スタジオジブリ作品の中でも世界的評価が高くなり公開当時社会現象までに発展した「もののけ姫」。日本を舞台にし、神話上の神々を描いたところも人気に火をつけたポイントである。日本の文化が持つ神秘性と宮崎駿のタッチが光った名作である。
「もののけ姫」あらすじ
【起】- もののけ姫のあらすじ1
エミシ一族の青年・アシタカの住む里を、ある日西からやって来たタタリ神という大イノシシが襲います。アシタカはタタリ神を倒しますが、そのせいで右腕に死の呪いをかけられてしまいました。タタリ神の体からは鉛の塊が出てきます。西で何かが起こっていると思ったアシタカは、呪いを解くため西へ旅に出ました。道中、アシタカは犬神モロの君に襲われた甲六を助け、甲六の住むタタラ場に立ち寄りました。タタラ場は巨大な製鉄工場で、アシタカは女頭首エボシ御前と知りあいます。タタラ場は製鉄業で栄えていました。原料である砂鉄を得るためにタタラ場ではシシ神の森を削っていました。
【承】- もののけ姫のあらすじ2
人間の森林伐採が原因で、ナゴの守という猪神はタタリ神になり、アシタカに呪いがかかったのです。ある夜タタラ場を山犬と少女・サンが襲います。サンは犬神モロに育てられた娘で、タタラ場では「もののけ姫」と呼ばれていました。自然を荒らすエボシ御前を憎むサンと、エボシ御前との戦いを止めようとしたアシタカは重傷を負います。しかしサンを背負ってアシタカは山へ逃げました。人事不省に陥ったアシタカをサンは殺そうとしますが、アシタカの中に他の人間と異なるものを感じたサンは、生命を司る神・シシ神(シシ神は主に生命の授与を司る役目)にアシタカをゆだねることにします。
【転】- もののけ姫のあらすじ3
シシ神はアシタカの傷を治癒させました。しかしそのころ森では人間たちの暴挙を快く思わない乙事主(おっことぬし)という猪神が、人間を攻めようと仲間を引き連れてシシ神の森へ集結します。また人間側のほうも、不老長寿の薬になるシシ神の首を狙うジコ坊と、サンを邪魔に思うエボシ御前が手を組もうとしていました。神と人間との戦いをアシタカは阻止しようとしますがそれはかなわず、とうとう戦いが始まってしまいます。サンと山犬は乙事主の味方につきます。ジコ坊はシシ神の首を討ちとりました。
【結】- もののけ姫のあらすじ4
首をなくしたシシ神はディダラボッチ(ディダラボッチは主に生命の略取を司る役目)となって暴走を始め、周囲の触れるもの全ての生命を吸い取り始めます。森はどんどん枯れていきました。アシタカはジコ坊から首を奪い返し、ディダラボッチに返します。ディダラボッチは首を返してもらうと、消えました。シシ神の消えた森を見てサンは嘆きます。「森とタタラ場、双方生きられる道はないのか」アシタカは悩みました。自然破壊は確かによくないことですが、人間のほうも生きるために必死になっているのです。両者がともに共存できる道はないか探そうと言って、サンとアシタカは別れます。そのとき、アシタカの右腕の呪いは消えていました。
エボシ率いる、タタラ村は怪奇村
エボシという女性が統制しているタタラ工場という施設が途中で登場する。タタラ工場には独自の文化やルールなどがあり外の世界とは一線を画しているような印象を受ける。このタタラ工場とは一体なんだったのだろうか?
タタラ工場にいる女性はこういった、「行くあてのない私たちをエボシ様だけが受け入れてくれた」。そしてタタラ工場にいる包帯を巻いた病気のような人たち。彼らはどうしたのだろうか?
