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あの騒動に思うこと

2014/09/18 00:28 |フィギュアスケート雑感

誰かの熱烈なファンになるということは、その想いの強さと同じくらい、苦い想いも味わうことになる。
試合の結果で一喜一憂するのはいいのだ。それは本来のスポーツ選手のファンに付き物の想いだから。

やりきれないのは、ファンを巡るゴタゴタだ。


2012年春、ニースロミオでゆづにハマり、彼について調べるようになってすぐのことだった。Yahooの検索窓に名前を入れると、検索結果のページにさまざまな情報に混じって2ちゃんねるのアンチスレが引っかかった。

クリックして中を見ないまでも、多感な17歳の高校生に向けるには酷すぎる、胸をえぐるような中傷の言葉を羅列したタイトルや内容の一部が表示されていた。本人がこれを目にしなければいいがと思った。

気になって一度だけ中を見てみたことがある。演技の後で疲れてリンクに寝転がってしまったことや、ショーのフィナーレで4回転ジャンプを跳ぶことなど、こんなことで? と思うような、実に他愛ないことで叩いていた。

アンチの正体がわかったのは2012NHK杯の頃だ。その頃にはだんだんとバッシングがエスカレートしてきていて、嫌でも目につくようになっていた。
初めてアンチスレを覗いた時は、なぜショーでジャンプ大会をやるのが気に入らないのかわからなかったが、正体がわかってみればなるほどな、と納得した(彼らの贔屓は4回転の成功率が低く、著書の中で名指しこそしなかったが、ジャンプの得意な選手に向かって「そんなに何本も跳ばないでくれ。1本俺にくれ」と悲痛な叫びを上げていたのだった)。

NHK杯では、最後の方のスピンでよろけて手をついてしまうという、見た目に大きなミスをしたにも関わらず、ゆづが優勝したため、手酷く叩かれた。

体調不良で2位に終わったGPFでも、容赦なく叩かれた。

続く全日本は思い出すのも辛い大会だった。
高橋選手がフリーで鳥肌の立つような演技を見せたのに対し、ゆづは会場の空気を支配するような演技はできなかった(アンチがわざと拍手しなかったという情報もある)。

それでも結果はゆづの優勝。
NHK杯もそうだが全日本でも、ショートでの貯金やフリーの高難度プログラム構成など、プロトコルをきちんと見れば納得のいく結果だったにも関わらず、見た目の印象と願望だけで、不正だ出来レースだと叩いた高橋ファンがどれほど多かったことか。ネットだけではなく、会場でもそういうことが起こったと聞く。

常に競技と選手に敬意をもって記事を配信してくれているPigeon Postさんは、優勝したにも関わらず、なぜか「今までで一番元気のない」ゆづを気遣ったツイートを当時している。
(追記:コメント欄で教えていただきました。羽生選手への応援を呼びかけたPigeon Postさんに、特定の選手をえこひいきするのかとアンチが抗議し、そのツイートを削除させたそうです。

あれだけ勝利に対して執念がある羽生選手が、全日本で初優勝したのに「今までで一番元気がない」なんてことはあり得ないんですよ。
いつもの彼なら表彰台のてっぺんで最初から最後まで大喜びしているとは思いませんか?
それが意気消沈して見えたなら、実際に何かあったのでしょう)



そして、産経新聞の2014年3月28日の記事(配信元は共同通信)では、もっとはっきりとそれについて書いている(リンク先の記事は現在なくなっている)。
http://sankei.jp.msn.com/sports/news/140328/oth14032822570011-n1.htm

>急成長で日本のエースに進化を遂げたが、高橋を応援する熱狂的なファンから心ない言葉を浴びせられて周囲に「スケートをやめたい」と漏らしたこともあった。


二度のリンク閉鎖とあの大震災を経てさえ、彼はスケートを続けることを選んだ。
何ものも彼からスケートを奪うことはできなかった。
そんな彼が自らやめたいとまで思いつめるほどの、どれだけ酷い言葉が投げつけられたのだろう。


産経の記事にもあった通り、全日本後のテレビインタビューで、彼は実際に「スケートから離れたい」と言っている。
当時は言葉も文化も違うカナダに練習拠点を移したばかりで、怒涛の試合ラッシュの中、GPFでも体調を崩していたし、心身ともに疲れが溜まっているんだろうなとしか思わなかった。
まさかそこまで追い詰められていたとは気づかなかった。

もちろん心身の疲労も影響しなかったとは言えないが、決定的なダメージを与えたのは、18歳の少年が命を削るような過酷な鍛錬の果てに、ようやく結果を出したことに対しての、心ない言葉の刃だったのかと思うと胸が痛む。

全日本の頃に出た別の報道記事では、オーサーが「僕もチャンピオンにふさわしくないと言われたことがあるよ」とゆづを慰めたと書かれていたので、会場で彼の優勝を快く思わない者から何か言われたのはもはや間違いない。

(2015/5/26追記。2015年上海ワールド後のプレカンで、オーサーのアドバイスで最も役立ったものは何かという質問に対し、羽生選手は2012年の全日本で高橋大輔選手を抑えて初優勝した後、「精神的にとても辛かった」が、自分の力を信じるということをオーサーに教えてもらって乗り越えたと答えている。

「ノイズというか、賛否両論……日本ではフィギュアに対して色々な意見があるので……」と彼は婉曲的に表現しているが、優勝したことへのバッシングだと推測できる。

(この当時、羽生選手は「誰も応援してくれる人がいない」と嘆いたそうだ。
それに対し、「応援してもらえないのは感謝の気持ちが足りないからよ」とお母さまは諭したという。
殺伐とした会場の空気の中、我が子に投げつけられる暴言を耳にし、表彰台の上で青ざめている息子を目の当たりにしながら、なんとしなやかで強い心をお持ちなのだろう)

自分たちの評判が悪くなることを嫌い、会場で彼への暴言などなかった、捏造だと主張している人もいるが、実際に会場にいた、女子選手のファンや海外選手のファンなど、いろいろな選手のファンから、暴言やブーイング、拍手しない、仁王立ちして腕組みでにらみつけるといった目撃談が出ているし、別の話題の際にTVで織田信成さん、浅田真央選手、羽生選手自身も「リンクにいると観客席からの声はよく聞こえる」と話していたことがあるので、羽生選手の耳にブーイングや暴言が届かなかったとは考えにくい。

ちなみに、高橋ファンが腕組みして仁王立ちしてにらみつけていたという目撃談は、娘さんと2人で観戦していた知人から私が直接聞いたもの。
当時は羽生ファンに限らず、いろんな選手のファンがSNSでこの醜悪な出来事を語っていた。


当時の動画を見ると、キスクラで羽生選手が立ち上がった際、客席から何か叫ぶ声が聞こえ、すぐにそれに続いて羽生選手への声援が聞こえる。
最初の声は「消えろ」と聞こえるのだがどうだろうか。
もしそうなら、すぐ後にそれを打ち消そうと声援が送られたのも納得できる。
誰か解明してはくれないだろうか。


また、全日本の試合だけにとどまらず、その次の日のメダリストオンアイスでも、客席で高橋ファンが「出てくるな」「腹黒い」などと羽生選手の悪口を言っていたり、最前列の高橋ファンが羽生選手には拍手もせず仏頂面でいたとの目撃談を書いたブログ記事もある)

この後日に読んだ記事では、ゆづがネットで自分の評判を見て夜も眠れないほど落ち込んだこともあること、そんな彼にオーサーが「あんなのはいじめっ子のようなものだから見てはいけない」と言ったという記述もあった。

この記事にはいつの頃の話なのかは明記されていなかったと思う。
全日本だったのか、四大陸か、世界選手権か。とにかく私が知っているだけでも2012年のニースの後からずっと叩かれ続け(ジュニアからアンチはついていたと言う人もいる)、日増しに酷くなっていったので、ゆづがネットを見て落ち込んだのは1回や2回ではなかったかもしれない。


