竜の道 第8話 最終回 玉木宏、高橋一生、松本穂香、細田善彦、奈緒、今野浩喜… ドラマの原作・キャスト・主題歌… New!


出典:『竜の道 #08【玉木宏&高橋一生、双子の復讐劇ついに最終回!最後の決断】』の番組情報(EPGから引用)


2020/09/15(火) 21:00:00 ~ 2020/09/15(火) 22:48:00
[終]竜の道 #08【玉木宏&高橋一生、双子の復讐劇ついに最終回!最後の決断】[字][デ]

「復讐劇、今夜完結!あんた裁くのは法じゃない…23年の双子の執念が憎き仇をついに破滅に追い込む!?正体暴かれ絶体絶命の兄が下す最後の決断とは」
玉木宏 高橋一生

番組内容
霧島源平(遠藤憲一)の殺人教唆の証拠を手に入れられず、打つ手がなくなった竜一(玉木宏)は、さらに沖(落合モトキ)から“矢端竜一”が生きている証拠を突きつけられ、窮地に陥る。そのうえ、沖が美佐(松本穂香)にまで近づいたことを知り、竜一はますます焦りを募らせる。一方、エニイウェイズとの契約内定を取り付け、ついに悲願である運送業界トップの座が視野に入ってきた源平は、一層言動に狂気を帯びていく。
番組内容2
これ以上竜一に危険なことをさせたくない竜二(高橋一生)は、「俺に計画がある」と次の手を持ちかけようとするが、竜一は話を聞くより先に、ある決意を胸に美佐の元へ。翌日、異変を感じて竜二が駆けつけると、竜一は衝撃の事実を打ち明け、「もうお前はいらねぇ」と、竜二に銃口を向けて……!?
出演者
玉木宏 
高橋一生 

松本穂香 
細田善彦 
奈緒 
今野浩喜 
渡辺邦斗
 ・ 
西郷輝彦(特別出演)
 ・ 
松本まりか 
斉藤由貴 
遠藤憲一 他
スタッフ
【原作】
白川道「竜の道」(幻冬舎文庫)
【脚本】
篠﨑絵里子 
守口悠介
【音楽】
村松崇継
【主題歌】
SEKAI NO OWARI「umbrella」(ユニバーサル ミュージック)
【オープニング曲】
ビッケブランカ「ミラージュ」(avex trax)
【プロデュース】
米田孝 
水野綾子
【演出】
城宝秀則 
岩田和行 
紙谷楓 
吉田使憲
【制作】
関西テレビ 
共同テレビ
ご案内
詳しい情報は、番組HPをチェック! 
https://www.ktv.jp/ryu-no-michi/


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竜の道 第8話 最終回 玉木宏、高橋一生、松本穂香、細田善彦、
  1. キリシマ急便
  2. 美佐
  3. お兄ちゃん
  4. 社長
  5. 復讐
  6. お前
  7. 竜一
  8. エニイウェイズ
  9. 斉藤一成
  10. 会社
  11. 人間
  12. 大臣
  13. 凜子
  14. 吸収合併
  15. 国交省
  16. 矢端
  17. 曽根村
  18. 本当
  19. 矢端竜二
  20. 竜二君


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(矢端竜二)
お前と俺は…。 2人で1つだろ?

(美佐)
両親を亡くしてしまってからも

ずっと3人で生きてきたんです。

でも 双子の兄弟は両親の敵を

どうしても討ちたかった。
(矢端竜一)全て奪って

自殺したいほどの
絶望を味わわせる。

(曽根村)お前が二見を殺せ。
そしたら データを渡してやる。

もう人は殺さないって
約束しただろ。

(美佐)もし事情があって
他人のふりをしているなら

それでもいいんです。

2人が不幸なら
妹も幸せではいられないから。

(沖)こんにちは。

矢端竜一さん。

(沖)それとも

斉藤一成さんと
お呼びしたほうがいいですか?

(沖)この取材の最中に

田沼さんという方に
お会いしました。

田沼?

あなたの元同僚ですよ。

日日タイムズという出版社の。

この写真を見て

絶対に斉藤一成だって
言い張るもんでね。

私も気になって
斉藤一成について調べてみました。

それで?

斉藤一成は
天涯孤独の身だったんですが

苦労して知り合いを見つけました。

ところが この写真は

斉藤一成とは顔が違うって
言うんですよ。

≪コンコン コン!(ノックの音)

(凜子)失礼します。

私が どうして こんなに
斉藤一成にこだわるのか

おわかりですよね?
さあ。

斉藤一成を名乗る人間は

人を殺してるからですよ。

それも2人も。

♬~

(砂川)凜子さん。

大丈夫ですか?

(沖)被害者の1人は大野木保志

日日タイムズの社長です。

自宅で心臓発作を起こして

一緒にいた斉藤一成に
殺害されました。

大野木さんが隠し持っていた
10億を奪うために。

大野木さんが殺害されたのは
いつなんですか?

2012年です。

だったら私は
ブラジルにいましたよ。

和田猛という人間は
確かにブラジルにいたんでしょう。

その戸籍をあなたは手に入れた。

どうしても私を その
斉藤一成さんにしたいんですね。

(沖)福岡県の北九州市に行く

斉藤一成はアパートの管理人に
そう言ったそうです。

それっきり姿を消した。

それで あなたの
現在の交友関係を調べたところ

北九州市出身の人間が
1人いました。

矢端竜二さんです。

国交省にお勤めの。

斉藤一成が北九州に行った頃

矢端竜二さんの双子の兄
竜一さんは

火事に遭って焼け死にました。

だそうですね お気の毒に。

(沖)でも 本当に死んだのは

斉藤一成じゃないんですか?

(沖)
自殺願望のあった斉藤を殺して

あなたは
斉藤一成と入れ代わった。

戸籍を奪い 顔まで変えてね。

つまり
あなたが矢端竜二の双子の兄

矢端竜一だ。

♬~

何を言ってるんですか?

この子 覚えてますか?

