ニュース「自民党総裁選 立会演説会」中継・自民党総裁選演説会~3候補が主張 菅氏・岸田氏・石破氏… New!
出典:『ニュース「自民党総裁選 立会演説会」』の番組情報(EPGから引用)
2020/09/08(火) 13:00:00 ~ 2020/09/08(火) 14:00:00
ニュース「自民党総裁選 立会演説会」[字]
中継・自民党総裁選演説会~3候補が主張 菅氏・岸田氏・石破氏
『ニュース「自民党総裁選 立会演説会」』のテキストマイニング結果(ワードクラウド&キーワード出現数ベスト20)
- 国民
- 日本
- 政治
- 地方
- 経済
- 時代
- 政策
- 安倍総理
- 課題
- 自由民主党
- 必要
- 自民党
- 政党
- 目指
- 選挙
- エネルギー
- データ
- 自分
- 世界
- 成果
『ニュース「自民党総裁選 立会演説会」』の解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)
解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?
☆無料で民放各局の動画視聴ができるTVer(ティーバー)!まずはココから!
他にも、無料お試し期間のあるVODサービスが増えてますので、以下バナーから各社のラインナップを調べてみるのもいいかもしれませんね。
>>1時になりました。
この時間は、
自民党総裁選挙の立候補者による
立会演説会をお伝えします。
自民党本部8階ホール、
立会演説会の会場です。
多くの議員らがすでに会場に入っ
ています。
>>開会に先立ちまして、
このたびの台風10号。
>>演説会を主催する総裁選挙管
理委員会によるあいさつ、説明が
始まりました。
選挙管理委員長代理を務める逢沢
一郎さんが話をしています。
候補者の3人はすでに壇上の席に
着いています。
向かって左から届け出順に、石破
元幹事長、
菅官房長官、
岸田政務調査会長です。
この時間は政治部の徳橋記者とお
伝えしています。
徳橋さん、今回の選挙ですけれど
も、安倍総理大臣の後任を選ぶ選
挙となりましたが、このあとの演
説会、注目点はどんなところでし
ょうか。
>>安倍政権の政策をどこまで継
続するかという点が最も注目され
ると思います。
特に新型コロナ対策ですとか、ア
ベノミクス、外交・安保政策など
をどの程度引き継いで、どの程度
軌道修正を図るのかというところ
が焦点になると思います。
3人とも、これまで立候補表明の
会見などで、ある程度、方向性を
示してはいますけれども、
それぞれより踏み込んだ発言があ
るかという点を注目したいと思い
ます。
>>会場では、選挙管理委員長に
よるあいさつが始まりました。
選挙管理委員長を務める野田毅さ
んがあいさつを始めました。
今回の自民党総裁選挙、きょう告
示されました。
投開票は今月14日という日程で
す。
安倍政権の政策をどこまで継続す
るかなどが争点となる見通しです。
会場では、選挙管理委員長による
あいさつが行われています。
この選挙管理委員長によるあいさ
つが行われたあと、
会場ではきょうの演説会の形式に
ついての説明が行われます。
その説明が行われたあと、候補の
演説が始まることになっています。
選挙管理委員長を務める野田毅さ
んのあいさつが行われています。
自民党本部8階ホール、立会演説
会の会場、
中継でお伝えしています。
このあと、
きょうの演説会の形式についての
説明が行われます。
>>演説順序は石破茂候補、
菅義偉候補、
岸田文雄候補の届け出順といたし
ます。
>>まもなく候補の演説が始まり
ます。
>>20分が近づいてまいりまし
たら、
会場中央のボードで残り時間を表
示させていただきます。
なお1分前に合図のベルを1回、
時間終了時にベルを2回、このよ
うに鳴らしますので、
時間厳守でどうぞよろしくお願い
を申し上げます。
