今回は地雷ウイスキー第5弾として、大本命と言える、合同酒精の香薫を飲んでみます。

激安ウイスキー

kokun2020_合同酒精は、東京の浅草にある「神谷バー」の創業者、神谷傳兵衛が、北海道旭川市に設立した神谷酒造を中心として、1924年に北海道内にある4つの酒造メーカーが合併して誕生しました。

その後全国各地の酒造メーカーを買収し全国規模のメーカーへと成長したあと、2003年に持ち株会社、オエノンホールディングスへ商号を変更、事業会社として合同酒精が改めて設立されました。

現在は焼酎をはじめとして、日本酒、ワイン、デンキブランなどのリキュールなどを販売しています。

ウイスキーとしては、今回採り上げる「香薫」のほか、小売業者へのOEMも行っています。
かつて発売されていた、トップバリュのウイスキーも合同酒精のOEMでした(現在は南アルプスワインアンドビバレッジが担当)。

ここまで書くと、このウイスキーの地雷っぷりがわかるかと思います。
ネットでも、初代トップバリュのウイスキーは悪評高い製品でした。
では、地雷原に猛ダッシュしていきます。

ウイスキー(哲学)

グラスからの香り、液色

ほのかにリンゴっぽい香りはありますが、むしろアルコールが強いです。
液色は少々濃いめの琥珀色です。

ストレート

レーズンの香りが先立ちますが、あとから人工甘味料のような違和感のある香りが続きます。香り自体は全体的に弱いです。

味わいは、アルコールからの辛みが強く、かなり刺激が訪れます。若干甘みがありますが、それ以上のものはありません。

ロック

ストレートで感じられたレーズンの香りは、飲み始めから一気に消えてしまいました。代わりにライムのような香りが来るものの、かなり薄いです。

味わいは、辛みがある程度残りつつ、苦みと異物感を得るような雑味が全体を支配します。
本当に「不味い」です。焼酎甲類を飲んだ方がましです。

水割り

トゥワイスアップにすると、リンゴとカラメルの香りが先にやってきますが、カラメルの香りがどんどん濁ってくるように人工甘味料の違和感へと変わっていきます。
味わいは、アルコールからのピリピリした刺激と、苦いだけの雑味が広がります。

1:4にすると、香りも味わいも跡形もなくなってしまいます。ちゃんとしたミネラルウォーターを使っているなら、水のうま味が感じられて却って旨いです。

ハイボール

1:3で割ると、多少のリンゴっぽさは感じるものの、人工甘味料のような違和感がすぐにかき消してしまいます。
味わいは、炭酸による酸味が加わるものの、やはり雑味が強く、エグいです。

レモン果汁を加えても、やはり違和感は消えません。消そうとするとレモンの香りと味しかしなくなります。

まとめ

目隠しをした状態でこのお酒を飲んだとき、「ウイスキーだ」と答えられる人はどれだけ居るでしょうか?
本当にモルトとグレーンを使っているのか、まともに熟成しているのかも疑問に思えます。

中途半端にウイスキーっぽく作ったせいで、焼酎甲類に熟成焼酎を加えたものよりも不味くなるというのはむしろミラクルとしか言いようが無いです。

これをまともに飲もうとすると、レモン果汁を加え、コーラ(個人的にはペプシ ジャパンコーラゼロ)で割って、このウイスキーの香りや味わいを消すように工夫しないといけません。
ええ、ウイスキーでなくてもいいレベルです。

安いからと言って晩酌用で買ってしまうと、飲みきるまで地獄を味わい続けること間違いなしです。
正直、罰ゲーム用です。

なお、香薫は600mLボトルのほか、1.8Lの紙パック、2.7Lと4Lのペットボトルもラインナップされています。「殺す気」ですか?
  • メーカー:合同酒精
  • 容量:600mL
  • アルコール度数:37度
  • 価格:660円
  • 香り:リンゴやレーズンっぽさがあるが弱く、人工的な印象。
  • 味わい:アルコールの辛みが強く、加水しても雑味が目立つ。不味い。
  • ストレート D:アルコールの辛さがと苦さが強く、正直飲みにくい。香りはいいが。
  • ロック E: とにかく苦い。香りが豊かなだけに飲み続けられないもどかしさ。
  • 水割り B: やっと甘さが目立つようになり、スイスイいける。
  • ハイボール D: ホップが強く利いたビールのような苦さ。癖が強い。