2020.7.23

ゲンロン、カオスラとの契約を解除。「重大な契約違反を確認」

ゲンロンスクールなどの事業を行う株式会社ゲンロンは、黒瀬陽平が代表を務める合同会社カオスラとの契約を解除したと発表した。

「ゲンロン」ウェブサイトより

 ゲンロンスクールなどを運営する株式会社ゲンロンが、7月23日付で黒瀬陽平が代表を務める合同会社カオスラとの契約解除を発表した。

 同社によると、カオスラ監修のもとで開設されている「ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校」の事業において、「重大な契約違反を確認」したという。

 「ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校」は黒瀬と思想家・哲学者の東浩紀が中心となり「公的な援助を受けないアート教育機関」として2015年にスタートしたもので、黒瀬をはじめ、アート界の様々な人物が講師を務め、アーティストを輩出してきた。

 ゲンロンは、「生徒の安全確保およびコンプライアンス遵守の観点」から、契約を打ち切ることを決定。22日付でその旨をカオスラに通知し、同日カオスラは「新芸術校」の運営から切り離されたという。また黒瀬の主任講師退任も発表された。

 美術手帖ではゲンロンに対し、契約違反の内容について問い合わせたが、回答は得られなかった。

 なおゲンロンとカオスラの共同運営である「五反田アトリエ」については、今後の方針が決まり次第告知するとしている。


2020.9.12

森山未來、初のソロ全国ツアー。朗読パフォーマンス『「見えない/見える」ことについての考察』が開催へ

2017年に東京藝術大学で初演され話題を呼んだ、森山未來による朗読パフォーマンス『「見えない/見える」ことについての考察』。ソロパフォーマンスとしては初となるその全国ツアーが、10月14日から開催される。

(C) Shintaro SUMIMOTO
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 俳優やダンサーとして活動する森山未來による朗読パフォーマンス『「見えない/見える」ことについての考察』。ソロパフォーマンスとしては初となるその全国ツアーが、10月14日~11月6日に開催される。

 同作は、長谷川祐子の企画・キュレーションによって、2017年に東京藝術大学で初演。新しい表現のかたちを示したとして、全4公演ながらも話題を呼んだ。

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 ノーベル文学賞作家ジョセフ・サラマーゴの小説『白の闇』に着想を得たテキストのリーディングを中心に、メタテキストとしてモーリス・ブランショ『白日の狂気』が絡まる同作。森山は声と残像、そして身体を通して、新しい生活を築くこととなった私たちに「本当に見ること」を問いかける。

 今回は横浜赤レンガ倉庫1号館3Fホールを皮切りに、全国7ヶ所で38公演を実施。国境やジャンルを超えた表現に挑戦し、9月20日には初監督作品ショートフィルム『Delivery Health』の公開を控える森山の現在形を目撃してほしい。

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