五輪後、テレビで櫻井翔さんのインタビューに答えていた時、仙台からカナダへ逃げたという表現をゆづ自身が使ったことがある。

櫻井翔「自分が思い込んでしまった?」
羽生「思い込んでしまったのかもしれないし、誰かが思っていたのかもしれない」

この時、私は確信した。
「被災地の仙台を捨て、恩師を捨てて、自分だけカナダへ逃げた」とネットでバッシングされていることを彼は知っているのだ。


なんて残酷なことだろう。


世界選手権初出場でいきなり銅メダルを獲り、世界のトップスケーターに駆け上った選手が、さらに上を求めて拠点を変えるのは当然のことだ。
何も引け目に感じることはない。

それに、彼がリンクで練習中に大地震に遭ったのは16歳の時。
まだ子供と言っていい。

波打つ氷に翻弄され、天井のずれる音が聞こえる中で、先輩にしがみついて泣き叫びながら、
「たった16で死ぬなんて……オレの人生短かったな」と、
死を覚悟するほどの恐怖を味わったという(海外記事のインタビューより)。

生まれ故郷が壊滅的な被害を受け、つながりある誰かかれかが被災した現実は、彼の心に深い傷を残したことだろう。

避難所から出て、幼少時の恩師を頼り、横浜で練習していた頃、大きな余震が襲った。
彼は誰よりも早くリンクを飛び出すと、その日は戻って来なかったという。
それほどまでにあの日の恐怖が刻み込まれているのだ。彼の体にも心にも。

その後、ショーで全国を転々としながら、自分だけが逃れて好きなことをしているという罪悪感に彼は常に苛まれていた。
被害が大きかった人に対して、自分の被災程度は軽かったという後ろめたさも同時に抱えていたのかもしれない。

彼の中の子供は、震災に遭った時の16歳の彼は、まだ充分に癒されてはいない。
24時間テレビで石巻を訪れた時の言葉からは、それを伺わせるものがあった。

まだやっと3年。
3年しか経っていないのだ。
それほどまでにあの震災は、震災がもたらした喪失は大きかった。


そんな少年を、まだ傷の癒えていない少年を、彼の最も疼く傷の部分に指をつっこみ、引き裂いて叩く。
それも大の大人が寄ってたかって。


人間のすることじゃない。


叩かれている相手が彼だから私は怒っているのではない。
被災した子供の心の傷を、その倍以上生きているような大人が自分の醜い欲望を満たすためにえぐっている。
その非道さに怒っているのだ。


試合会場でもネットでもバッシングに遭い、彼はそれを自覚している。
オーサーも知っている。ご家族も当然知っているだろう。


金メダルパレードが企画された時、宮城県庁や仙台市役所に抗議の電話をかけたり、反対を唱えるツイートをしたり、一般人のそれをRTしたりする者がいた。
阻止できないとなると、今度は規模を縮小しろと言い出した。
パレードなどに浪費する金があるなら復興に使えという、一見もっともらしい言葉を掲げていたが、それを必死にやっているのが高橋ファンばかりという、まことに異様な光景が見られた。

しかも彼女らの多くは日頃ゆづを口を極めて中傷している人たちだ。
「Story」をゆづが滑った時に、神戸のチャリティに使っていた曲だからと、泥棒扱いして叩いていた人たちでもある。
チャリティを主催することを「手柄」としか捉えられない人たちが、どの口で震災復興を語るのか。

パレードは無事開催され、中継した宮城のローカルテレビの番組で、スタジオにいたお笑い芸人のサンドウィッチマンが、ゆづにこんな言葉をかけた。

「みんな味方だからね」

不思議な言葉だ。

アスリートに贈る言葉といえば、「応援してるからね」「頑張ってね」が普通なのではないだろうか。
「味方」という言葉は、それを贈る相手に敵対するものが存在することを想定していなければ出てこない。
もちろん、あの場面では競技上のライバルのことを言っているのでもない。

あの言葉からも、彼の周りにいる人たちは少なくともパレードを阻止しようとした者がいること、そしてそれがどういう人たちなのかを把握しているのだろうなと思った。

ソチ五輪後のアンチのバッシングは、人として超えてはいけない一線を超えてしまった感があり、もはや彼女らも自暴自棄になっているのではないかと思うほどの狂乱ぶりである。
何でもかんでもどんな些細なことでも、無理やりこじつけて叩こうとする。
ゆづが息をしているだけで叩く。
限界まで膨らんだ風船に更に息を吹き込むような、実に危ういものを感じる。


そんな時、とんでもない情報を知った。


アンチがネットのある掲示板に彼の実家近辺の地図を貼り、家を突き止めようとしているという。


何のために?


ゾッとした。

直接嫌がらせをするため? それともご家族の様子や彼が帰国した時の動向をつかんで叩きネタにするため?
考えるのもおぞましいが、危害を加えられる可能性もある。
ご家族に罵声を浴びせるだけでも、彼への精神的ダメージは大きいだろう。

とんでもないことだ。

すぐにサイバー警察に通報した。それとスケ連へも。

他にできることはないか。どうすればいいのだろう。


そう考えているうちに、あのツイッターでの「震災をアクセサリーにしている」発言による騒動が起きた。


名前を見てギョッとした。発言者は、そう、忘れたくても忘れられない、悪質中の悪質のアンチだ。
孫までいるような歳でありながら、十代のアマチュア選手を些細なことで理由をこじ付けては、毎日のように叩き続けてきたあの人。
彼と同じ仙台の人間であるだけに、なおさら許せなかった。

炎上は自業自得だった。そもそもは自分たちが悪質なファンとしてまとめページを作られたことへの恨みを呟くために、羽生ファンのツイをアカウント名を伏せ、一部分だけ切り取り、主旨を捻じ曲げて利用したことが発端なのだ。
元ツイ主が不快感を表すのも無理はない。マナー違反は明白なので、質されたら謝るしかないはずだった。

だが、よほど負けず嫌いなのか、腹立ちまぎれに「震災をアクセサリーにしないでもらいたい」を捨て台詞に使った。それで炎上した。


大ごとにならないようにと願った人もいたと思う。でも、私には違う思いがあった。
もっと大ごとになればいい。追い詰められて失言を重ね、もっと炎上して大恥をかいて、二度と彼への誹謗中傷ができなくなればいい。

震災をアクセサリーにしているなどという、この上ない侮辱発言をしては、どうごまかしたって最後には謝るほかない。
彼への謝罪を引き出せれば、同じ口で二度とバッシングはできまい。
そうすれば、これを機に、エスカレートする一方のアンチ活動が少しは収まるのではないか。


そう望みをつないでいたのだが、甘かった。
やはりああいう人たちにはまともな考えが通じない。そもそも、まともな人ならアンチ活動なんてしない。

その人は夫のつてを通して、彼に直接謝罪を伝えると脅迫してきた。

同じ仙台市在住なだけに、ハッタリとも言い切れない。

そう言えば批判の矢をかわし、反対に自分が優位に立てると考えたのだろう。
うまくいけば逆に相手から自分を批判したことへの謝罪を引き出せると考えたのかもしれない。
実際、羽生ファンは震えあがった。
言いがかりだとわかりきってはいても、震災をアクセサリーにしているなどという言葉を知れば、どんなに彼は傷つくだろうか。

結局それは粘り強く対応した人たちの尽力でなんとかやめさせることができた。
が、自分が彼に対して悪意を抱くようになったのは間違った報道のせいで、選手本人がそれを正すべきなのを怠ったのが悪いのだし、ファンもメディアに抗議して正すべきだと最後まで詭弁を弄していた。

報道を誤解していたと主張すれば責任を逃れられると思っているなら甘すぎる。
名誉棄損罪(3年以下の懲役もしくは禁錮、または50万円以下の罰金)は、たとえ事実であっても相手の名誉を損ねたら訴えられるし、彼女らの場合は事実ではなく捏造して中傷しているのだから確実にアウトだ。

最近ではネットの書き込みで訴えられるケースも増えてきている。
相手が大勢いる場合は見せしめに一人を訴え、抑止効果を狙うこともあるらしい。そういう覚悟を持ってやっているのだろうか。

後から口を挟んできたお仲間も報道のせいにしていた。
彼の被災の程度が実際より大きく報じられることが「困惑」を招くのだそうだ。

困惑?

