第八話:フェイト・ブレイク・オンライン――起動【八】
「な、なんだ……!?」
慌てて振り返れば――アルフの泉の中央部から、凄まじい水柱が
これはそう、『
「おぉ、こっちのFBOでもあったのか!」
アルフの泉の地下には空洞があり、そこに溜まった水が地熱によって温められ、内部の水上気圧が上昇――地表に空いた噴出口から、大量の温水が噴き上がる。
ちなみにこれは、ちょっとした『アトラクション』としても有名だ。
この間欠泉の噴出口には、カエルそっくりの岩――通称『カエル岩』で蓋がされている。
そこに乗ったまましばらく待っていると……大量の温水が噴出し、カエル岩と一緒に天高く打ち上げられる。
大空から見下ろすFBOの世界はまさに絶景であり、また独特の「ヒュンッ」となる感覚から癖になる人も多い。
ただし――『落下ダメージ』には要注意。
HP(体力)30-VIT(耐久)15という耐久ラインを割った状態で、この『間欠泉アトラクション』をエンジョイした場合……落下ダメージによりHP(体力)が全損、即死してしまう。
ご利用は計画に、というやつだ。
「せっかくだし、もうちょいレベルが上がったら、一回ぐらいトライしてみるかな?」
そんなことを考えていると、四匹の赤小鬼がリポップした。
「おっ、もう五分経ったのか」
素早く二本のブロンズソードを引き抜けば、こちらに気付いた
「さぁ、『第二ラウンド』だ。さっきまでの俺とは、一味違うぜ?」
俺が力強く地面を蹴り付ければ――目と鼻の先に赤小鬼の姿があった。
「ゲギャ!?」
必殺の間合いへ踏み込まれたところで、
圧倒的AGI(敏捷)の差が生まれたことで、こちらの動きにまったく対応できていないようだ。
「――<
鋭い斬撃が空を駆け、赤小鬼の胴体を正確に捉えた。
「ゲ、ギャ……ッ!?」
クリティカル。
STR(筋力)の大幅強化によって、スキルの威力が大幅に上昇しており、
「ははっ、これは凄いぞ!」
体が軽い。
感覚が鋭い。
そして……全身に
レベルアップによるステータス強化の恩恵は、想像を絶するほどに大きかった。
これまではただの『数字の羅列』でしかなかったステータス。
それが現実の感覚として、文字通り『実感』することができた。
努力の実感・強化の実感・達成の実感――体の奥底から、熱いナニカが込み上げてくる。
「――さぁ、もっとやろうぜ!」
俺は二本のブロンズソードを構え、残り三匹となった赤小鬼へ狙いを定めるのだった。
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