大野木健斗 あなたが殺した
大野木さんの息子さんです。

(回想 大野木)

苦労したみたいですよ。

病気で母親を亡くして

金のために父親を殺した人間を
恨んでる。

それは気の毒ですが
私には関係ない。

これ以上
でたらめをおっしゃるなら

こちらも
法的措置を取らせていただきます。

でたらめかどうか
いずれわかりますよ。

何なんだよ あの野郎は!

キリシマ急便のことは?
何か言ってたか?

いや。 でも
わざと黙ってんのかもしれねぇな。

ふぅ~ 沖を探る。

何か
ほんとに証拠をつかんでんのか

全て憶測に過ぎないのか。

わかった 俺も予定を早めて動く。

なあ お前

本気で
まゆみと結婚するつもりか?

正体がバレてんなら
悠長なやり方してる時間ないぞ。

考えがある。

源平の殺人教唆のデータが
手に入れば…。

頼むから もう俺に任せろよ。

計画が整ったら お前に話すよ。

はぁ~。

なあ 美佐のためにも
データは もう諦めろ。

はぁ~。

とにかく沖を調べる。
こんなとこで邪魔されてたまるか。

はぁ~。

ふぅ~。

(相沢)キリシマ急便さんに
過重労働の事実はない

そういうことですか?
(霧島源平)もちろんです。

では どうして
うちにリークがあったんですか?

まあ うちも敵が多いですけぇの。

連中の逆恨みでしょう。

まあ
そういうことにしておきますよ。

他に やっかい事は
ないでしょうね?

消していただきたい
男がおります。

どうぞ ご安心ください。 ははっ。

この金で このまま すぐ逃げろ。

ほとぼりが冷めたら家族呼んで
また新しい生活 始めりゃいい。

それまでは
居場所を誰にも知らせるな。

(二見)何言ってんだ
あんたが俺を唆したんだろ!

いいから早く行けよ!

今度こそ ほんとに殺されるぞ。

(曽根村)



♬「ミラージュ」

もう人は殺さないって
約束しただろ。

美佐のためにも
データは もう諦めろ。

早くしろよ!
お前 狙われてんだぞ。

♬~

ちくしょう!

あぁ~!


(まゆみ)それで 何なの?

何か話があるんでしょ。

この間の

兄がキリシマ急便に

復讐してるかもしれない
っていう話。

あれ 本当かもしれないです。

実は和田さん…。

(まゆみ)
結婚することにしたから 私

竜二と。

だから もう聞かない。

まゆみさんとの
結婚の許可を頂きにまいりました。

あなたが私を信用していないのは
よくわかっています

両親のことがありますから。

ふっ。

ほんなら
どうするつもりですかいの?

結婚を許可したほうが
あなたのためです。

もし 私が復讐するなら

キリシマ急便を
業界トップに押し上げてから

満を持して潰します。
そのほうが

あなたに与えるダメージが
より大きいですから。

復讐をしないのであれば
後継ぎとして この会社に尽くす。

つまり 私は国交省の立場と
あらゆる力を使って

キリシマ急便が
業界トップになるための

力添えをするということです。

ははははっ… はははっ。

やっぱり あんたは面白いのう。

(晃)矢端さんが
後を継いでくれれば安心です。

姉もキリシマ急便も
よろしくお願いします。

まるで ご自分が終わったような
言い方ですね。

お会いしたときから あなたは

キリシマ急便を変えたいと
おっしゃってました。

今も そのお気持ちは
おありですか?

そりゃもちろん。

でしたら

私の話を聞いてください。

恐らく
これが最後のチャンスです。

♬~

(マナーモード)



二見を逃がしたのは お前か?

 弟に泣きつかれたか。

 俺の言ったとおりだろ。

肉親ってのは
やっかいなもんだって。

すいません
今 立て込んでますので。

 二見を殺せば
源平のデータが手に入ったものを。

♬~

(久本)会長には

やっかいな肉親が
いらっしゃるんですか?

竜一と竜二は

会長の息子さんでは?

さあ 大臣 もう1杯。
(室谷)あぁ どうも。

今日は仕事抜きで ご挨拶だけ
させていただきますけぇ。

うちも ようやく
跡取りが見つかりましての。

(室谷)いや 驚きましたよ。

矢端君が
お嬢さんと婚約とはね。

しかも
キリシマ急便を継がれるとは。

国交省で培った経験を基に

国と民間のいいパイプに
なれればと思ってます。

つまらないものですが

これは私から。

私は まだ仕事がありますので
これで失礼します。

気を付けての。
はい。

ご苦労さま。

さあ 大臣。

食えない人ですね
あなたも彼も。

民間企業からの賄賂ではなく

国交省の部下からの
手土産として

私に これを渡した。

しかも この接待の場に

国交省の人間を
同席させることで

私の弱みも握れる。

矢端は省内でも あちこちに
コネを持つ男だそうですよ。

強い味方を手に入れましたね。

わしの強い味方は

大臣の強い味方でもありますけぇ。

エニイウェイズの件

どうぞ
よろしゅうお願い申し上げます。

昨夜は ありがとうございました。

楽しい時間でしたよ。

今日は どうされました?

大臣に
折り入って ご相談があります。





おう どうした?

結婚のこと聞いた
まゆみさんから。

 あぁ~ それか。

 悪い
ゆうべも電話もらってたよな。

彼女を復讐に
巻き込まないでって言ったのに。

お前 いいかげんにしろよ
いつまで そんな話…。

 お兄ちゃんは生きてるの?

 和田さんが
お兄ちゃんなんじゃないの?