それでは、まず最初に石破茂候補、
どうぞよろしくお願いをいたしま
す。
>>まず石破さんです。
>>衆議員の石破茂であります。
このたびの総裁選挙に立候補する
にあたり、
所見の一端を申し述べます。冒頭、
今回の台風で被災をされました方、
命を亡くされました方、そして東
日本大震災をはじめ、今なお苦難
の中にあられる方々、
復興・復旧に当たっておられる多
くの皆様、心からお見舞いを申し
上げ、敬意を表するしだいであり
ます。
私はずっと政治とは何か、自民党
とは何か、政治家とは何かを考え
てまいりました。
今から35年も前のことになりま
す。
昭和60年夏のことであります。
わたなべみつお先生の政策集団の
研修会が箱根でございました。
当時、私は27歳であったと思い
ます。
自分で車を運転して箱根まで参り
ました。
1時間半にわたるわたなべ先生の
話を聞きました。
お前たちはなんのために政治家を
志すのか、先生、先生と呼ばれた
いのか、ポストが欲しいのか、い
い勲章がもらいたいのか、金が欲
しいのか、そのようなやつは政治
家になってはならない、去れ。よ
く聞け。
政治家の仕事というのはたった一
つなんだ。
勇気と真心を持って真実を語る。
それだけが政治家の仕事なのだ。
私はあまりに感動したので、
そのときのテープを頂いて、
議員になるまでの1年余り、
ずっと車のテープを聞き続けまし
た。
真実は自分で見つけなければなら
ない。
たとえ耳に痛くても、受けなくて
も、
それを語る勇気を持たなければな
らない。
そして分かってもらえる、
分かっていただける真心を持たね
ばならない。
議員になって34年余り、
今なお、
そうあることができない自分を心
から恥ずるものでありますが、そ
うありたいと、
今もそう願っております。
自由民主党とは何か、3年3か月、
野にありました。
300あった衆議院の議席は11
9になりました。
東日本大震災、政調会長であった
私は、お願いして宮城県女川の避
難所に一晩泊まりました。
多くのお声を頂きました。
われわれは陳情するのが仕事じゃ
ない。
復興庁のようなものを作ってくれ、
多くの声を頂いたことをよく覚え
ています。
そのときほど、わが党が政権にな
いことの申し訳なさ、心から思っ
たことでございました。
私たちは新綱領を作りました。
自由民主党はかくあるべし、谷垣
総裁の下、
徹底的な議論を行い、
自由民主党かくあるべし、新綱領
を作ったのであります。
自由民主党は勇気を持って自由か
っ達に真実を語る政党でなければ
ならない。
自由民主党はあらゆる組織と協議
する政党でなければならない。
自由民主党は国会を公正に運営し、
政府を謙虚に機能させる。
そういう政党でなければならない。
自由民主党の政府は、政策を、
条件を、
あらゆる人に公平にするものでな
ければならない。
新綱領を掲げ、われわれは安倍総
裁の下、一致して戦い、政権を奪
還し、今日があります。
自由かっ達に真実を語る政党、
あらゆる組織と協議する政党、
政府を謙虚に機能させる政党、
そしてすべての人に公平な条件を
作る、
政策を作る、自由民主党は常に、
そういう政党であるかどうか、胸
に問いかけていきたい、そのよう
に考えております。
時代認識について申し上げます。
100年に1度ということばがよ
く使われます。
100年前に何があったか。
1914年から18年まで、第1
次世界大戦でありました。
世界で1億人の人が命を落とした
といわれるスペインかぜ、191
8年から1920年まで、世界で
大流行いたしました。
1929年大恐慌、1939年か
ら45年まで、第2次世界大戦、
それが100前のできごとであり
ます。
われわれは戦争を絶対に起こして
はならない。
ウイルスで大勢の人たちが命を落
とすような、そのようなことがあ
ってはならない。
経済が破壊されるようなことは絶
