英語で「悲しみ」を表す表現として、sorrow とgrief という2つの単語があります。
どちらも「深い悲しみ」を表す言葉として使われますが、それぞれの違いを理解していない人が多く見られます。
例えば、「母親が死んだ悲しさが今も残っている。」を英語で言いたい場合、以下2つのどちらが正しいかわかりますか?
- There is a sorrow of death of my mother still left in me today.
- There is a grief for the death of my mother still left in me today.
正解は2の「There is a grief for the death of my mother still left in me today.」です。
sorrowは幅広く、深い悲しみを言い表す場合に使います。例えば、災害やその他不幸な経験から得た消えることのないであろう悲しみになります。
一方、griefはsorrowと比べると、人が亡くなった悲しみを表す言葉です。
例文の場合「母親が死んだ悲しさが今も残っている。」と言っており、母親の死についての悲しみについてを話しています。従って、griefがよりふさわしいです。
基本的にどちらを使っても間違いではないですが、それぞれの持つニュアンスを理解して覚えておくことで、会話の中でより正確な情報伝達をすることができます。
今回は、日本人が意外と知らないsorrowとgriefの違いを説明するとともに、正しい使い方についてもレッスンしていきましょう。
また、sorrowとgrief以外の「悲しみ」という意味に似ている単語についてもいくつかご紹介していきます。
sorrowとgriefの違い
sorrowは、特に何かに対する深い悲しみという限定はなく、“これからも消えることがないであろう”深い悲しみならなんでも“sorrow”を使うことが出来ます。
例えば、人や動物の死でも使えますし、災害で怪我をしたり何かを失くしてしまったことなど幅広く使われます。
griefは、sorrowとの違いを明確にするとしたら“生き物の死”に対する深い悲しみを主に指巣というところです。
死別の状況で使うのならば、迷わず“grief”を使って大丈夫です。おもに、何かを失ったことによる喪失感に対する深い悲しみです。
sorrowの使い方
sorrowの使い方について、例文を使って説明します。
怒りと悲しみが彼女の中で葛藤をしていた。
全ての悲しみを忘れるべきだ。
私たちは彼女の悲しみには気づけなかった。
griefの使い方
griefの使い方について、例文を使って説明します。
彼女は母の死の深い悲しみを二度と忘れないだろう。
メアリーはパーティーで深い悲しみを隠そうと頑張った。
彼のメンタルカウンセラーは彼の犬の死に対する深い悲しみを忘れさせました。
→例文が入ってない
使い分けの感覚を掴むコツ
人や動物の死についてが明らかにされている時や何かを失った際の悲しみは“grief”を使います。
それも含め、深い悲しみを幅広く指す時は”sorrow”を使います。
理解度チェックテスト
それではここで、sorrowとgriefを正しく使い分けることができるかいくつかテストをしましょう。
英文の中の(カッコ)には、sorrowとgriefのどちらかが入ります。正しいと思うものを入れてみてください。
答えは記事の最後にあります。
- You don’t have to try to conceal your ( ) because of losing your keepsake form your grandmother.
- Lucy, my dog I lived with for 10 years has passed away. I can’t describe how deep my ( ) is.
- My boyfriend left from me three days ago. I cannot eat anything because of the ( ) by that.
- The ( )for the death of the family members is always so hard to take.
- I couldn’t pass the entrance exam for the college which I want to go the most. There is still a huge ( ) in me.
「悲しみ」を表すその他の英単語
「悲しみ」を表す単語は、sorrowとgrief以外にもあります。それらの単語がどのように使われるのか、例文を使って説明します。
sadness
sadという形容詞の名詞形がsadnessになります。
sorrowやgriefほど深い悲しみという訳ではありませんが、自分に起きた何か不運なことや失敗に対して抱く感情をsadnessという言葉を使って表すことが出来ます。
(彼女の声には悲しみがあった。)
(彼の悲しみは、彼の彼女の浮気とは全く関係がありません。)
(悲しみはあなたの周りにいつもネガティブな状況をもたらします。)
regret
regretは「後悔 / 後悔する」という意味を持つ言葉です。以下のように使われます。
(ポケットに財布を入れたせいで失くしてしまって本当に残念だ。)
(後悔するな。後悔することほど無意味なことは無い。)
まとめ
今回は、sorrowとgriefの違いとそれ以外の「悲しみ」という表現に似ている単語についてもお話ししてきました。
以下おさらいです。
- sorrow=幅広く、深い悲しみを指す言い方。
- grief=誰かや何かの死など、主に喪失感を指す言い方。
それぞれの意味を理解して使い分けることで、状況を判断しながら失礼のない言葉を選ぶことが可能になります。
前項の例文などで練習をしながら感覚を身につけていきましょう。Good Luck!
テストの答え
- grief
“keepsake”は形見という意味ですので、形見を失くしてしまったことに対する悲しみになります。「何かを失くしてしまった喪失感」なので“grief”が当てはまります。 - grief
犬の死についての文なので“grief”がふさわしいです。 - sorrow
恋人が立ち去ってしまってことに対する悲しみです。特に、亡くなってしまったということでもないので“sorrow”で良いです。 - grief
こちらの文中では、家族の死に対する死についてを話しているので“grief”が正解です。 - sorrow
大学受験に失敗したことに対する悲しみについて書かれている文です。特に、だれかが亡くなってしなったり、何かを失ったことによる深い悲しみということではないので“sorrow”が当てはまります。
Source: ペラペラ部
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