 そう考えれば
全部つじつまが合う。

 どうして竜二君が こんなに
和田さんを信頼してるのか。

どうして和田さんとお兄ちゃんが
こんなに重なるのか。

だから… 聞けって。

 お兄ちゃんが
火事で死んだとき

私も竜二君も

死んだお兄ちゃんの顔を
ちゃんとは見てないよね。

 事件性がないからって
解剖もされなかった。

おい 美佐。
 それに何より

竜二君が
一緒に復讐をするとしたら

お兄ちゃんしかいないから。

 怖いの。

 もし
お兄ちゃんが生きてるなら

これから
やっと3人で生きていけるのに。

 2人が
これ以上 むちゃなことをしたら

最後には

2人共 失っちゃいそうで。

♬~

悪かった。

 お前が
そこまで思い詰めてるなら

もっと早くに
話しておくべきだった。

竜一は…。

♬~

火事で死んだ。

 和田さんは竜一じゃないし

復讐もしていない。

お前が心配するようなことは
何もない。

≫吉江先生 お客さんですけど。

吉江美佐さんですよね。

フリーライターの沖といいます。

少し お話を伺えますか?

(美佐)どうして
私たちを調べてるんですか?

(美佐)上の兄が生きていると
叔母に おっしゃったそうですね。

どういうことですか?

(沖)
知らないんですか? あなた 何も。

何をですか?

(沖)はぁ~。
知れば きっと思うでしょうね。

死んでてくれたほうが
良かったのにって。

私は

人の悪事を暴いて
世間に訴えるのが仕事です。

覚悟するように お伝えください

お兄さんに。

はぁ はぁ…。
≪あの ちょっと!

ちょっと。
(美佐)はぁ はぁ…。

(凜子)社長は外に出ておりますが。

(美佐)
どこに行ったか わかりますか?

(砂川)あの どういうご用件で?

和田さんは

私の兄かもしれないんです。

えっ?

記者が兄を調べてます。

兄の悪事を暴くって。

あなたは
ずっと兄のそばにいるんですよね。

お願いします
もう兄を止めてください。

(凜子)私は何も知りません。

家族のためなんです。

兄が こんなことをしてるのは。

お願いします

これ以上 兄に危ないことを
させたくないんです。

お願いします!

♬~

吉江美佐さんが見えましたよ。

沖が
彼女のところにも来たそうです。

沖に会いにいくんですか?

どけよ… どけよ!

もう やめたらどうですか?
あの子の望みどおり。

私には…。

失いたくないものはありません。

だから
稼げれば何でもいいと思って

日本に来ました。

でも 社長を見ていて
思うようになったんです。

死にそうな目をしていた
この人に

どうしても
成し遂げたいことがあるなら…。

それを
私の生きる意味にしようって。

でも この先に

社長の幸せはあるんですか?

もういいじゃないですか。

ここに居場所があって

あんなふうに
大事に思ってくれる人がいて。

これ以上

どこに行くつもりですか?





沖ですか。



悪いな。



♬~

記事に ご協力いただける覚悟は
できましたか?

沖さん。

そろそろ本音で話しませんか?

あなたの本当の目的は金でしょう。

確かに あなたは
記者として不正を暴いてきた。

でも 金になりそうな相手には

その不正を記事にするぞと
脅して

金を取ってきたんでしょう。

何を言ってるんですか?

もし
私が あなたの家を探ったら

その証拠が山ほど
見つかるんじゃないですか?

例えば 検察庁のキャリアが

息子の裏口入学を頼んでいる
音声データとか。

そして その不正行為は
どれも表に出ていない。

あんたが
金と引き換えに握り潰したから。

ははっ…

ははははっ。

はははっ…。

やっぱり あんた まともじゃない。

いわれのない疑いから
身を守っただけですよ。

悪党はお互いさまってわけか。

いいですよ 認めますよ。

目的は金です。

けどね
私と あんたの決定的な違いは

あんたには守りたいものがある
ってことなんですよ。

矢端竜一は
何のために危険を冒して

斉藤一成に入れ代わって

そして 更に
和田猛になる必要があったのか。

霧島源平に復讐するためだ。

こんな狂ってる人間が
存在するなんてね

最初は自分の推理が
信じられませんでしたよ。

でも証拠を見つけた。

はははっ…。

はぁ~。

(汐里)あの子たちが
使ってたものなんか

知りませんよ。

(沖)この鉛筆に付いてる指紋と

あなたの指紋が一致しました。

実は UDコーポレーションの

特集記事を
書こうと思ってるんです。

(沖)もちろん これは あなたが

矢端竜一だという証拠であって

あなたが人を殺したという
証明ではない。

でもね 世間に売るには

これで十分なんですよ ははっ。

(留守番電話のアナウンス)
留守番電話に接続します。

 発信音のあとに
メッセージを録音してください。

 ピー

竜一 話がある。

電話をくれ。

(沖)育ての親を自殺に追いやった
大企業

復讐を誓った双子の兄弟

弟 竜二は国交省のエリート官僚

兄 竜一は名前も顔も捨てて
裏の世界を生きる男

2人の人間が殺されて
戸籍を奪われて闇に葬られる。

盛り過ぎだろってくらい
センセーショナルじゃないですか。

あんたは どうなったって
いいのかもしれない。

でも大事な弟さんや 妹さんは
どうですか?

マスコミに追い回されて

好奇と嫌悪の目に
付きまとわれて

二度と普通の生活は
できなくなりますよ。

よ~く考えといてください。



(沖)後つけて
どうにかなると思ったんですか?

社長に手を出すな。

(沖)えっ… えっ?

くっ うぅ~!

うっ!うわ。

うっ!うっ…。

はいはい かかってこいよ。

うわ~!うぅ~。

うっ!

うわ!
(沖)ははははっ。

おら!
(砂川)うっ…。

♬~

ははははっ おら。

(砂川)うっ。
えっ 何か言ってんの?

ははははっ あぁ?

