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2020/09/08

運転手さん、フジテレビって・・・まとめてみた。

いつも通りの朝だった。

朝いち、僕が長女を小学校に送り、

次は、家内が次女を幼稚園に送り、

幼稚園の送りから、家内が戻ってきた頃には、

『フジテレビのクルマ、マンションの前で、もう待ってるよ!』と家内が言ってた。

なんて早い到着。さすが、局のクルマ。

時間には絶対!を可能にしてくれる車だ。

家内が買い物に出たら、

その次は、僕が、すでにマンション前で待ってくれている、

いつものフジテレビからのタクシー送迎車に、

11時30分に車に乗り込む。そして、12時20分フジテレビ到着予定。

 

この車は、あくまでフジテレビが契約して、手配している専用車。

11時半、オンタイムで出発。

あれ、でも、車両は、いつものだけど、

今日は運転手さんが、ルーティンの、いつもの人とは違う。

乗り込むと、

『フジテレビまで、安全にご案内します』と、運転手さん。

いつも通りだ。

 

車は、中原街道を上っていく。

うん、間違いなくナビ通りと、時々景色を確認しつつ、家内にLINEの返信。

そして今日の番組の資料、進行をチェック。

で、だ。

なぜか、環七をタクシーは左折した。

え、いつもは、まっすぐ、荏原から首都高、乗るのに・・・

運転手さんに声をかける。

僕『環七、これって、迂回なんですかねー?』

運転手さん『ナビが渋滞とか反映して、ルート教えてくれるので・・・』

僕は思った、あー、確かに。

中原街道が混雑してる場合、VICS情報が反映されて、最速コース、

環七から国道246出て、上って三軒茶屋から首都高からね・・・と、納得。

以前、ここのタクシーで、迎えに来るとき、中原街道が混んでいたので、

用賀から乗った方が速い!というコース、使ってくれたこともあったしね。

環七はすいていた。さすが、時間優先のナビ!すご!!!

資料に目を通し続ける。

あれ、そろそろ、左車線から側道、そして246、右折じゃない??

運転手さんは、中央車線を走り続けている。

僕『246、右折じゃなかったんですかねー』

運転手さん『右折の交差点とかなかったんでね、これで大丈夫ですから・・・』

そうか、246が混んでるから、やりすごしたわけね。

あそこはアンダーパスだし、ナビの通りか。

こりゃちょっと遠回りだけど、速さ優先か・・・。

自分を納得させる要素はあった。

でも、ナビが右折を指示し始めている。

それでも、黙々と中央車線を走っている。

世田谷街道、右折の指示。でも、中央車線。立体交差・・・

僕『運転手さん、世田道、右折でしたよねー』

運転手さん『いや、でも、これ、交差点、なかったですよねー・・・ちょっとおかしいなぁ・・・』

ナビがリルートを始めている。

僕『あのー、立体交差は側道に出ないと、右折できないですよ、側道へって、ナビ言ってましたよねー』

運転手さん『あ、でも、ナビはちゃんと、ナビ通りに走ってますから大丈夫です』

いやいや、運転手さん、それは、ナビが、運転手さんに合わせてくれてるんだって!!!

ツッコミ始めた、僕の心の声・・・

おいおい、いくら迂回にしても、この運転手さん、側道という概念がない???

ひたすら、中央車線をそこそこのスピードで走ってる。

これじゃ、いくら右折指示でても、曲がれないんじゃない???

ナビがリルートを何回もしてるじゃん!

すると、中央車線からでも右折出来る場所があった。

助かった。ナビに戻れる、これなら10分ロスくらいかな。いや、15分くらいかな・・・

ギリギリだけど、駆け込みで

遅刻はしないですむかな。

そんなことを考えながら環七から右折すると、なぜか、今度は左折。

おいおい、戻らないのかいっ!!!

番組資料でなく、ナビの画面を見る僕。

このナビ、なんてコースを指示してるんだ??

僕の頭の中では、この時もまだ、三茶から首都高へ案内しようとしてるナビだと信じていた。

 

僕『運転手さん、これ、12時20分にフジテレビ、間に合いますかねー?』

運転手さん『あ、もうすぐですから、大丈夫ですよ、ナビ通り走ってますから』

『ナビの到着時間、ぴったりくらいですかねぇ・・・』

あ、そう。

プロであるあなたを信じましょう。

でも、でも、

いやいいや、京王線のマーク、見えたぞ。

 

そんな場所から、お台場もうすぐじゃないだろー!!!