なぜ困惑することがある?

海外のメディアが彼の家が津波で流出し、それでカナダに避難したのだと誤って伝えたとしても、ああ、取材もせずに適当に書いたんだなと普通は思うだけだ。
なぜ彼女らだけが、そこまで彼の被災の程度にこだわるのか。

彼女らこそ、震災を選手を飾るアクセサリーとしか考えていないからだ。

そういう人にとっては、被災程度の大きさは宝石の大きさに匹敵する。
だから、嫌いな選手の被災程度が実際より大きく報道されれば、贔屓選手よりも世間の注目を浴び、同情を買ってしまえると「困惑」するのだろう。

「津波で家が流出」という、きらびやかなダイヤモンドをつけているのが許せない。
実際は「全壊認定」というちっぽけなガラス玉のくせに。
贔屓選手の「チャリティー主催者の一人」というエメラルドが霞んでしまうじゃないの。


吐き気がする。


震災をアクセサリーにしているのはどっちだ。

大切な人を喪った悲しみを、故郷を奪われた苦しみを、出来るなら時を巻き戻せたらと全ての日本人が願ったあの大震災を、選手を飾りたてるアクセサリーとしか考えていないのはどっちの方だ?

あの人たちにとっては、贔屓選手も自分を飾るアクセサリーでしかない。

選手の抱く痛みも、苦しみも、そっと見守ろうという気すらなく、自分がこうであってほしい理想の形に押し込もうとする。
そこからはみ出る贔屓選手の姿は見たくもないのだ。
だからすべては他人のせい、存在しない悪の組織のせい、陰謀のせいなのだと思い込む。

現実逃避もいい加減にしろ。

こういう人たちはもはやファンではない。
二度とフィギュアスケートを、選手を語るな。


あの騒動の後、少しはましになるかと思ったが、炎上が収まった途端、あの連中は批判した人たちが業者に雇われてリプした工作員だと言い出した。
炎上の原因を作った当人は、あろうことか今度は多数の犠牲者を出した広島の土砂災害に絡めて、全壊認定についての嫌味ツイをしていた。
(この人は今も誹謗中傷を繰り返しており、お仲間はそれを止めるどころか同調している)

あれだけ痛い目にあっても反省しない。
いや、反省どころか、恥という概念がないのだ。

もはやつける薬などない。



今度のことでは、怒って、嘆いて、呆れて、一つ一つの言葉に過敏になって、疑心暗鬼になって…。

結局何も得られず、徒労感だけが残った。


これからも気に入らない者を叩いて、何でも陰謀のせいにして、現実から目を背けて生きていくんだろうな、あの人たちは。
他人を憎み、貶めることだけを生きがいにしている人たちにかかずらって、人生の大切な時間をくれてやる必要はない。
その価値もない。


私自身も憎しみのあまり頭に血が上り、視野の狭いままでいる自分を思い知った。
自分の中にも悪質化する要素があると自覚できた。何も得るものはなかったと書いたけど、そういう意味では教訓になったのかもしれない。


その後に続いて起こった橋本聖子会長のセクハラ・パワハラ問題については、日本はまだまだ旧態依然としたジェンダーがはびこってるなあと痛感した。
セクハラ・パワハラに男だとか女だとかはいっさい関係ないということだけは強調したい。

橋本聖子は即刻スケ連の会長職を辞するべきだし、こんな人間に五輪やスポーツに関わってほしくない。

スケ連については、利潤を追求しない組織だけに、きっと半官半民みたいなヌルくて杜撰で風通しの悪いところなんだろうなあと、そういう組織で働いたことのある者としては、その限界も内部にいる人のジレンマもわかる気がする。

それにスケ連の人たちは選手たちを小さい頃からかわいがって、一緒に遊んであげたり、コンビニに連れて行ってお菓子を買ってあげたりしているという話を聞いたことがあり、そういうのを見ても、私たちが思っているよりもっと内輪的な組織なんだろうなと思う。
それがあるから、あまり悪の組織みたいにして叩く気にはなれない。良くも悪くもユルいのだと思う。

それでもこのままではいけないし、猛省して悪弊をたたき直してほしい。
風を入れ替えて組織を刷新してほしい。選手たちを泣かすな。ファンもいつまでも忍耐強くはないぞ。

性懲りもなくアンチ連中が何の関係もない彼をこの騒動に巻き込んで穢そうとしているのを見ると、ますます憎悪が募る。
リークしたやつは誰だと躍起になっているが、質すべき問題はそこじゃないだろ。
会長のご寵愛はこのままにしておいてほしいようだが、ほんとに被害に遭った選手のことなんてどーでもいいんですね。

そして、このゴタゴタに乗じて小金を稼ごうとする連中や陰謀論者が暗躍しているようなので、ツイッターのRTやブログの閲覧には神経を使わないといけないと痛感した。

スケ連をもっともらしく批判するツイに、ゆづを中傷しているブログのURLが貼られていたり、橋本聖子を弾劾するツイに「セクハラ宴会に未成年がいた」とまるでゆづも参加していたかのようにしれっと嘘が書かれていたりするのを、気づかずRTしているゆづファンを見るにつけ、無警戒だなと思う。

胸のつかえを吐き出して、やっとすっきりした。

今回のことでは怒り疲れたよ。
もうこういうことで思い煩うのはやめて、今度こそ技術とルールの勉強に勤しもうと思います。おわり。

【2014/9/24追記】
高橋ファンのMさんからのコメントを受け、「今、思うこと」という記事を書きました。ぜひ合わせて読んでいただければと思います。

***********************
この記事を書いたのは2014年9月ですが、その後の経緯についても書き加えておきます。

アンチは羽生選手に関する悪質なデマを拡散し、彼やファンの評判を落とそうと毎日活動しています。
ナチスのゲッベルスが言った「嘘も100回言えば真実になる」を実行しているのでしょう。

彼らは羽生選手を叩くことを目的にして理屈を捻じ曲げるので、その場その場で主張がコロコロ変わります。
同じことを言ったりしたりしても、他の選手なら擁護することを羽生選手なら叩く。
ダブルスタンダードの極みです。

また、試合のたびに羽生選手のライバルの一時的な「ファン」になって「応援」するという、相手の選手に対してとても無礼なことをしています。


アンチの多くはこの記事でも取り上げた高橋大輔選手の一部のファンですが、嫌韓を絡めてキム・ヨナ元選手を叩いてきた悪質な浅田真央ファンが合流し、キム・ヨナ元選手にやったのと同様の汚い手口で羽生選手を叩くようになりました。

今では浅田真央ファンの方が多いのではないかと感じますし、そのやり方も、とても素人とは思えない、犯罪に慣れたプロのようなえげつなさです。
彼らが羽生選手を叩くために宇野昌磨選手を持ち上げて利用しているため、宇野ファンの中にも感化されて悪質化している者もいます。

これら以外のスケーターのファンがアンチをやっているのも見かけますが、最も多いのが上に挙げた層です。


彼らの動機は主に妬みです。応援して来たスケーターが得ることの出来なかった五輪金メダル(しかも二連覇)や国民栄誉賞、世界中にファンが何万人もいるスーパースターぶりに嫉妬して、なんとか引きずりおろそうとありとあらゆる狂気じみた汚い手を使っています。

さらに、誰かを叩くと脳内に快楽物質のドーパミンが放出されるそうなので、嫌いな選手を中傷し、それをお仲間内で評価し合うのが病みつきになり、もはや娯楽と化しているようです。
応援するスケーターの演技を見たり、情報を探したりするよりも、はるかにアンチ活動の方が生きがいになっているのでしょう。



***
まずはこの濡れ衣を記録しておきます。

ソチ五輪後、フィギュアチームが安倍首相と面会した場で、日本スケート連盟会長の橋本聖子氏が浅田真央さんに「真央、首相とハグを」と促しました。

国民的スターの彼女を首相とハグさせることで点数を稼ぎたかったのかもしれませんが、唐突なタイミングと、ためらっているのに何度も勧めるしつこさに、気まずい間が生まれました。