実はタタラ工場はハンセン病の患者をかくまって生活させている施設だという都市伝説がある。
昔の日本ではハンセン病の患者は社会的に差別の対象となり、一般社会で生活していく事が困難だったという。なのでエボシ様はタタラ工場をつくりハンセン病の患者が自立して生きて行ける社会を作ったのだ。それがタタラ工場というわけである。
おまけ:「千と千尋」・「もののけ姫」関係性
千尋のフルネームは「荻野千尋」と言いますが、湯婆婆との契約のおり
千尋は渡された書類に署名する際、「荻野」の「荻」に含まれる「火」という字を「犬」と書き間違えるという描写があります。
本名を書かなかったことにより、湯婆婆との契約が不完全で、魔法の効き目も薄かったのでは?と思えるシーンですが
人によっては千尋が「犬」と書いたことに意味を見つけようとしたのかもしれません。
そういう人が「犬」とは「山犬」の事であると思い、そこから自らを「山犬」と自覚するサンとの繋がりを見出したのかもしれません。
質問者さんの仰る、ハクリュウとモロの君のビジュアル的な相似がその発想の元だったのかもです。
ちなみにハクリュウが犬っぽいのは、嫌がるハクリュウに千がニガ団子を無理やり食べさせる様子など
宮崎監督が子供の頃飼っていた犬のイメージが重ねられているからだそうです。
また、口元を血に汚したサンがモロの君の側に立つ図柄のポスターがありますが
あのモロの君のイメージはリュウなのだそうで、宮崎監督の頭の中で
犬が竜で、竜が犬というイメージの交差があります。
ややこしいです(^_^;)
次に彼女たちの名前が数字に基づくものであるという事が挙げられます。
「千」と「サン」=「三」。
「千」には単に「多く」という意味もあり、サンの時から沢山の代を経た子孫という意味を持たせたのだろうと
そう推測したのかもしれません。
「サン」=「三」というのは事実です。
『もののけ姫』はもともと宮崎監督が映画化を希望して企画した
「美女と野獣」に「リア王」を加味して舞台を日本の戦国時代に移すと共に
大胆なアレンジを加えた物語のタイトルでした。
この企画の為に宮崎監督が描いたイメージボードは大型絵本として出版されています。
一国の主ではあるものの、戦(いくさ)の才能のない武将が負け戦で国へ逃げ帰るおり森へ迷い込んで
そこに住まうもののけに捕まり(^_^;)取って喰われようとした時
もののけに「三人いる姫の内一人を嫁にやるから」と言ってその場の窮地を逃れますが
その姫たちの名が一の姫、二の姫、三の姫であり
父を助けるため、嫌がる二人の姉をおいて自分からもののけの嫁になると申し出たのが三の姫でした。
映画『もののけ姫』のサンの名前はこの三の姫から付けられています。
ちなみに、このエピソードは映画『もののけ姫』でも使われていましたね。
サンは赤ん坊で親からもののけであるモロの君に投げ与えられたという違いはありますが。
この絵本となった「もののけ姫」と『千と千尋』には名前以外にもまだ繋がりがあります。
弱虫だった三の姫の父はある日落ちてきた鬼瓦に宿る悪霊に魂を売り渡し
血も涙もない強い武将として生まれ変わり、悪逆非道を繰り返すことになります。
周囲の国を平らげ、薄気味悪い巨大な城を建て君臨しますが
その父の前に三の姫が「里帰り」して父を人間に戻そうとする場面が
『千と千尋』における、千尋が欲望でブクブクに太ったカオナシに対峙する
障子に鬼の顔の絵が描かれた大広間の場面によく似ているのです。
このように、映画『千と千尋』の千尋と映画『もののけ姫』のサン、そしてさらにサンの元である
絵本となった物語「もののけ姫」の三の姫との繋がりを積極的に見ようとする人たちが
「千尋の祖先はサンである」と言っているのではないでしょうか?
しかし、三の姫の時代は戦国時代、
映画『もののけ姫』のサンの時代は室町時代と時代が逆行しています。
イメージ的に先祖である、その面影がある程度で、
ことさら設定的に血が繋がっていると考える余地は
あまりないんじゃないでしょうか。
本気で血の繋がった先祖だというのは単なる勘違いか
宮崎監督のイメージの変遷を、時系列を無視して
無理やり「先祖」と言っているのだと思います。
シシ神様の謎
ダイダラボッチは、日本の各地で伝承される巨人である。数多くの類似の名称が存在する。このため本稿では便宜的に名称をダイダラボッチとする。山や湖沼を作ったという伝承が多く、元々は国づくりの神に対する巨人信仰がダイダラボッチ伝承を生んだと考えられている(鬼や大男等の妖怪伝承が巨人伝承になったという説もある)
台湾のデイタラボッチ
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