まあ、でも、右左折はできそうな道。側道の不安はもうない。

こちらも仕事がある。

目を通さなきゃ。

それから5分くらいたっただろうか・・・

運転手さん『もう着きますんでね、大丈夫ですから』

おいおい、いくらなんでも、それは早すぎだろー!!!

やばい、違ってるっぽい。

スマホを出す。

到着。

フジテレビ、到着・・・・

Img_6562

 

Img_6561

 

Img_6564

運転手さん『あれ、なんか、建物ちがうねー、あれ、おかしいねー・・・』

 

運転手さんは、どうやら、フジテレビが、あの球体のある銀色のビルであることは分かっているようだ。

 

でも、そもそも、あれが、こんな入り込んだ場所にあると思う方がおかしいでしょ!!!!

 

あ、でも、もしかして、リモート出演?

ここって、フジテレビの分室だったりする??

会社に確認。

状況説明のために、案内されたフジテレビの写真を撮る。

電話で僕『フジテレビって、今日、リモート出演で、別場所ですか?』

 

会社からは、冷静な言葉。『確認します』

『違います』

『いつものお台場です』

 

運転手さんに、

僕『あのー、港区の、お台場のフジテレビですから、戻って、3号線入って、環状線で行きましょう』

運転手さん『あ、じゃあ、ナビ、入れ直した方がいいですかねぇ・・・』

僕『もちろんです』

 

その後の対処を話すために、違うフジテレビの前で、電話でやりとり。

会社から、フジテレビへも連絡を入れてもらう。

そのやりとりでつかの間。

またタクシーに乗り込んで、車は走り始める。

遅刻はしてしまう。

だけど、メイクを超早スピードで終わらせて・・・

色々な算段を頭の中で組み立てる。

うん、なんとかなる!

生放送、現場には問題なく・・・・

 

これで、ようやく、原稿に目を通すことが出来る・・・

台風10号、中継各地、そこで昨年の千葉の被害と照らし合わせて・・・・っえ、

原稿から目をはなして、車窓から前を見た瞬間、

え、

えっ、

え、え、

なんか違う。

3号線上り、乗るまで案内すればよかった。油断していた。

首都高3号線は2車線の空中道路。

でも、・・・・今・・・・

今、片側3車線。

大雨の中、走っている。

Img_6566

これ、首都高じゃない・・・・

 

まさか、3号線、池尻大橋から乗って、逆に走ってきた???

すると、運転手さん

『もう東京ですから』

って、おいおい、

これ、東名高速の東京料金所なんですけど・・・

会社に電話

僕『やばいです、完全に間に合いません!』

Img_6569

料金所過ぎて、電話をきり、証拠にと、

リヤガラス越しに、過ぎ去った料金所を写真に収める。

 

僕『運転手さん、これ、3号、逆に走って来てますよ、逆ですよ!』

運転手さん『大丈夫です、合ってますから』

僕『いや、川崎を出発しましたよねー、』

運転手さん『川崎から出て、東京まできてますから、大丈夫です』

おいおい!

 

もう、僕の中では一つの仮説が生まれていた。

これ、今日は、グッディ出演じゃないでしょー、ドッキリGPなんだなと。

車内、カメラを探す。とにかく見回す。

え、それらしき物がない。

いや、でも、あまりに違い過ぎる・・・

やっぱり、ドッキリでしかないよなー、

この運転手さんの自信満々さ・・・

さらに会社に連絡、

『ドッキリじゃないです』

電話向こうで、焦っているのが伝わった。

 

僕『いや、運転手さん、川崎から出発して、次、【東名川崎インター】なんですよ。』

運転手さん『あ、大丈夫ですよ、ナビ通りですから』

Img_6585-1

もうさ多摩川渡ってるじゃん!

真剣に言う

僕『運転手さん、方向、逆ですって、戻りましょう』

 

運転手さん『いやね、ナビ通り走ってますから、大丈夫なはずなんですけどねぇー』

僕『お台場と逆に向かって走ってるんです』

 

すると見えてくる【東名横浜町田】の看板。

お願い、僕を信じて。

僕が案内するから。

何を思ったか、運転手さん

『お台場、海の方だから、横浜であってますよ、近いですよ』

絶望感・・・

 

おいおい、

それじゃ、日本中、海岸線はお台場になっちまう。

なんなんだ、この運転手さんの自信は。

お願い、僕を信じて。

運転手さん『ナビは大丈夫ですからねー』

どこに向かおうとしているのか?

なんだ、このナビは!

そう、咄嗟にナビの画面を僕は覗き込んだ。

え、え、

え、

えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

記録に写真を撮る。

 

Img_6570

目的地まで686キロ、到着22時11分!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

もう、これはなんとしても、高速降りてもらうしかない。

どこなの?

