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万能兵器に傑作無し 【Picture】
「おい……ウルリーカ。なんだ その左腕の……イガグリみたいに物々しいの……DX超合金にでも、なっちまうつもりなのか?」

「たまに意味わかんねぇこと言うよな? ツモイ。このハッタリ感! すんばらしいだろぉ~えぇ? よろず屋の親父が言うにゃ『哲学者の花篭』とか言うんだとよ♪ この鉄鈎はな? ランタンぶら下げたり、弩(の弦引いたり、手綱をちょっと掛けて置いたり、相手引っ掛けて引き摺り倒したり、ぶっ殺したり出来るんだぜ? イィ~だろぉ?」(代わりに重量が、凄いことになってんじゃないですかね?)
新しいオモチャを買って貰った――小さい子供そのものな浮かれっぷり。水を差す必要も無いだろう。本当に、こいつら……こういう物騒な物が大好きなんだな……。
(でも哲学者の花篭か……武具の分類名なのか、銘なのかは分からんが……皮肉が利いてるのかも知れん。何かの本で目にした言葉だったか『本物の哲学者は、みんな死者と幽霊と異界の話をしている』だっけか? ヴィジュアルの忌まわしさを連想できると言う点では及第点かも……)
「一応、どちらにも、ちょっぴりだけどアダマンタイトを加えて合金化して、それなりに頑丈に作り直しておいたよ? おにーちゃん」撫でられていた頭をさらに、押し付けるようにしながら、取るに足らないことのように補足する。
「「ア、アダマンタイト!?」」
「そだよぉ~? 比率を上げると重量が嵩(む様になるから……。ちょっぴりに抑えて、ミスリルとチタニウム、あとはマンガン鋼とモリブデンを加えて合金化したけど、こんな立派な甲冑、大国にだってそうそう無いんだから。それぞれの武器や拳頭なんかの打突部にも、ミスリルやアダマンタイトを、想定される用途に合わせて、比率を変えて合金化したものを使用しておいたよ? ……無くしちゃダメだからね? こんな武具が売ってるなんてこと、マズ無いんだから」
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