そこで事態を打開すべく、ペアの高橋成美選手が気を利かせて首相にハグをしにいきました。
彼女だけで終わるのも不自然なので、羽生選手が浅田さんに「次は真央ちゃん」と促して浅田さんがハグ、浅田さんが「ゆづくん、ゆづくん」と羽生選手を促し、彼もハグをするという流れでした。

これらは政府側が公開した動画で一部始終が見られますが、テレビでは浅田さんと羽生選手が首相とハグするシーンを中心にカットされ、元々は橋本会長の無茶振りであったことを知っているのは動画を全部見た人だけです。

それをいいことに、アンチは「羽生が真央ちゃんにハグを無理強いした。真央ちゃんを売った」と、とてもここでは書けないような性的に下品なたとえを使い、捏造して広めています。

***

こういう人達の中にはあからさまにアンチとわかる人もいれば、いかにも良識的なスケートファンを装い、選手や競技のためを思って羽生選手に苦言を呈すという形で誹謗中傷する人もいます。
それに気づかずその人をツイッターでフォローしたり、その人の“苦言”ツイをRTしてしまう人がいることが残念でなりません。

ある浅田さんファンのアンチは、一見常識人に見えるツイをしていますが、羽生選手に対しては常に憎悪フィルターのかかった目で見ています。

その人は2014年世界選手権で同じようにジャンプミスした町田選手(当時)より羽生選手の減点の方が少なかったのを、まるで不正採点であるかのように呟いていました。

3回転と4回転のGOE(出来栄え点)係数の違いによるものであることを誰かが指摘すると、自分にわからないような複雑なルールが悪いと不満を漏らしていました(滑稽ですね)。

その人は羽生選手が全日本を欠場して平昌五輪の代表に選ばれると、選考基準の改定に気づかないふりをして、彼が選ばれるのはおかしい、診断書を出すべき、といつまでもネチネチ言っていました。
(今だにしつこく言っています)

そして五輪二連覇、国民栄誉賞授与のニュースが流れた時も(2018/3/2)、羽生選手の言動を悪意で捻じ曲げて受け止め、彼が言ったりしたりしていないことを、さも事実であるかのような前提で<批判>していました。
この人を、なぜか無良崇人さんはツイッターでフォローしています。
https://twitter.com/toramomo_tweet

*****

アンチは震災も、2014年中国杯の衝突事故による大怪我も、開腹手術も、他選手の怪我や引退までも、捻じ曲げてこじつけ、叩きの手段に使っています。

中国杯での衝突事故は、どちらの選手もジャンプの助走に入っていて、死角から振り向きざまという不運な事故であったにも関わらず、ある高橋ファンは事故直後にすかさず「羽生選手がルール違反の逆走をして、ハンヤン選手のジャンプを妨害したのが事故の原因」と嘘をつくツイートをしています。

このツイートは「プレパレーション」という専門用語を使い、いかにもフィギュアをよく知っている人が中立的に語っている風を装っていたため、スケートファンではない一般の人も含めて多数RTされてしまいました。

その後も何人ものアンチが、羽生選手がルール違反をしたという捏造をさも事実であるかのように、ツイッターやブログなど色々なところで広めています。

<逆走>がルール違反というなら、あの6分間練習の映像を検証してみればいいでしょう。
全員がどこかで<逆走>しているはずです。
フィギュアはリンクのあらゆる方向へ滑走しないとステップでレベルが取れません。
<逆走>などという認識はないのです。

このことから、アンチが恥ずかしいほど無知を晒した(または分かっていて知らない振りでやっている)言いがかりであることがわかるでしょう。

あの試合で羽生選手は2位になり、アンチは不正採点だと騒ぎ立てましたが、ジャンプの転倒やスピンのレベル取りこぼしによる基礎点の低下など、ミスについては引くべきところでしっかり減点されており、当時のベストスコアより40点も低い、通常の羽生選手ではありえないような得点です。

減点されてもなお彼の演技構成は世界トップレベルの高難度で他の要素で点を稼いでいるのと、事故前に滑ったショートの得点との合算で2位となったのです。

***

また、ソチ五輪のエキシビションの群舞の際に、右前方でバタフライをしていたデニス・テン選手をパトリック・チャン選手が避けようとして方向転換した結果、左前方で同じくバタフライをしていた羽生選手に近づいてしまい、脇腹に羽生選手のエッジが当たってしまった事故がありました。

アンチは意図的に跳び蹴りしたと見えるよう一部を切り取り加工した中傷画像や動画を拡散しています。

「チャン選手に謝罪もしていない」とまるで事実のように決めつけていますが、ぶつかった後に羽生選手がおそらく謝罪のためにチャン選手に近づいてゆく映像が残っています。
当然、そこは切り取るわけですよ。卑劣なやり口です。

チャン選手はレジャーで怪我をした際もその画像をSNSで公開しており、今回もいつも通り傷口の画像を公開しただけです。
羽生選手にこんなに酷いことをされたと訴えるためではありません。

ただの不運な事故だったとチャン選手が言っているのに、アンチだけがことさらに羽生選手を叩くために利用しているのです。

たまりかねた海外のファンがYouTubeに検証動画を公開しています。
密集地帯でバタフライをやらせる振付がまず不適切ですし、避けられない不運な事故であったことがわかります。

スケーターである小高さんが解説してくださいました。2018/3/2














***

2015年12月の全日本の公式練習で、羽生選手は振り向きざまに前進してきた村上選手とぶつかりましたが、双方が受け身を取れたため、大事には至りませんでした。

村上選手はこの練習時間中、トリプルアクセルを跳んだ際に足を痛め、試合で痛みが出てきて実力を思うように発揮できませんでしたが、アンチは羽生選手を叩く口実が出来たことに大喜びでこれに食いつき、ツイッターやブログで彼のご家族も含めて、ここに書くのもはばかられるような酷い言葉で誹謗中傷を繰り広げています。


アンチは、羽生選手の「優しくぶつかられたので」という発言の揚げ足をとり、「加害者のくせに被害者ぶるとは何事だ」と主張していますが、村上選手にぶつかられたという意味ではなく、「衝突する瞬間にとっさに受け身を取り、優しくぶつかることができた」という<可能>の意味でしょう。
「ぶつかることができた」「ぶつかれた」と言った方が誤解を招かず良かったとは思いますが、よくある言い間違いです。

彼はソツなくコメントをこなしますが、四字熟語の漢字を間違ったり、二重敬語を使うこともあったりして、必ずしもいつも完璧な言い回しをしているわけではありません。

ちょっとした言い間違いにそれっとばかりにアンチが食いつくということは、逆にそういうことでしか羽生選手には叩くところがないということです。


吐き気がするのは、彼らは村上選手の不調に同情するふりをしながら、実際のところはまったく気遣ってなどおらず、単なる嫌いな選手を叩くための道具として利用していることです。

それは、村上選手のインスタグラムに羽生選手を傷害罪で訴えろなどというコメントをつけたことからも伺えるでしょう。

その後、村上選手はツイッターのアイコンを、羽生選手と仲睦まじくおどけている2ショットに替えました。
これが何よりの答ではないでしょうか。


アンチ臭を巧みに隠しながら、良識あるスケートファンとして、「衝突やニアミスの多い」羽生選手に苦言を呈すという形で批判ツイートをしている始末の悪いアンチもいますが、スケートファンの中にはそれにコロッと騙されて、羽生選手は周りが見えなくなっていて衝突やニアミスが多いから気を付けてほしいなどと思い込んでいる人がいるのが歯がゆくてたまりません。

2014年中国杯のような大事故は稀にしても、どの選手にも衝突やニアミスはあります。どちらが一方的に悪いということはありません。


2016世界選手権 女子FSの6分間練習中に浅田真央選手(当時)がツルシンバエワ選手の足元にスライディングをするような形で転び、ツルシンバエワ選手がフェンスにしがみつきながら急ブレーキをかけて止まったので、すんでのところで衝突を免れたということがありました。