この運転手さんの向かおうとしてるフジテレビは???

お願い、運転手さん、ナビじゃなくて、僕を信じて!!!!

 

僕『目的地まで600キロ以上はないですよー!僕が教えますから!!』

運転手さん『まあ、距離はねぇ、走ってれば、計算し直して、すぐ縮みますから、大丈夫ですよ』

『時間もね、一気に縮みますから大丈夫だと思うんですよねぇー』

『もう、海の方まできていますからー…』

あのー、12時20分、局入りで、もう、40分も遅刻・・・過ぎてるんですけど・・・

ナビの到着予定は22時過ぎ・・・・

もう、お願い!

僕『運転手さん、ナビじゃなく、僕の言う事きいてーーーーー!』

運転手さん『運転中はナビ、操作しちゃいけないから・・・』

運転手さん『ナビでね、さっき、福島の方にも、フジテレビあったけど、そこじゃないですもんねー』

そう、そう、福島ではない。

でも、今、向かっているフジだって、お台場じゃないはず!!

僕『じゃあ、とにかく、高速降りてください!』

Img_6578

運転手さん『時間は大丈夫ですよ、すぐに縮みますから大丈夫です・・・』

いや、縮むどころか伸びてる。

すでに、この頃、僕の実家、町田のつくし野の方が、川崎の自宅よりも、

当然、お台場よりも近い・・・・

おもいっきし、逆方向に来ている。

笑いが止まらない。

僕『逆なんですよ、だから、どうにかして戻りましょ』

運転手さん『海には近づいてますから大丈夫なんですけどねぇ、ナビ通りですから』

 

ここまでくると、志村けんさんの、ひとみ婆さんが運転してる感覚に包まれる。

 

だーかーらー、そのナビの目的地が違うんですって!

 

惨状をツイート。

 

富士山に向かおうとしてるんじゃない?

680キロなら岡山だ!

東名のフジランドに?

岡山に富士遺跡ってのがある!

 

色々助言を頂いた・・・

Img_6581

料金も2万円を超えている。

もう、このころには、僕がハンドルを握りたかった。

僕『あのー、ナビじゃなくて・・・いいですか、僕の言うとおりに!湾岸線に向かいましょう!』

いや、まて、まだまだ、

ここまで頑固な運転手さん、

間違いとかではないほどの、ぶっ飛んだ余裕?である。

なんなんだ、運転手さんのこの自信は!

 

そして、ひとみ婆さんのような、話の切り返し・・・。

 

まてよ、やはりドッキリGP・・・・・

うん、冷静にならなきゃ。

笑いも堪えなきゃ。

怒っちゃいけない・・・・。

怒っても、何も始まらない。

でも、でも、このままじゃ、どんどんフジテレビから離れてく・・・

半ば強引に高速をおりてもらう。

あくまで冷静に、道を指示した。

 

横浜青葉まで戻り、そこから接続線で大黒ふ頭方面へ。

湾岸線。北上。

運転手さんが、湾岸B、看板をみて一言。

運転手さん『これ、千葉の方、行っちゃいますよ・・・いいんですか?』

 

ええーーー、まだそんな事言うの???

いいんです、横浜からなら、お台場は千葉方面なんです・・・わかってー!お願い。このまままっすぐ。

ナビは無視して!!!

変なサービス心出さないで!!!

臨海副都心で降りて、フジテレビへ。

Img_6589

もう、3万円なりそうじゃん。

フジテレビ、90分遅れで到着。

車寄せ、後ろに他の番組の出演者さんのタクシーが待ってるのに、

真ん中停めちゃってる・・・

僕『運転手さん、これ、クルマ、端に寄せましょうか・・・・』

もう、生放送、始まっちゃう!

運転手さん『えー、お支払いは、3万460円で。』

僕『いや、これ、フジテレビの車両部の窓口で申請するはずですけど・・・』

運転手さん『どこですか?教えてもらっていいですか?』

びっくりすることだらけだけど、

いやいや、それ、そのまま、もらおうとしちゃってるの??

でも僕、ほんと時間ないんです。

もう、あとは、フジテレビにお任せ。

Img_6594 Img_6593

本番、テレビ画面では、もう安藤優子さんが話してる。

そんなグッディのテレビを、メイクルームでメイクしてもらいながら見つつ、

本番前最後のツイート。

『ギリギリメイク。ほんと、運転手さん、頑固だった』

頭の中は、不思議だったタクシーの車中での出来事を反芻していた。

 

 

 

 

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