すいません。

お前が謝ることじゃない。

社長 あいつに
ゆすられてるんですよね。

だったら もう
金 払っちゃいましょう。

バラされたら 復讐
できなくなっちゃうんだから。

私も ちょびっとですが

たんす預金があります。

金 ばん!とたたきつけて
黙らせてやりましょう。

あんなやつに金なんて払ったら
一生 付きまとわれる。

でも!
いいから

お前は ゆっくり休んでろよ。

私は

何もわかってなかったです。

ただ 社長の復讐に乗っかって

正義の味方みたいな気になって。

本当の復讐というものが
どういうものかなんて全然。

すいません。

役に立てなくて

すいません。

すいません。

はぁ はぁ…。

≪(ドアの開閉音)

♬~

エニイウェイズとの契約が
内定した。

 大臣の鶴の一声だ。

 正式な契約を結ぶまで

キリシマは
ますます ひどいことになるぞ。

もうじきじゃ。 もうじき わしは

業界トップじゃけぇの ははっ。

 俺の計画を話す。
今夜 会えるか?

 わかった。

沖は どうなった?

 何か言ってきたか?

いや あれから連絡はない。

そうか。

♬~

社長 これが
私のアドレスに送られてきました。

♬~



試しに記事を書いてみました。

見ていただけましたか?

 次は
妹さんに送ってみようかな。

 かわいそうに。

彼女 何も知らないんですよね?

 悲しむだろうな。

(メール マナーモード)

(凜子)社長。

 かわいいですよね 美佐ちゃん。

好きになっちゃいましたよ。

はははっ。

♬~

♬~

≫(ドアの開閉音)

行くんですか。

♬~

私にできることは ないですか?

これ以上 どこに行くつもりかって
聞いたよな。

どこに向かおうと

これは俺が作った道なんだよ。

行かないわけにはいかない。

お前は もう 別の道を行け。

後…。

笑えよ。



(健斗)斉藤一成って人のこと
どうなりました?

(沖)実は
あれから いろいろ調べたら

やっぱり
斉藤一成は死んでるみたいなんだ。

えっ?
力になれなくて悪かったね。

ほんとですか?
もっと調べてもらえませんか

お願いします。

(マナーモード)



ちょっと ごめん。

もしもし。

今夜 お会いできますか?

金 払いますよ。

あなたの要求どおり。

 受け渡しは人目がある所で
お願いしますよ。

場所は渋谷。

8時 喫茶店。

喫茶店の指示は後ほどします。


はぁ…。

私も ある兄弟を知ってますよ。

子供の頃に両親を亡くして

3人で寄り添いながら生きてきた
双子の兄弟と

その妹です。

♬~

血は つながっていなくても
3人は いつも一緒で…。

お互いをとても大事に思ってた。

双子の兄弟は ずっと…。

妹の幸せを祈ってる。

♬~

上の兄は もう…。

この世界から
いなくなっていても

妹には明るい光の中で
暮らしてほしいと願ってる。

だから…。

♬~

強うなれ。

ううっ…。





強うならにゃいけん。

これからも ずっと。

♬~

お兄ちゃん。

お兄ちゃん!

お兄ちゃん!

お兄ちゃん。

お兄ちゃん お兄ちゃん!

お兄ちゃん。

お兄ちゃん。

お兄ちゃん!

お兄ちゃん お兄ちゃん…。

お兄ちゃん!

♬~

どういうことだ?

お兄ちゃんが会いにきたの。

 様子が変で

それから電話しても
全然 連絡つかなくて。

(沖)うっ… あっ。

うっ うぅ…。

うっ あっ…。

♬~

(沖)あっ…。
くっ。

♬~

(沖)あぁ~!うっ…。

♬~

(沖)あっ…。

♬~

はぁ~。

はぁはぁ はぁ…。

♬~

♬~







どうして言わなかった?

ゆうべ 沖に会ってたんだろ?

殺したのか?

生かしといても切りがねぇだろ。

後始末は しといた。

当分 時間は稼げる。

何で…。

何でだよ!

お前のせいだろうが!

さっさと
二見をやっときゃ良かったんだ。

そうすりゃ今頃 源平 破滅してた。

これから曽根村と会って
データを奪う。

それで終わりだ。

曽根村も殺すつもりか?

場合によってはな。

もう お前はいらねぇ。

俺のやり方でやる。

何で わかんねぇんだよ!

邪魔するやつを殺すんだったら
源平と同じだろうが!

きれい事 言ってんじゃねぇよ!

♬~

お前が堂々と表歩けんの
誰のおかげだ。

俺がお前の代わりに
殺してやってるからだろうが!

うっ… 待て 行くな。

うっ!うぅ…。

うっ!

♬~

うっ… あぁ~。

♬~

しつこいんだよ!

うっ…。

(着信音)



うっ!



 プルルル プルルル…(呼び出し音)

 プルルル プルルル…

うぅ…。

♬~

あぁ… うっ!

うっ!うぅ…。

あぁ~!

あっ…。

♬~

カチャン!(撃鉄を起こす音)

はぁ はぁ…。

邪魔すんなら

お前も殺す。

竜一…。

♬~

♬~

はぁ はぁ…。

♬~

竜一!

お兄ちゃん!

バンバン バン!

♬~

≪(足音)

沖をやったか。

源平のデータを渡せ。

うちの門に

柿の木と書いた札が出てるだろ。

物事は全て熟して落ちる。

俺の哲学だ。

昔 住んでた家に
大きな柿の木があってな。

その家に一緒に住んでた女がいた。

その女との子供だよ

沖は。

ちょっと待てよ。

なら どうして
もっと早く言わなかった。

言ったところで
お前は止まらんだろ。

それは沖も同じだ。

沖は俺が父親だと知らん。

名乗り出なかったのは

あいつという人間を
陰から見てきて

よ~くわかってるからだ。

俺は お前が好きだったよ。

お前みたいな骨のある男が
息子だったら

そう思ったこともあった。

だが 皮肉なもんだな

あいつが お前に目をつけた。

だから やっかいだよ

肉親ってやつは。

俺を殺すなら かまわない。

でも その前に

まだ やんなきゃいけないことが
残ってる。

どんなに愚かでも実の息子だ。

けじめは つけてもらう。

♬~

終わりだよ

お前も お前の復讐も。



 プルルル…



≪(戸の開閉音)

♬~







♬~

竜二君!

