2020.7.24

カオスラ、黒瀬陽平の退任を発表。アシスタントスタッフへのパワハラで

合同会社カオスラは、7月24日付で同社代表社員である黒瀬陽平の退任を発表した。アシスタントスタッフへのパワーハラスメントが原因。

「カオス*ラウンジ」ウェブサイトより

 合同会社カオスラは、同社代表社員である黒瀬陽平が7月24日付で退任となったことを発表した。アシスタントへのパワーハラスメント行為があったという。

 同社によると、黒瀬はゲンロンとの共同事業である「ゲンロン カオス*ラウンジ新芸術校」の業務に加え、同社業務においても同一アシスタントスタッフに対してパワハラを行っていたといい、総社員の同意のもと、退任することとなった。

 黒瀬は1983年高知県生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻博士後期課程修了。2010年にカオス*ラウンジにキュレーターとして参加。15年には思想家・哲学者の東浩紀とともに、「公的な援助を受けないアート教育機関」としてゲンロン カオス*ラウンジ新芸術校を立ち上げ、主任講師を務めてきた。また美術批評でも広く活動し、『美術手帖』や『東京新聞』をはじめ、様々な媒体でテキストを発表している。

 7月23日には、株式会社ゲンロンがカオスラとの契約解除を発表。そのなかで、「重大な契約違反を確認」したとしていた

 カオスラは今回のハラスメント行為について、他の社員とスタッフも関わっていたことも認めており、近日中に調査委員として弁護士を着任させ、詳細を調査するという。

 事態を受け、カオスラ代表社員のひとりであるアーティスト・梅沢和木は、以下のようにTwitterで見解を表明している。

 また黒瀬はTwitterで、「黒瀬がカオスラを私物化していたことに、ひとつの、大きな原因があったと思います。この問題、責任にきちんと向き合うために、本日付で合同会社カオスラを退社し、今後行われる第三者による調査に協力してゆく所存です」とコメント。調査委に協力する姿勢を表明している。


2020.9.12

森山未來、初のソロ全国ツアー。朗読パフォーマンス『「見えない/見える」ことについての考察』が開催へ

2017年に東京藝術大学で初演され話題を呼んだ、森山未來による朗読パフォーマンス『「見えない/見える」ことについての考察』。ソロパフォーマンスとしては初となるその全国ツアーが、10月14日から開催される。

(C) Shintaro SUMIMOTO
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 俳優やダンサーとして活動する森山未來による朗読パフォーマンス『「見えない/見える」ことについての考察』。ソロパフォーマンスとしては初となるその全国ツアーが、10月14日~11月6日に開催される。

 同作は、長谷川祐子の企画・キュレーションによって、2017年に東京藝術大学で初演。新しい表現のかたちを示したとして、全4公演ながらも話題を呼んだ。

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 ノーベル文学賞作家ジョセフ・サラマーゴの小説『白の闇』に着想を得たテキストのリーディングを中心に、メタテキストとしてモーリス・ブランショ『白日の狂気』が絡まる同作。森山は声と残像、そして身体を通して、新しい生活を築くこととなった私たちに「本当に見ること」を問いかける。

 今回は横浜赤レンガ倉庫1号館3Fホールを皮切りに、全国7ヶ所で38公演を実施。国境やジャンルを超えた表現に挑戦し、9月20日には初監督作品ショートフィルム『Delivery Health』の公開を控える森山の現在形を目撃してほしい。

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