2016年の全日本でも浅田さんは三原選手、大庭選手に2日連続でニアミスしています。

2017年世界選手権の公式練習で、宇野選手もジェイソン・ブラウン選手とニアミスしたことがありました。

これが羽生選手ならどれほど叩かれるでしょうか。

毎年、どこかの試合で必ず衝突やニアミスは起こっています。
種目を問わず、男女シングルだけでなくペアやアイスダンスでもしょっちゅう起こっているのです。
試合を現地観戦すると、ヒヤリとすることが必ず1回はあります。


Numberの記事に、ここ数年でなぜ衝突事故が増えるようになったのかの記述があります。

技術の高度化、ルールの厳格化に伴い、選手に求められる基準が上がり、余裕がなくなっていることを要因として挙げていますが、特に男子の場合は4回転が必須になり、助走スピードが上がって衝突の危険が増えたことも考えられます。
------
「羽生結弦が見せた王者の誇りと、男子フィギュア最悪の事故の背景。」
http://number.bunshun.jp/articles/-/822054?page=2
以下、記事より引用します(赤色文字表示と改行は私によるものです)。
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難易度の上昇に伴い増える事故。
 状況が変わったのは現在の採点システムになってから、それもごく最近のことである。

2010年10月末にスケートカナダの公式練習中、パトリック・チャンとアダム・リッポンが激突。同じ年の12月には北京で行われたGPファイナルの練習中に小塚崇彦と高橋大輔が衝突した。

2012年の中国杯では、やはりアダム・リッポンが中国のナン・ソンと激しく衝突し、ソンは脳震盪で病院に運ばれた。

 こうしたトップの男子たちの反射神経をもってしても、事故が避けられなくなってきたのはなぜなのか。
それは、今の採点システムで求められているものが以前に比べて格段に過酷になったためではないだろうか。

 現在の採点システムでは、スケーティング技術が具体的な数値で評価を受けるようになった。
それだけに選手も以前よりさらに、スピードを上げることを意識して滑っている。

またジャンプのみならず、スピンやステップに関しても細かくレベル分けされるため、気を抜ける部分がまったくなくなってしまった。
わずか6分間の間に必要なことをさらっていくためには、どの選手も余裕などなく、自分のことに集中しきっているのだ。
-------(引用終わり)-----

どうでしょう。これらのケースを見ても、羽生選手に問題があると思うでしょうか。
技の難度の急激な上昇にも関わらず、公式練習をいまだに6人でやっているというシステムに改善すべき点があるのだということがわかります。


注目される選手であれば、映像に撮られることも多いでしょう。
何かあれば些細なことでもセンセーショナルに報道するでしょう。


実際に全日本の練習時の衝突も、「激突」と大げさに表現した記事がありました。

そういったことによる、
「なんだかそういうニュースをよく見る気がする」=「衝突・ニアミスが多い選手」
という印象が植え付けられてはいないでしょうか?


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「衝突」に関連してこういうこともありました。

安藤美姫さんが個人的に親しくしていて、「Rちゃん(※原文は実際のアカウント名)、いつもありがとう」と贈られたスタンド花の前で撮った写真をSNSに挙げる仲である、Rさんというファンが、ツイッターで「美姫ちゃんに聞いた話」として、あるショーのフィナーレでの衝撃的な出来事をツイートしていました。

その内容は、羽生選手と安藤さんが接触し、羽生選手のエッジで安藤さんのすねがえぐれて腰を傷めた、
「怪我したのがゆづくんじゃなくてよかった」と美姫ちゃんは言ったが、
そのせいで美姫ちゃんはプログラムを変えなければいけないかもしれない、
「群舞中なんだから、ゆづくんももっとまわりを見て滑らないといけないと思います」というものです。

事実とは全く異なります。


そのショーを見ていた人がツイートしていましたが、実際には安藤さんと羽生選手のお尻同士がぶつかって羽生選手は弾き飛ばされてしまい、場内は笑いに包まれたというものです。
もちろん、どちらにも怪我はありません。

安藤さんがそんな大きな怪我をしたなら、その場で会場は大騒ぎになっていたはずですし、もっと目撃証言が挙がったことでしょう。
この人以外にそんなことを言っているツイートは一つもなく、デマだということは明らかです。

その証拠に、安藤さんはその直後に素足をあらわにした格好の写真をインスタグラムに挙げていました。
もちろん、きれいなすねもはっきり映っていて、「すねがえぐれた」など、とんでもない嘘だということがわかります。

Rさんはなぜそんな嘘をつく必要があったのか。
ツイートへの反応欲しさで話を盛ったのでしょうか。

安藤さんは知ってか知らずか、Rさんの嘘ツイートに対して何らアクションを起こしませんでした。
ただその後、憂い顔の写真に英文の意味深なポエムをSNSに投稿していましたが、この件と関係があるのかどうかは不明です。

もし知っていたのなら、嘘を訂正することは人として最低限の誠意ではないでしょうか。

いずれにせよ、このデマも羽生選手を貶めるためにアンチにまんまと利用されてしまいました。

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2016年の世界選手権の公式練習中、海外の選手が羽生選手の曲かけ練習をたびたび中断させてしまい、トラブルになったことがありました(このトラブルそのものについてはここでは触れません)。

アンチは日本の報道でその選手の名誉が傷つけられたとし、BPOに彼の名誉回復を訴えるための署名活動をネットで始めましたが、どのテレビ局のどの番組が問題だったかを明らかにしない内容だったので、活動じたい意味をなさないものでした。

彼らの目的は、故意に妨害したとその選手を名指しして彼の名誉を<傷つけた>羽生選手に謝罪会見を開かせ、引退に追い込むという支離滅裂なものでした。

同じ日本人の選手、それもフィギュアスケート史に残る数々の栄冠に輝く五輪金メダリストを、こうまでして陥れようとするわけですから常軌を逸しています。

しかし、実に間抜けだったのは、首謀者が表向きは海外選手の名誉のためにという大義名分を掲げたこの署名の呼びかけを、あろうことか2ちゃんねるの羽生選手のアンチスレで始めたことです(捨て身のギャグかと思いました)。

これでは署名活動をやっているのがどんな連中で、真意は何か、絶対にバレてはいけないことを自分たちで暴露しているようなものです。

実際、署名ページには羽生選手への誹謗中傷コメントが渦巻いていました。
最終的に彼らは一人でいくつものアカウントを作り、人数を水増しして署名をまとめ、BPOに送り付けたようです。
当然、そのようなイカレた署名は相手にされるはずもなく、徒労に終わりました。


***

また、テレビで羽生選手の史上初4回転ループ成功について言及されるたび、相変わらずしつこく「初めて成功したのはアレクセイ・クラスノジョンであり、羽生は彼の業績を奪った」と捏造しながら羽生選手の名誉棄損を続けていますが、

ジャンプの成功認定はクリーンに跳べた場合のみです。


クラスノジョン選手の場合は、回転は認定されたのでプロトコルに4Loと書かれていますが、着氷時に手をついて減点されており、成功したと認定されてはいません。

羽生選手が世界で初めて4回転ループをクリーンに跳んだので、史上初で成功させた選手との認定を受けたのです。

こういう認定方法は何も4回転ループに限ったことではなく、シングルもペアも含め、すべてのジャンプが今までずっとこの方法で認定されてきています。

羽生選手の4回転ループ成功も従来のルールに従って認められたまで。至極まっとうな手続きでした。

どんな出来でも跳べさえすれば認定されるというのであれば、今までたくさんの選手がいろんなジャンプにトライしてきましたが、それらが全て成功したと認定されてしまうことになります。

スポーツは、いえ、どんなジャンルの技術革新でもそうですが、そんな甘いものではありません

ところが、この回転を認定されただけでは成功とは認められないという一般にはわかりづらいルールを逆手に取り、アンチは羽生選手の史上初4回転ループ成功に難癖をつけているのです。

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24時間テレビで羽生選手が喘息であることを口にしたら、アンチの連中は今度は「ドーピングの言い訳だ」などと言い始めました。

またその手口が「自分も喘息で同じ〇〇という薬を使っている。この薬には△△や☆☆といった効果があるが、これは競技には有利でしょうね……」と、ドーピングという言葉を避けてツイートするといった、知らない人が見たらうっかり信じてしまいそうな悪質なことをしています。