竜二君。

♬~

お前の言うとおり…。

竜一と俺は

霧島源平に復讐するために
生きてきた。

♬~

悪かった。

うそをついた。

♬~

竜一が顔を変えて
別人になったのも

俺が国交省に入ったのも…。

おやじと おふくろの
敵を討つためだよ。

♬~

そのために…。

お前には
とても言えないことをしてきた。

はぁ~。

でも 今 竜一は…。

1人で復讐をしようとしてる。

こうやって…。

わざと俺を追い払ってまで。

竜二君…。

では
この方向で契約書を作成します。

後日 ドラフトをお送りしますので
ご確認ください。

エニイウェイズさんのお荷物は

キリシマ急便が
しっかりと運びますけぇ ははっ。

(凜子)はぁ~

通信記録はここで途切れてますね。
(美佐)ここで。

(砂川)
社長がGPS切ったんですかね。

(凜子)いえ
社長のほうからは切れません。

これは私が仕掛けた
特殊な追跡アプリですから。

(砂川)はぁ? 社長のスマホに
勝手に仕掛けたんですか?

(凜子)緊急事態に備えて
居場所を把握していただけです。

はっ!

あなたの居場所に
興味はありません。

(美佐)あの 見せてもらえますか?

(凜子)社長は
矢端竜二さんと別れたあと

この曽根村という男の自宅に
向かっています。

曽根村?
調べたところ

裏社会の大物です。

そこを出てから
今いる この場所に移動して

何かがあったんだと思います。

何かって?

(凜子)
ここで スマホの電源を切ったか

追跡アプリが壊れるほどの
衝撃を受けたか。

そうか。
(美佐)凜子さんが

追跡アプリの復旧を
急いでくれるって。

お兄ちゃんに何かあったら…。

美佐は もう動くな。

竜二君は どうするの?

 計画がある。

竜一を1人にはさせない。

正式な契約は
いつごろになりますかいのう。

もう少し時間を頂きます。

最終調整を行ないますので。
 ほうですか。

どうぞ よろしゅうお願いします。

 こちらこそ。

これでいいんですね。

お手数をおかけします。

(相沢)驚きましたよ 矢端さんから
ご連絡を頂いたときは。

室谷大臣の
お口添えがなかったら

こうやって
お会いすることもなかった。

お時間を取っていただき
本当に ありがとうございます。

改めて ご提案申し上げます。

今 進めている提携契約を

白紙に戻していただきたい。

キリシマ急便を

吸収合併していただきたいんです。

≪吸収合併?

吸収合併って…。
吸収合併?

キリシマ急便という会社は
消滅し

エニイウェイズの運送部門として
統合されます。

エニイウェイズも
前向きに検討しています。

(小田嶋)矢端さん

後継ぎ候補とはいえ
あなたは まだ部外者です。

そんな ありえない提案をしにいく
権限はないでしょう。

ですから これは
キリシマ急便ではなく

国交省の人間としてのご提案です。

(晃)
矢端さんは 国交省の立場から

今後のキリシマ急便について
考えてくださってるんです。

どういうことですか?

私は最初 キリシマ急便を
潰すつもりでいました。

8年前 過労死が出てから

ずっと キリシマ急便を
マークしてきました。

どれだけ強引な経営や不正を
重ねてきたか全て知っています。

エニイウェイズと契約を結べば
むちゃなノルマが待っている。

それをこなすために 霧島社長は

これまで以上に
危険な経営に手を染めるでしょう。

運送業界全体の安全を守るために
絶対に許すわけにはいきません。

阻止するためには
これまでの不正を全て公にし

大臣を動かしてでも
業務停止に追い込んで

キリシマ急便を潰すしかない。

私には その力があります。

(小田嶋)
つまり 潰されたくなければ

エニイウェイズに 吸収
されるしかないということですか。

皆さんは これまでどおり
勤務していただけるよう

エニイウェイズには
話をつけてあります。

しかし キリシマ急便という名前は
なくなる。

社長が承知しませんよ。

説得はします。
ですが ご承知いただけなければ

社長を辞めていただく他ない。

だからこそ まず こうして

皆さんに
お話をさせていただいています。

霧島社長を代表から降ろすには
あなた方 取締役が必要です。

(小田嶋)簡単に社長を降ろしたり
消滅させたり。

あなたから見れば
そうしてもかまわない

腐った会社なんでしょうね。

ですが 我々も 何も考えずに ただ
社長に従ってきたわけじゃない。

会社を良くしたい一心で

我々なりに
必死に働いてきたんです。

でしたら 尚更
キリシマ急便として

会社 最後の決断を
なさってください。

これ以上の犠牲者が
増えないためにも。

で どちらを選ばれますか?

キリシマ急便として潰れるか

名前を捨てて生き残るか。

潰されるくらいなら 吸収合併を
選ばざるをえないでしょうね

取締役たちは。

あれは ほんとですか?

大臣を動かしてでも うちを
業務停止に追い込めるというのは。

大臣には ご理解いただいてます。

大臣に
折り入って ご相談があります。

失礼ですが 大臣は

エニイウェイズから多額の献金を
受けてらっしゃるそうで。



我が党の理念を
ご支援いただいてますよ。

エニイウェイズが
キリシマ急便を吸収合併すれば

最小限のコストで
独自の運送部門を持ち

事業を拡大することができる。

このまま対等契約を結ぶより

はるかに得になる話だと
思います。

これが
大臣のお口添えで まとまれば

エニイウェイズからの
今後の支援も

ますます期待できるものかと
存じますが。

やっぱり矢端さん すごいですね。

ただ これは復讐ですか?

いくら矢端さんが説得しても
おやじが

吸収合併を承知するわけがない。

そうすれば
おやじは代表から降ろされます。

私たち取締役が
どちらの道を選んだとしても

おやじは
キリシマ急便を失うことになる。

そのための計画じゃないんですか。

今度の計画に私を誘ったのも

姉との結婚も。

おやじから
家族も会社も全て奪うための。

もし そうなら 降りますか?

