オックスフォード大研究から誕生のコロナワクチン、豪で臨床試験開始
Stephanie Baker-
セラム・インスティチュートとの提携で実施-数百人参加見込む
-
スパイバイオテックの技術を使い、B型肝炎抗原から得た粒子を活用
英オックスフォード大学の研究から生まれた新型コロナウイルスワクチンの初期段階のヒトへの試験がオーストラリアで始まった。英スパイバイオテックのワクチンの試験は、世界最大のワクチンメーカーであるインドのセラム・インスティチュート・オブ・インディアとのパートナーシップで実施される。
スパイバイオテックは、オックスフォード大のジェンナー研究所でエイドリアン・ヒル、サラ・ギルバート両氏と共に研究に取り組んでいた研究者らが創業。同大から独立する形で2017年に設立された。ジェンナー研究所が英アストラゼネカと共同で開発を進めているコロナワクチン候補は現在、最終段階の臨床試験で行われており、最も進んだ段階にあるワクチンの一つ。
スパイバイオテックの最高経営責任者(CEO)でオックスフォード大のナフィールド医学部准教授でもあるスミ・ビスワス氏によると、セラム・インスティチュートによって豪州で始まった第1/2相試験は、最終的に数百人の参加を見込んでいる。
このワクチンはB型肝炎抗原から得たウイルスのような粒子をキャリアとして利用するもので、スパイバイオテックの独自技術を使っている。ビスワス氏はインタビューで、同社の技術が安定性と効果を高める形でこの粒子と抗原の結合を可能にすると説明した。
スパイバイオテックは同ワクチンの独占ライセンス契約をセラム・インスティチュートと結んでいる。ジェンナー研究所のギルバート氏が開発したワクチンについては、10億回分を生産することでセラム・インスティチュートが今年、アストラゼネカとライセンス契約を交わしている。
原題:New Covid-19 Vaccine From Oxford Begins Early-Stage Human Trials (抜粋)
最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
LEARN MORE