対に防がねばならない、そういう
認識であります。
令和の政治を語るときに、平成と
はなんであったか、
そのことに思いを致さなければな
らない。
3つのものが終わったか、もしく
は大きく変わったのが平成の30
年でありました。
戦後が終わった。
かつて田中角栄先生は、
あの戦争に行ったやつがこの国の
中心にいる間は日本は大丈夫。
そうでなくなったときが怖い。
だからこそよく勉強してもらわね
ばならない。
一兵卒として日中戦争に従軍され
た田中角栄先生は生前、そう語っ
ておられました。
私は猪瀬直樹さんの昭和16年夏
の敗戦、日本人はなぜ戦争したか、
それを読むように、多くの皆様方
にお願いをいたしております。
昭和16年夏、20年ではありま
せん。
帝国政府は総力戦研究所を設立を
し、陸軍、海軍、あらゆる官庁、
日本銀行、
同盟通信、30代の俊英を集めて、
もし戦争をしたらどうなるか、徹
底的な抗議を行いました。
すべてのデータは解除され、国力
の差、経済力の差、鉄鋼生産量は
12倍、
自動車の生産台数にいたっては1
00倍違う。
すべてのデータは開示をされまし
た。
出た結論、昭和16年の夏、何が
あってもこの戦争だけはしてはな
らない。そういう結論が出ました
が、なぜ戦争になったのかという
ことであります。
国民には正確なデータが知らされ
ていなかった。
メディアは戦争をあおった。
そして権力とメディアが癒着をし
て、さらには、
そういうことをすれば予算が削ら
れる、
そう恐れた軍部もあった。
藩軍演説をしたたじまの代議士、
さいとうたかお、衆議員を除名に
なった。
反対した者は僅か7名である。
それぞれが保身に走り、
個の利益より全体の利益を優先し
たとき、国は悲劇の道を歩む、そ
のようなことを決して繰り返して
はならない。戦後が終わったとい
うことを私たちはもう一度心に刻
まなければなりません。
民主主義、終わったとは言わない
が、大きく変質を遂げた、それが
平成だったと思う。
大勢の人が参加をしなければ、民
主主義は成り立たない。
正しい情報が有権者に与えられな
ければ、民主主義は機能しない。
少数意見が尊重されなければ民主
主義は機能しない。
私たちは民主主義がきちんと機能
するように、大勢の人が参加でき
ること、正しい情報が与えられる
こと、少数意見が尊重されること、
民主主義を守っていかねばなりま
せん。
資本主義、大きく変質を遂げたと
思っております。
株価は上がった、
有効求人倍率はすべての都道府県
で1を超えた、
企業は空前の利益を上げた、すば
らしいことであります。
しかし他方、格差が拡大をしてい
きはしないだろうか。
一部の人だけに利益が及んでいな
いだろうか。
東京一極集中が進み、
集中の利益が棄損されてはいない
だろうか。
新しい資本主義というものを考え
ていかねばなりません。
地方であり、農林水産業であり、
女性であり、サービス業であり、
その持てる力を最大限に引き出し
ていかねばなりません。
21世紀、端的に申し上げますが、
世界の人口が倍になり、日本の人
口が半分になる。
それが21世紀であります。
少子化は進み、
高齢化は進み、あと20年、
介護にかかるお金は2.4倍、
医療にかかるお金は1.7倍、こ
の経済を維持していかなければ、
日本の福祉を、幸せを維持してい
くことはできない。
私は、
企業は株主だけのものではない、
経営者だけのものではない。
従業員であり、家族であり、
地域社会のためである、
新しい公益資本主義、これを世界
に先駆けて日本は広めていかなけ
ればならないと思っております。
利潤だけを目的とするのではない。
日本各地でいろんな取り組みが始
まっている。
循環型、そして里山の資源、それ
を最大限に生かし、サブシステム
としての里山資本主義、それを日
本から確立をしていきたい、その
ように考えております。
消費性向の高い所得の低い方々。