前に和田さんから教わりました。

本当に願う目的のためなら
手段を選ぶなと。

1度は おやじへの情に負けて
失敗しました。

でも

私は幼い頃

本当にキリシマ急便を
誇りに思っていたんです。

だから…。

たとえ これが
矢端さんの復讐でも

それを利用してでも

私はキリシマ急便を変えたい。

ここに来たあと

兄は姿を消しています。

居場所をご存じありませんか?

あいつを見つけて どうする?

霧島源平への復讐を止めるか?

そのことも ご存じなんですね。

あんたと竜一は似てるな。

血は つながってないのに。

あんた 俺が どういう人間か
知ってて来たんだろ?

竜一が
ここで消えたことも知ってる。

なのに自分は
無事に帰れると思ってたのか?

だから
誰にも言わずに来ました。

もし 私が消えても
ここに誰も捜しにこないように。

やっぱり似てるな。

教えてください。

兄は無事ですか?

殺そうと思ったが…。

生かしておいたよ。

♬~

(曽根村)自分を殺してまで
誰かのために動く ばかな男は

どういう生きざまをさらすのか。

最後まで見届けたくなってな。

復讐なんてものは自己満足だ。

死ねば 無よ。

死んじまった人間は

恨みを晴らしてくれなんて
思っちゃいねぇ。

それでも 竜一ってのは

てめぇの中のあんたや竜二が

笑ってくれなきゃ…。

生きていけねぇ男なんだろうよ。

(曽根村)竜一は今
復讐の手札を全て失ってる。

源平と刺し違えて
死ぬつもりかもしれねぇな。

♬~

うっ… あっ。

はぁ はぁ…。

♬~

うっ…。

うっ ごほっ…。

あぁ… はぁ~。

あぁ~ はぁ はぁ…。

エニイウェイズが正式契約を
引き延ばしておりましての

どうも 様子がおかしいんですわ。

矢端さん 何か知りませんか?

ええ ご心配なら

大臣に
探りを入れてもらいましょうか?

あんたが教えてくれたほうが
早い気がしますがの。

どういう意味ですか?

気ぃ付けてくださいよ。

余計な動きは命取りですけぇ。

≫コンコン コン!
≫(ドアの開閉音)

(大友)失礼します。

あっ 失礼します。 社長。

急用が出来ましたけぇ

今の話は 後ほどゆっくり。

≪コンコン!

ははっ
どうしたんすか? その顔。

今日は会う人 会う人
みんな傷だらけじゃ はははっ。

すいませんね こんな所まで。

死んだはずの人間に
呼び出されてはのう。



どういうつもりですかいの
和田さん。

顔を変えたんですよ。

あんたに復讐するために。

悪ふざけはいけんのう。

大事なお兄さんを亡くされた
矢端竜二さんにも失礼じゃ。

北九州にあった吉江運送
覚えてますよね。

北九州への進出を狙ってた
あんたは

地元に根づいていた吉江運送を
乗っ取るために

わざと近づいた。

大事なお客さんの荷物

吉江運送さんの分まで

うちが しっかり
運ばしてもらいますけぇ。




あんたが全部 奪ったんだ。

ほんなら

ほんまに生きとったんか。

そりゃ良かったのう
こんな立派になって。

お父さんとお母さんも
天国で喜んどるじゃろ。

ふざけるな!

うちだけじゃない

あんた それからも

汚ぇ手 使って
同業他社を乗っ取ってきた。

いや そう言われましても

わしは法は犯しとらんけぇの。

法を犯さなきゃ
どんな手 使ってもいいのか?

そらそうじゃろ
何のために法があるんじゃ。

8年前

あんたは運転手の過労死を
金で もみ消した。

それは立派な犯罪だろうが!

証拠は あるんか? ん?

証拠がなけりゃ

法においては無罪じゃがの。

お前に会社を奪われて
自殺した経営者

他にも いるんだぞ。

自業自得じゃ。

自業自得?

会社いうのはの
子供と一緒じゃけぇ。

親の力不足で
子供を他人に取られりゃ

そりゃ 死んで わびんとの。

じゃが あんた

ず~っと苦しんどったんじゃろ。

ん?

あぁ~。

これで許してくれんかの?

ふざけんなよ。

ちっ はぁ~。

ちっ 許せんいうなら しかたない。

茶番は ここまでじゃ。

あんた

沖いう男に脅されとったらしいの。

あんたについて
いろいろ調べとったら

沖が付きまとっとるいう
報告が来たけぇ

本人に聞いてみたんじゃ。

いや~ 強欲な男での。

タダでは教えられんいうけぇ

言い値で買うてやった。

あんたが わしに復讐するために
人を殺したいう

この記事をの。

ちっ いや~ 驚いた。

ちっ あんたが わしを
狙ってんのは わかっとったが

まさか あの双子の兄弟の
兄貴だったとはの。

あんた…。

全部 知ってたのか?

まあ でも 安心せい。

このことは

わしの心の内に収めとくけぇ。

あぁ ついでに あの
エニイウェイズの件で

竜二が何やら
ちょろちょろしとるらしいんじゃ。

この記事 出されとうなかったら
おとなしくしとれ

言うといてくれんかの。

わかったか。

この世はの

法の目かいくぐって
相手の先いったもんが勝つんじゃ。

弱いもんが
強いもんに食われたって

何も文句は言えんのじゃ。

そういえば
この間 竜二が言うとったわ。

両親のような負け犬には
なりとうないっての。

なのに 気の毒じゃったの。





お前
勘違いしたらいけんよ お前。

ほんとに気の毒なのは
保険会社や。

借金返すために お前

自殺するような負け犬のせいで

たっかい保険金 払わされて。



うわ~!

はぁ はぁ…。

殺して終わるか。

あぁ?

やっぱり
負け犬の子供は負け犬じゃの。

はぁ…。

これでキリシマ急便は…。

日本一じゃ。

ははははっ。

ははっ。

はぁ はぁ…。

ううっ…。

ううっ…。

ううっ…。

あぁ~!

ガシャン!

ううっ…。

はぁ…。

(美佐)お願いします
霧島社長に会わせてください!

