茨城で新たに13人が感染 東京医大の医療センターで9人感染、クラスターか
2020年9月11日 19時50分
茨城県は11日、新たに13人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。うち9人は、東京医科大茨城医療センター(阿見町)の入院患者と看護師で、県は「クラスター(感染者集団)の可能性は否定できない」としている。県内の感染者は600人を超え、計606人になった。
センターによると、7日に発熱した阿見町の30代の男性看護師が、抗原検査とPCR検査で陽性に。この看護師が担当していた土浦市の70代の無職女性の陽性も確認された。
センターは、同じ病棟に入院していた患者21人と医療スタッフ47人の検査を進めており、11日までに患者7人と看護師2人の感染が判明。このうち、土浦市の70代女性はやや重い症状で、他の8人は軽症か症状がない。
小林正貴病院長は県庁で記者会見し、「このようなことになり誠に遺憾」と陳謝。感染者のうち80代の女性患者は、入院の際のPCR検査と抗原検査でいずれも陰性だったものの肺炎の所見があったといい、「検査をすり抜けた可能性がある」との見方を示した。
センターは10日夜から救急搬送の受け入れを停止し、11日昼から救急外来を閉鎖。新型コロナの重点医療機関に指定されていることから、感染者が出た病棟とは別の専用病棟で感染者の受け入れは続ける。
他の感染者4人のうち、東海村の20代の男性会社員はやや重い症状で、他の3人は軽症か症状がない。
取手市在住で東京都内に勤務する60代の男性会社員は、10日に感染が判明した60代の無職女性の夫。稲敷市の10代の女子生徒は、5日に県外で確認された感染者の濃厚接触者。県は同級生39人の検査を進めている。土浦市の50代のパート女性の感染も分かった。
県と水戸市は、2人が退院し、2人が軽症者向け宿泊療養施設を退所したと発表した。退院などは計520人になった。(宮尾幹成、出来田敬司)
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