喘息でスポーツをやっている選手はいくらでもいますし、同じ吸入薬を使っている人が何人もツイッターでその大変さを呟いていましたが、真摯に競技に打ち込んでいる選手を貶める最低の発言です。

その他、人間性を疑うような、人種・障害・宗教などに絡めた事実無根の差別的表現もして彼を貶めています
(あまりに酷すぎて、とても具体的に書くことができません。本人やご家族はもちろん、ファンも見ると深く傷つくと思います)。

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羽生選手のポスターをビリビリに破った写真をツイッターにアップしたり、
アイスショーでスケーターたちが横に並んだ写真を安藤美姫さんがSNSに載せたら、端にいる羽生選手だけ切り除いた写真を自分のツイッターに上げて「スッキリした」と呟いたり、
ファンを装って手紙に演技のダメ出しを書き、試合やショーの際にプレゼントボックスに投入したり。
写真展の備え付けのメッセージノートに縦読みで悪口を仕込んだり。
ANAに所属することが決まったら墜落ネタで盛り上がったり。
羽生選手の写真を加工して「遺影」としてツイッターに上げたり。
こんな幼稚ないじめを挙げたら数えきれません。

日本赤十字社の「はたちの献血」やバスクリンのCMに起用されたら、
「喘息患者は献血できないはず!」←??
「喘息患者は入浴剤なんて使えないはず!」←??
 と、企業に抗議したこともありました。

こじつけての容姿への侮辱や人格攻撃以外にも、羽生選手のジャンプ技術はインチキであると「検証」する静止画像や動画を作って名誉棄損を続けています。

世界中のスケーターやジャッジ、解説者などからその技術と芸術性を異次元・別格と絶賛され、「GOAT(史上最高)」「生きるレジェンド」という讃辞まで贈られている羽生選手の技術に素人がケチをつけるのですから、その蛮勇には驚かされます。

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「羽生ファンだったが、今は嫌いになった」設定でブログを書き、羽生選手の人格攻撃をしていたアンチもいました。
このブログをアンチが「羽生ファンだった人が敢えて心のこもった苦言をしています。読んでください!」と必死になってツイッターで拡散していました。
そこまで手の込んだ嫌がらせを考えるエネルギーがあったら、それをぜひ応援するスケーターのために使ってあげてください。


また、ツイッターには羽生選手を中傷する専門のアカウントがいくつもあります。

ある悪質な浅田真央ファンが運営しているらしいアカウントは、「中の人が3代目に代わりました」とあいさつツイートをしていました。
組織的に誹謗中傷行為を行っているわけです。
異常としか言いようがありません。

そして、それを浅田ファン、高橋ファン、宇野ファンがフォローしているのですから神経を疑います。

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時系列が前後しますが、記憶をたどって書いておきます。

・ソチ五輪後、あるテレビ番組で「今のエースは誰だと思いますか?」と聞かれた高橋大輔さんが、「羽生くんじゃないですか」と答えたことで、高橋ファンが「無理やり言わされた」と激怒。
→同じ頃、たまたま荒川静香さんが受験生へのアドバイスをツイート
→高橋ファンが高橋さんへの言葉と曲解、荒川さんに直接暴言リプ
→高橋さんが「落ち着いてください」とファンに呼びかけ
→織田さんが「やめたらあかん!」と止めるも高橋さんツイッター退会
→悪質ファンの暴走止まらず
https://matome.naver.jp/odai/2139377830847147701


・悪質な高橋大輔ファンと浅田真央ファンの平昌五輪代表選考の件に関する誹謗中傷ツイートまとめ
https://togetter.com/li/1123966


・高橋ファンの漫画家が羽生選手のコーチがゲイであることに絡めて「枕営業」で勝ったなどと中傷
小川彌生氏はコミック誌でフィギュアスケートの漫画を連載中です。
https://togetter.com/li/759081

・アンチが2ちゃんねるで羽生選手が元同級生を妊娠・中絶させたなどと捏造して中傷
→女性セブンが相手と見なした女性に突撃取材「妊娠・中絶したんですよね?」と問いただす
→相手が否定するも「元同級生と婚約 ホテルデート」と報じる
→そのゴシップ記事をフジテレビの「めざましテレビ」が取り上げる
→羽生選手、イベントでそれについて質問が出た際、司会者にマイクを要求し、自ら完全否定
→自叙伝2でこの頃「人間不信になりかけた」。

平昌五輪で金メダルを獲得した後の記者会見で、「嫌われたくない」「しゃべればしゃべるほど嫌われる」と、羽生選手は苦しい胸の内を吐露しています。

また、平昌五輪後の凱旋ショーでは、バッシングされたときの心構えについて、尊敬する二人のスケーター、プルシェンコとジョニー・ウィアーに質問しています。

晴れがましい場には似つかわしくないテーマでしたが、そこまで彼は苦しんでいて、何とかしたいともがいていたのでしょう。

トークの場面では、羽生選手は具体的に何が原因かは明言しませんでしたが、「何度も死のうとした」と精神的にギリギリのところまで追い詰められたことがあったことを告白しています。

平昌五輪のインタビューで、「生きててよかった」と答えたことは、ここからつながるのか……!

「死のうと思った」じゃない。
「死のうとした」んです。
何の罪もない一人の青年をそこまで追い詰めたのです。

生きていてくれてよかった。

なぜ私たちは気づかなかったんだろう。

手遅れにならなくてよかった……!

多くのファンが胸をなでおろす一方で、ゾッとしたのでした。

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・YouTubeに中傷専門チャンネルを持ちツイッターでも非道の限りを尽くすアンチ。
この人が捏造加工した相当な数の羽生選手を中傷する画像や動画を使い、他のアンチが誹謗中傷を行っていることが多い。
https://twitter.com/urooboeyagyuu?lang=ja

・有料の講演会などを開き選手へのヘイトや陰謀論をまき散らすアンチ→https://twitter.com/nomoretakuan?lang=ja

・病的に凶悪なアンチ。
アイコンは惨殺された血まみれのプーが池に浮かんでいるのを、ティガーたちが覗き込んで喜んでいる猟奇的なイラスト。
これ一つ取っても羽生選手への憎悪の凄まじさがわかる。
以前はmirrorという名を名乗っていたが、中傷が悪質過ぎて凍結されたことがある(あの何もしないツイッタージャパン社が凍結するのだから相当なもの)。
この人は現地観戦もしているだけに、危害を加えられる恐れがある要注意人物。
https://twitter.com/qazwsx44500567

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五輪二連覇したことで世間の注目が一気に羽生選手に集中し、アンチは羽生選手の評判を落とそうと、ここぞとばかりに活動を過激化しています。

上でもあげたソチでの不運な事故や、どのスケーターも昔からやっている仲間同士のおふざけでの氷かけ、ただ後を通っただけ、近づいただけの行動を「危険行為」「加害行為」と捏造した動画を拡散したり。

2018ロシア大会で、アンチが「羽生選手が友野選手を威嚇するようにニアミスした。怖い」というデマをツイートし、
それをお仲間がRTで拡散しながら羽生選手を非難するツイートをしたことがありました。

ところが、現地観戦していた友野選手のファンが、これをはっきりと否定してくれたのです。
「私は友野選手からずっと目を離しませんでしたが、羽生選手が友野選手に近付いたりニアミスするなんてことは一度もありませんでした」
この方は、自分の応援する選手がアンチ活動に利用されることに対して、当たり前ですが怒りを込めて拒絶したわけです。

ちなみに、この大会の練習中に負傷した羽生選手が会見に松葉杖1本をついて現れると、アンチは「怪我と逆の方についてるのは変!仮病だ」とツイッターで騒ぎ立てましたが、

松葉杖は健側(傷めてない方)について体重を支えるのが正しい使い方です。


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羽生選手は長年にわたる体の酷使により、病気やケガでの欠場が多いのですが、本人にはどうすることもできない不可抗力なのに、アンチは欠場をズル休みであるかのように誹謗中傷し、他の選手が代わりに出場させられ、そのせいでその選手は疲弊してしまったなどと言いがかりをつけています。