年収350万、
地方で中小企業でサービス業で、
一生懸命働いておられる方々、そ
ういう方々の雇用と所得、
これを増やしていかなければなり
ません。
潜在力を最大限に引き出し、GD
Pを維持し、引き上げ、
生きていてよかった、
日本に暮らしてよかった、
そう思っていただける方を増やし
ていきたい。
以上が私の歴史認識であります。
これから総裁選を通じて、
各論について各候補が議論をいた
します。
どうぞ皆さん、聞いてください。
国民の皆様方、お聞きください。
各論についていくつか申し上げま
す。
コロナ対策であります。
私は感染者は増加をしているが、
重症者は増加をしていないので医
療現場はひっ迫していない、そう
いう認識には立っておりません。
医療現場がどれほど困難な中にあ
るか。
コロナに対応する医療関係者、2
倍、3倍のストレスを抱えていま
す。
収益は悪化をしています。
その中で歯を食いしばって命がけ
で戦っているのが医療関係者の皆
さん方で、それで今日があるので
す。
医療現場に対する支援を最大限行
っていかなければなりません。
併せて守っていかねばならないの
は社会なんです。
医療か経済か、二者択一ではない。
守らねばならないのは社会なので
あります。
だとするならば、
経済的支援の拡大と、
強制力を伴った措置の導入と、
このことは真剣に検討されてしか
るべきであります。
感染が収束したら特措法の改正、
その立場に私は立ちません。
早期に収束させるために、特措法
の改正、そのために、政治は政府
だけで行うものではない。
議会の知恵をいかに借りるか、
それが国民に対して政治が果たす
べき責任である。
そのように考えます。
災害は忘れる間もなくやって来る、
そういう時代です。
私は防災省は必要だ、心からそう
信じます。
日本全国、1724市町村、
それぞれで防災の体制が違ってい
いんです。
同じようなスキルを持たねばなら
ないのではないですか。
知識は伝承され、継承されねばな
らんのであって、優秀な人たちが
各省庁からやって来る、2年たっ
たら帰る、どうして蓄積と伝承が
できるんですか。
どうして教育が普及するんですか。
どこにあっても、同じ体制、そし
て24時間365日、
防災を考える、そういうような部
署、
縦割りを廃し、日本国のために絶
対に必要なものである、
私はそのように固く信ずるもので
あります。
地方創生大臣を2年務めました。
食糧を作り、エネルギーを作り、
出生率の高い地方が滅んで、
政治であり、金融であり、経済で
あり、文化であり、
メディアであり、その中心の東京
ではありますが、食料を作らず、
エネルギーを作らず、出生率は全
国最低、そこに人が集まる、物が
集まる、金が集まる、そういう日
本国は持続可能なものなのですか。
私は地方に雇用と所得、
そのことは絶対に必要だと思いま
す。
おかしくないですか。
鉄道が発達し、道路が発達し、航
空路が発達し、情報網が発達すれ
ばするほど東京一極集中はなぜ進
むのですか。
国がそういう仕組みになっている
からです。
明治維新後、僅か50年、
日本は世界の強国になった。
敗戦後、
僅か20年、
GDPは世界第2位に、そのため
に東京一極集中は人為的に行われ
たものであります。
ふるさとは志を果たして帰るもの
ではない。
志を果たしにふるさとに帰る。
東京の負荷を減らしていかなけれ
ばなりません。
東京の集中の利益を、限界を超え
たとするならば、首都直下地震、
少子高齢化、東京の持っている負
担をいかにして減らすか。
地方にいかにして雇用と所得をも
たらすか。
地方創生に私はもう一度、全身全
霊で取り組み、
新しい日本をつくってまいります。
憲法について申し上げます。
どうか平成24年、
党議決定をした自民党憲法改正草
案、
もう一度みんなで読もうではあり
ませんか。
起草員の一人として携わりました。
なんで政党の役割が憲法に記され