(大友)
ですから社長は今 外出中で。

(美佐)
どこにいるんですか 和田さんと

会ってるんじゃないんですか!
お教えできません。

(マナーモード)



社長の居場所 お伝えします。

はっ…。

≪(美佐)お兄ちゃん。

♬~

♬~

ううっ…。

ううっ…。

♬~

≪(足音)

おう お前も飲むか?

たまにはいいだろう。

エニイウェイズとの
契約が済んだら

新しい見合い相手を決めるけぇ。

♬~

(まゆみ)婚約のお祝いでも
してくれんのかと思ったら。

ははっ。

矢端竜二は もう切るけぇ 忘れろ。

♬~

ねえ

知ってた?

私とあんたって
すごく似てるって。

何か 最近やっとわかったの

あんたの気持ちが。

どうして そんなに自分勝手で…。

そんなに弱いのか。

ふっ わしが弱い?

愛を信じないから。

だから 誰のことも信用できない。

くだらん。

お母さんの最後の手紙

ほんとは届いてるんでしょ
あんたの心に。

(芙有子)本当は

愛して 愛されたかった。

でも 気付かないふりをして

自分の気持ちで精いっぱい。

だったら もう

あんたは1人でいたほうがいい。

矢端竜二は
お前を利用しとるだけじゃ。

愛なんてないぞ。

いいの。

私の中にあれば それで。

もうええ。

出ていけ。

さようなら。

お父さん。


あの男には

どうしても思い知らせたかった。

おやじと おふくろが
全てを失って

俺たちを残して死んでいくのが
どんなに つらかったのか。

復讐すれば
関係ない人間を巻き込む。

そんなこと わかってても

それでも
やらずにはいられなかった。

俺のせいで

お前らの人生まで狂わせた。

結局 俺は…。

もう終わりだ。

やめるのか?

お前らは

それぞれの場所で生きていけ。

なら 俺1人でやる。

何言ってんだよ。

俺の計画を実行すれば

源平をキリシマ急便から
追い出せるんだよ。

そのかわり
源平が沖の記事を出して

お前ら 殺人犯の家族だってこと
世間にバラされる。

どんだけの代償 払うことに
なんのか わかってんのか?

マスコミに追い回されて 国交省を
辞めることになるだろうな。

美佐も教師じゃいられないよ。
わかってんなら やめろ。

何のために
俺が今までやってきたと思って…。

美佐と俺を守るためだろ?

お前 いつも そうだもんな。
汚い仕事は

全部てめぇで引き受けて
俺には させようとしなかった。

最初に決めただろ?
お前が表で俺が裏だって。

そういう意味で
言ったんじゃねぇだろ!

それが

お兄ちゃんの
心の支えだったんだね。

自分は いくら汚れても

竜二君が日の当たる表を
堂々と歩いてくれることが。

曽根村さんって人が言ってた。

お兄ちゃんは自分の中で

私や竜二君が笑ってないと
生きていけないって。

私はね お兄ちゃん。

ずっと笑って生きてきたよ。

お父さんとお母さんが
自殺しても

お兄ちゃんが死んじゃっても

誰のせいにもしないで
強く生きようと思ってきた。

それが

お兄ちゃんとの約束だったから。

♬~

でも…。

2人が苦しんできたことを
知って

それでも笑ってはいられないよ。

♬~

復讐することでしか
救われない思いがある。

(美佐)それは 私もわかる。

できれば
選んでほしくなかったけど

2人が その道を
歩いてきちゃったんなら…。

これからは3人で分け合いたい。

私たちは
ずっと そうしてきたから。

















(美佐)



♬~

♬~

つらかったら3人で泣こうよ。

♬~

俺は最初から そう言ってる。

♬~

竜一のしたことは

全部 俺も背負う。

♬~

♬~

エニイウェイズの件
もろもろ 準備できとるな。

はい。

矢端竜二に何か言われたか。

♬~

あいつは もう動けんようにした。

キリシマ急便は
わしが日本一にするんじゃ。

♬~

♬~

今更 何の用ですかいの。



23年前

おやじと おふくろが
吉江運送を奪われてから ずっと

あんたを同じ目に遭わせると
決めて生きてきた。

今日

あんたは
キリシマ急便を失うことになる。

はぁ~ はははっ。

その話は
もう終わったはずじゃがの。

わしはの

あんたら2人 気に入っとる。

例の記事なんか
出させんでくれんかの。

それを表に出せば

あんたが うちを乗っ取ったことも
世間に公表される。

わしは
正当なM&Aをしたまでじゃ。

あんたの人殺しと
一緒にされちゃ困る。

そうだな。

あんたのやり方は いつも
法では裁かれない。

なので 私も

あなたのまねを
させていただきました。

キリシマ急便は今

エニイウェイズとの
吸収合併の話が進んでいます。

あなたが これまで
されてきたことと同じ

正当なM&Aです。

室谷大臣にも
間に入っていただき

エニイウェイズ側も
キリシマ急便の取締役も

皆 同意しています。

キリシマ急便という会社は

消滅します。

何をたくらんでるのかと
思うとったら。

ご賛同いただけなければ

あなたには代表を
降りてもらうことになります。

じゃかましい!

わしの会社 乗っ取るだ?

おい こら お前

小僧 よう言うたの お前。

大臣まで担ぎだして
よう丸め込んだの。

さすがエリート官僚じゃ。
じゃがの

そんなもん わしが
いくらでも ひっくり返したる。

わしにはの
お前らが想像もできんような

人脈と金 持っとるんじゃ。

お前ら くそガキの負け犬が

くだらん逆恨みで
お前 何年も何年も えぇ?

こんな くだらん
たくらみ持っとる間に

わしはの 誰にも負けんような

力 必死で身につけたんじゃ!

ナメとったらあかんど お前ら

おぉ?

確かにな。

あんたには
汚ぇ仲間が いっぱいいるからな。

下手すりゃ この吸収合併も
ひっくり返されるかもしれねぇ。

でも その仲間も…。

これを見ても助けてくれるか?