試合やショーの出場は本人の希望優先です。
その選手がたくさん出場したというなら、それはその選手の調整方法なのでしょう。
羽生選手にはまったく関係ありません。

また、アンチは馬鹿の一つ覚えのように診断書、診断書と連呼していますが、欠場にあたり、診断書を公開する必要などありません。

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2018年3月、国民栄誉賞が授与されるのではないかというニュースが出て、アンチが首相官邸や内閣府へ「羽生選手は賞には相応しくない」と抗議の電話やメールを送るようツイッターで呼び掛けていました。

高橋大輔さんや浅田真央さん、宇野選手のアイコンのアカウントでやるので、まるで彼らが妬んでやっているように見えました。
酷い風評被害です。

「震災をイメージアップに利用している」だの、「実は福岡にいて被災などしていない」という捏造など、震災に絡めた名誉棄損もしています。3.11の命日にもやっているのですから人間の心を失っていますね。

2018年、羽生選手が震災復興のチャリティーに出品したスケート靴は何度も嫌がらせのように高額入札で中止に追い込まれては出品し直し、ヤフオクとウェブベルマークが対策を協議する羽目になりましたが…これも怪しいですね。

これは結局、サマンサタバサが社員に呼び掛け、みんなでお金を出し合って落札してくれるという、思いがけない結果となりました。
羽生選手を貶めようとする者がいると、逆にもっとずっと大きな良い結果に変わるということが何度もありました。
これもひとえに彼の人徳でしょう。

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羽生選手が海外の選手と一緒に向こうでも大人気の日本の忍者アニメ「NARUTO」の真似をして「Ah~Yes」と喋っているところを、アンチはISと言っている、テロリスト集団のISごっこをしていると捏造した動画を広めています。

ツイッターで説明している方がいましたが、英語圏ではISとは呼ばず、アイシスとかダーイッシュとか呼ぶそうです。

ISについては、ツイッターでISをからかった海外の人がISの兵士に殺害予告をされる事件も起きているだけに、面白半分で扱っていいものではありません。

政治的にアンタッチャブルなネタにぶつけて、巻き込まれて殺されてもいい。むしろ、殺されて欲しい。
アンチはそう思っているのだとわかり、背筋が凍りました。

あまりに悪質過ぎます。


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2018年7月、カザフスタンのデニス・テン選手が強盗に遭い、25歳の若さで非業の死を遂げました。
テン選手は2016年の世界選手権の公式練習で羽生選手とトラブルになった相手でした。
しかし、彼らは試合後のバンケット(親睦パーティー)で羽生選手から歩み寄って握手をして仲直りをし、一件落着となりました。

そういう経緯があったにも関わらず、テン選手の死が伝えられると、アンチは「テン選手は羽生選手に練習妨害の汚名を着せられて、失意のまま亡くなった。羽生選手と日本スケート連盟は謝罪しろ」と一斉にツイッターなどでアピールを繰り広げました。

失意も何も、テン選手は友人の描いたスケーターたちの可愛いイラストを「デニスと友達」としてSNSに挙げており、その中に羽生選手のイラストは3つも含まれていたのですよ。
わだかまりがあればそんなことはしないでしょう。

才能あふれる若い選手が強盗に命を奪われたとなれば、スケートファンでなくても真っ先に憎むのは犯人で、あとはその犯人を犯行の前日に釈放してしまったカザフスタン警察の腐敗ぶりです。それが真っ当な人間の感覚です。

ところがアンチはこれ幸いとばかりにテン選手の死に便乗し、彼を道具に利用して羽生選手を叩きまくっているのです(今でも続いています)。

テン選手の人格や功績をデマまで入れて大げさに褒め称えることで、こんな人格者とトラブルになった羽生選手って? という方向へ人々の意識を持って行き、羽生選手の信用を間接的に落とそうとする、実に巧妙なやり口をしたり、

日本スケート連盟が謝罪したというカザフスタンのゴシップ記事を、さも事実であるかのように拡散したり(スケ連に問い合わせた人によると、謝罪などしていないとスケ連ははっきり否定したとのこと)。

私はテン選手のファンではありませんが、こればかりは怒りに震えます。
まともな心を持った人間のすることじゃない。

震災も、怪我も、病気も、すべて叩きに利用する連中のことですから、何の罪もない若者の死も、平気で利用するのでしょう。
理解したくありませんが、こういう人たちが羽生選手を叩いているのです。

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ある浅田真央ファンのライターが、同じく浅田ファンのブログ(人種ヘイトや嫌いな選手を誹謗中傷した内容)やアサジョ、FLASHといったゴシップ誌の情報を都合よく切り貼りして、浅田さんが虐められながらも健気に頑張ってきたという内容の本を出版しました。宣伝したくないので本のタイトルは書きません。

悪質な浅田ファンはソチ五輪の際にアルメニアの劣悪な環境のリンクで調整させられたせいで浅田さんが調子を崩し、金メダルが取れなかったのだと執念深く主張しています。
しかし、当時のスポーツ紙などの記事を見ると、そのリンクで調整した後の方が彼女のトリプルアクセルの確率は上昇し、姉の舞さんにも調子がいいと言っていたことが伝えられています。

浅田さんのバンクーバーやソチの結果を認めたくない悪質なファンは、ついにこういう本まで出版したわけです。

素人の陰謀論ブログ(ブロガーはツイッターでは「モスクワの鐘」というアカウント名で、しきりに羽生選手をデマを絡めて誹謗中傷しています)やゴシップ誌を元にした、読むに値しない本で、ライターはツイッターで羽生選手の中傷もしているのですが、あろうことかこれに小塚崇彦さんがコラムを書いて協力しています。

何を考えているのでしょうか。

小塚さんからはまったくそれについての釈明はありません。
今まで通り講演やスケート教室や解説の仕事を行っているようです。

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クラウドワークスなどで、羽生選手の中傷を行えというバイトが掲載されたというニュースは耳に新しいですね。

これとはまた別のバイト募集サイトでも求人があったようです。
ある野球ファンの人(スケートファンではない)が、弟さんのクラスで挙がった珍バイトの話題について、バイト内容とそれに問い合わせた人が得た驚くべき回答のスクショをツイッターに載せたことがありました。

求人要綱は、
・羽生選手を悪く言う書き込みをネットにすること
・宇野選手・高橋選手・浅田真央さんについては褒め称えること
・試合やショー会場でもちょっとした仕事がある
ということが書かれていました。
この通りなら、チケットを融通できる立場の人が雇用主であるということですね。

にわかには信じがたいような内容ですが、スクショを見ると、スケートに詳しくないとわからないような具体的な内容がリアルで、嘘だと言い切れない闇の深さにおののきます。

そのツイートに対しても、それらを報じたニュース記事に対しても、そんなものはデマだと反論している人がいますが、その人達のツイッターのホームを見に行くと、日ごろから羽生選手を誹謗中傷している人達なんですねこれが。

自ら証拠を開示していくスタイルでしょうか。
それとも、バイトなどではない、自分たちは好きで誹謗中傷をやっているんだという宣言でしょうか。

日本スケート連盟はクラウドワークスで募集された羽生選手の誹謗中傷記事募集の件については、対応すると声明を出しましたが、その後、なしのつぶてです。

珍バイトの件では、問い合わせたJ-CASTに対し、回答したのは羽生選手の所属先のANAだけだったそうです。
日本スケート連盟も、バイトの募集要項で羽生選手を中傷する代わりに「褒め称えるべき人」として名前が挙がっていた浅田さん、高橋さん、宇野選手の関係先はノーコメントでした。

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羽生選手以外にも、いろんな選手が誹謗中傷されていますが、最近ではトリプルアクセルを武器に台頭してきた紀平梨花選手も酷い叩かれようです。

それなのにOBやOGは声も上げない。
あんなにスケーターたちは仲良しなはずなのにね。

ロシアではタラソワやプルシェンコ、ヤグディンといったレジェンド達が後輩を守るためにはっきり意見を言っているというのに。

日本で唯一、「羽生さんは深く傷ついている」とテレビで言ってくれたのは松岡修造さんだけでした。
リンクメイトだったハビエル・フェルナンデスさんも羽生選手への誹謗中傷があることを知っていて、案じていてくれたのがテレビ番組の取材でわかりました。

