで鑑定しては騒ぎ、ケイトはよく分からないと言った顔をする。
さあ、お父様とお母様に試飲してもらいましょう!(六歳には分からないしね)
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駆け出し作家の身ではありますが、すこしでも
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