 北九州にあった吉江運送

覚えてますよね。

 北九州への進出を狙ってた
あんたは

地元に根づいていた吉江運送を…。

あんたに沖の記事 出されて
一旦 諦めたよ。

でも 俺たちは もう覚悟を決めた。

 あんたが全部 奪ったんだ。

法を犯さなきゃ
どんな手 使ってもいいのか?

そらそうじゃろ
何のために法があるんじゃ。

8年前
あんたは運転手の過労死を…。

 金で もみ消した。
それは立派な犯罪だろうが!

 証拠は あるんか?
証拠がなけりゃ

法においては無罪じゃがの。

ははははっ。

くだらんこと やりよって。

おら うっ!うっ うっ…。

無駄ですよ。

その動画は もう今頃

世界中に流れてる。

♬~

(砂川)凜子さん これ
動画を… あの 載せるのは

ど… どうすりゃいい。

汚ぇ金と力をどんなに使っても

もう もみ消せない。

 お前に会社を奪われて

自殺した経営者
他にも いるんだぞ。

 自業自得じゃ。 会社いうのはの
子供と一緒じゃけぇ。

 親の力不足で
子供を他人に取られりゃ

死んで わびんとの。

 法の目かいくぐって
相手の先いったもんが勝つんじゃ。

 弱いもんが
強いもんに食われたって

何も文句は言えんのじゃ。

(大友)どいてください
早く手を打たないと…。

(晃)もういい!

あんた それでも社長の息子か!

息子だからですよ。

あんたのやり方は いつも
法では裁かれない。

でも あんた裁くのは法じゃない。

あんたは

自分の言葉で破滅する。

霧島さん 安心してください。

大事なお客さんの荷物

キリシマ急便さんの分まで

エニイウェイズが
しっかり運びますけぇ。

少しは わかったか!

♬~

汚ぇ手で
大事な子供を奪われる気持ちが。

♬~

死んで わびるんだったら…。

これ使え。

♬~

満足か? ん?

♬~

23年間 ず~っと

この一瞬を待っとったんじゃろ。

満足なわけねぇだろ。

あんた殴れば
こっちの拳も痛ぇんだよ。

そら気の毒じゃったの。

わしは…。

こういうことしか できんけぇ。

振り出しに戻ったとしても…。

また同じことする。

♬~

俺たちも そうかもな。

はぁ~。

たまんねぇな。

♬「umbrella」

♬~

♬~

明日の夜
最後に3人でご飯食べようか。

♬~

 大手通信販売業者の
エニイウェイズが

キリシマ急便を吸収合併する
考えを明らかにしました。

 キリシマ急便は
解散することになります。

♬~

お前だろ。

あのとき
倒れてた俺を助けてくれたのは。

昔 ブラジルで

社長が私に
してくださったことへの

お返しです。

≪(ドアの開閉音)

(砂川)社長
自首なんて やめてください。

航空券を買ってきました

今から3人で
ブラジルに逃げましょう。

お前らに頼みがある。

2人で この会社 継いでくれよ。

はっ…。
えっ?

UDコーポレーションの
UDってのはな

ポルトガル語で
2人で1つっていう意味だ。

2人で1つ…。

そういう意味じゃありません。

ふっ。

ふふふっ…。

ふふっ。

♬~

♬~

霧島さん!吸収合併について
創業者として ひと言…。

≪あの動画は本当ですか?

≪霧島さ~ん!
≪霧島さん!

はぁ~。

♬~

ふぅ~。

はぁ~。

ふっ あぁ…。

うっ うぅ…

うっ うぅ… うぅ~!

カチッ

はぁはぁ はぁ…。

はぁはぁ はぁ…。

はぁ~。

はぁ~。

♬~

国交省を辞めてきた。

 竜一の罪が表に出れば

まゆみを巻き込むことになる。

だから…。
 大丈夫。

 もう 1人でも。

 あんたがいなくても。

♬~



幸せになるから。

♬~

♬~


(メール マナーモード)

(美佐)
「夜ごはんはお鍋です。 美佐」。

グサ!

はぁはぁ…。

はぁ…。

大野木の息子か。

はぁ… 行けよ。

大丈夫だ。

いいから行けよ!

♬~

♬~

(マナーモード)



(美佐)あっ お兄ちゃん?

あとどれぐらい かかりそう?

もうすぐ行くよ。

お鍋の締めは おじやと おうどん
どっちがいい?

うどん。
ふふっ。

俺も うどんかな。

 わかった。 じゃあ 来てね
駅前のスーパーだよ。

あっ… あぁ~。

はぁはぁ…。

♬~

あいつ 遅いな。
うん。

あぁ~ 来た来た。 ははっ。

おう。
何で冬でもねぇのに鍋なんだよ。

はははっ。
もう買い物ほとんど終わったよ。

いや 肉 足りなくねぇか?

やっぱり
こいつ 野菜食わないんだよ。

ほら 肉行くぞ。

おぉ~。
うわ 多い…。

これぐらいねぇと だめだよ。
ははっ 多いわ。

いやいや
むしろ足りないぐらいだ。

ほんとだな? 絶対食えよ?
うん ぜってぇ食うよ。 ほら。

(美佐)もういい もういい…。
半額。

(美佐)はははっ。
半額じゃねぇよ。

(矢端・竜二)ははははっ。
(美佐)好きなだけ買って。

白菜 食べてない 竜一。
熱っ!

(美佐)あっ そうだ
お兄ちゃん 猫舌だった。

豆腐で冷やせ 豆腐で。
豆腐は むしろ熱いだろ。

ははははっ。 むっちゃうめぇな。
何言ってんだ。

ははははっ。
(美佐)ふふっ。

熱っ!
それを豆腐で冷やすんだ。

おかしいだろ 何回 入れんだよ。
ははははっ。

おぉ~。
おぉ~。

食べて…。
ははははっ。

くっついてる… はははっ。
ははははっ。

♬~

♬~



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