ようやく織田信成さんが珍バイトに対して日本スケート連盟が対応すると答えたというニュース記事をリツイートしてくれましたが、ただそれだけでした。

その織田さんも、関大の濱田コーチのモラハラ問題で大変な事態になっていますが、SNSをやっているスケーター仲間はほぼスルーなのには唖然としました。

訴訟中の問題だけに、うかつに触れられないというのはわかります。
表に出ないところでは、当然彼を励ましているのでしょう。

それでも、スケート界で一定の地位に立つ人たちには、ハラスメントに対してはっきりとNOの意思表示をする社会的責任があるのではないかと思います。

それができないなら、せめて「織田くん、近いうちに一緒にご飯食べに行きましょうね」といった何でもないメッセージでいい、エールを送り、自分は彼を応援していると公に示すことが、彼や同様の問題に立ち向かっている人へのエンパワーメントになり、世論を動かす力になるはずです。

日本のスポーツ界はまだまだ軍隊的指導法が根強く残っていて、暴言や暴力での指導が教え子を強くするためにはやむを得ないと捉えられているところがありますが、即刻改められるべきです。

日本スケート連盟も完全スルーです。
事実を知っている人はいるはずなのに、誰一人として声を上げない。
フィギュアスケート界はドロドロですね。浄化しようという気もないらしい。


アンチをフォローしている無良崇人さんは釈明しないのでしょうか?
陰謀論本に寄稿した小塚崇彦さんは?
自分へのバッシングについては能弁に語る安藤美姫さんは後輩への誹謗中傷に対しては沈黙ですか?(自分の親しいファンがデマを垂れ流したこともあるのに?)
浅田真央さんと高橋大輔さんは、自分のファンがここまで酷い犯罪行為を行っていることに対して心が痛みませんか?
一般論にかこつけてでもいい、何か歯止めになるメッセージを出そうとは思いませんか?
荒川静香さんも佐野稔さんも岡部由起子さんも、スケ連幹部でツイッターをしている人はいるのにスルー。



今ふと思い出すのはソチ五輪閉会式での異様な光景です。

楽しそうにはしゃぎながら歩く日本フィギュアチームから離れて、トレーナーの男性と二人だけで歩く羽生選手。

スタジオで見ていた織田信成さんが思わず「ゆづも入れたげて!」と叫ぶほど、あの光景は異様でした。

席についた時も、フィギュアチームとはかなり離れた後席にいましたね。
誰かを気遣って自分から離れたんだろうなあとは思いましたが、推測に過ぎません。

これは帰国時の空港で金メダルを首にかけていなかったことともつながるのかな、と感じましたが、これも推測でしかありません。


*****

私は最近、何もかもに対して疑心暗鬼になってきています。
長年にわたり、ここまでされたらファンが過敏になってしまうのも致し方ないでしょう。

羽生選手が怪我で2018年の全日本を欠場しても、規定により2019年の世界選手権代表に選ばれるであろうことが予測されると、アンチは「全日本を欠場した選手に世界選手権に出る資格はない。誰が取ってきた枠だと思ってるんだ」だの「診断書を出せ」だの、まるで彼が代表に不当に選出されるかのように、ありとあらゆる暴言を吐いていました。

(そんなことを言い出したら、今までで一番枠取りに貢献してきたのは羽生選手だし、アンチが応援する浅田真央さんや高橋大輔選手や宇野昌磨選手も他人の取ってきた枠で出場してきたわけですが……それは置いといて)

今まで我慢強く耐えて来ても、そんな理不尽な言いがかりのあまりの多さにいい加減イライラした羽生ファンが、思わず「もう全日本なんか出なくてもいい。彼ほどの実績を持った選手が出る必要なんてない」とでもツイッターでエア反論しようものなら、この発言のみを聞きとがめた全員応援系のスケートファンが、「全日本に出ることをスケート人生の最終目標にしている選手に失礼だ」「羽生ファンは傲慢だ」などと怒る。

それを見た羽生ファンが虚無感を覚え、「誰も理解してくれない。もう羽生選手だけを応援していたい。他は見たくない。スケートファンになんかならなくて結構」とヤケを起こすのもある意味、仕方ないと思うんですね。

こういうパターンはよくあります。
ご立派なスケートファンの皆さんは、一方の発言だけを見て批判するのではなく、そんな捨て台詞を吐きたくなるような境遇にまで追い込まれた羽生ファンが多いということをちょっとだけ頭に入れておいていただきたい……のですが無理だろうな。

*****


競技の面でも、平昌五輪で中国ジャッジが自国の選手に有利な採点をしたとして国際スケート連盟から処罰を受けたり(すぐまた復帰できるようですが)、なのに同様に疑惑の採点をしたアメリカジャッジは御咎めなしだったり。
私自身、ジャッジの方と話す機会があったのですが、思っていたより知識のなさに失望したり。
2018-2019シーズンのルール改正を受けた判定・採点のバラつきでスケート界がざわめいたり…。

国際スケート連盟副会長が今の採点の客観性は30%だ(旧採点時代は0%だったのでマシと言えばマシになったのでしょうが)と明かしたり。
平松純子さんがPCSがTESに引っ張られて上昇するきらいがあり、ジャッジを教育するしかないと明かしたり。
フィギュアスケートを長年取材してきた折山さん・野口さん・辛さんが鼎談でジャッジのレベルの低さを暴露したり…。

いろいろと悩ましいタネが出てきてしまいました。

*****

ざっくりと、本当にざっくりとまとめました。
私は積極的にアンチのやっていることを調べているわけではなく、たまたまちょっとのぞいて知ったことだけを書きました。
それでもこれだけあるのです。
そして、現在も、アンチはスケートファンではない一般人にデマを吹き込み、羽生選手やファンへの反感を植え付ける活動をしたりと、進行形で羽生選手への誹謗中傷は続いています。

最新のものを一つ。
(2020年9月12日追記)
平昌五輪で羽生選手の優勝が決まった後、クリケットクラブのコーチたちと記念撮影をする際、端に行こうとしたオーサーコーチに、羽生選手が中央にいた自分の場所と素早く入れ替わらせた場面がありました。まるであなたが主役なんだからこっちですよと言うように。

6年にわたる師弟関係の心やすさと敬意と感謝が表れた、心温まるシーンでした。

それを、アンチが動画の途中の再生速度を上げ、羽生選手がオーサーコーチを乱暴に突き飛ばしたように加工し、「羽生はコーチをぞんざいに扱っていて、人格を疑う」と中傷ツイートをしていました。

羽生ファンがその場面を含む長い動画を公開して、捏造するなと反論すると、「たいして違いはない。羽生ファンにとって、よほど都合が悪い動画なのに違いない」とうそぶいていました。

最低です。


ある芸能記者は半年間、羽生選手に密着しましたが、毎日が家とリンクの往復でゴシップ記事にするようなものは何も出てこなかったそうです。

ただひたむきにスケートのことだけを考え、気晴らしは音楽やゲームだけで観光もしない。
ただひたすらに強くなることだけを念じてスケートに打ち込む。
アマチュアアスリートなのに、五輪報奨金や著書の印税など多額のお金を被災地や恩あるリンクへ寄付する。
そんな誠実な青年が、これ以上いわれもない悪意にさらされ傷つくことのないように…。
願ってやみません


*****
羽生選手のアンチ専用のブログがあるようで、2014年9月にこの記事を書いた直後、そちらへ私と同じハンドル名の人が書き込みをしたようです。アクセス解析にブログ名と私のハンドル名を組み合わせたワードがちょくちょく出てくるので不審に思い、調べてみたところ、上記のことがわかってびっくりしました。

私はわざわざアンチブログにコメントを書き込んだりしません。書いたところでまともな言葉の通じる相手ではありませんから。
偶然ハンドル名が一致した人がいたのか、私のハンドル名を騙ったのかは知りませんが、私ではないことだけははっきりさせておきます。


【お断り】コメント受け付けは終了しましたので書き込みはご遠慮ください。