ていないのですか。
わが自由民主党は日本国の中心と
して日々努力をし、政党は権力に
よる弾圧があってはならない。
最大限自由が保障されなければな
らない。
しかし、国民から政党助成金を頂
いている、そうであるなら、
党の金をどのように使ったのか、
政党の意思はいかに決せられるべ
きか、そのようなことを国民にき
ちんと示す。
権利だけ享受する主体というのは
ありえません。
政党法の制定が必要であります。
合区の解消、
参議院選挙は間違いなく再来年に
はやってくる。
鳥取、島根、高知、徳島、
合区の厳しさ、苦しさ、これを解
消するために憲法改正が必要であ
る。
そうしなければ地方はどうなるん
ですか。
地方に厚く、そういうことを申し
上げているのではない。
合区の解消、そのために、この時
限性のある課題には取り組むべき
だ。
最高裁判所裁判官、総選挙の際に
誰がその名前を知っている。
この仕組みでは本当に三権分立は
成り立つのか。
その仕組みは法律で定めていかね
ばなりません。
自衛隊は国の独立を守るためのも
のです。
そして、その行動はすべて国際法
にのっとってやるべきものです。
相手は外国の国家主権ですから、
国際法にのっとって行動するのは
当然だ。
その国において最強の組織であれ
ばこそ、司法、立法、
行政による厳格な統制は必要であ
る。当たり前のことであります。
憲法改正は国民が決めるものであ
る以上、わが党は先頭に立って、
議論を深め、
一刻も早く憲法改正に取り組むべ
きものであります。
私はこの34年間、
ひたすら愚直に生きてきました。
もっとおりこうさんに立ちまわる
こともできたのかもしれません。
ひたすら愚直に生きてまいりまし
た。
今回納得と共感を掲げました。
そうだねと国民が言ってくださる、
一緒にやろうと言ってくださる、
それが納得と共感であります。
今こそ、納得と共感の政治をやり
たい。
そして成し遂げたいのはグレート
リセット。
もう一度この国の設計図を書き換
えていくことであります。
そうしなければこの国は、次の時
代に生き残ることができない。
やらねばならないのはグレートリ
セットで、国の在り方をもう一度
皆さんと共に考え直して、作り直
していきたい。
国民は政治を信じていないかもし
れない。
しかし、われわれは国民を信じて
いく、これを言っても分からない、
これを言えば票が減る、そういっ
た真実を語らない政治家は、国民
を信じていないのではないですか。
国民を信じない政治家が国民から
信用されるはずはない。
わが自由民主党は国民政党として、
日本国のために、次の時代のため
に、全身全霊で臨んでまいりたい。
決意を申し述べて、所信の一端と
いたします。
ありがとうございました。
>>石破茂候補、ありがとうござ
いました。
続きまして。
>>石破さんの演説でした。
続いて菅さんです。
>>ただいまご紹介をいただきま
した菅義偉であります。
どうぞよろしくお願いを申し上げ
ます。
まず初めに、この自民党総裁選挙
に臨むにあたり、党総裁として約
8年、
内閣総理大臣として7年8か月に
わたって重責を担われ、
今日の礎を築いてくれました安倍
晋三総裁に対し、この場をお借り
し、心からの敬意を表明するとと
もに、その卓越した指導力と判断
力に、改めて最大限の賛辞を贈ら
せていただきたいと思います。
また引き続き、
楽観を許さない新型コロナウイル
ス、
この目に見えない敵と闘いのため
に、昼夜を問わず、
全力で取り組んでおられます医療、
介護、
関係所をはじめとするすべての方
々に深く感謝を申し上げるととも
に、この感染症によって命を落と
された方々のご冥福を心よりお祈
りを申し上げます。
そして今般の台風10号など、
この夏の一連の災害でお亡くなり
になられた方々のご冥福をお祈り
申し上げますとともに、心からお
見舞いを申し上げるしだいでござ
います。
第2次安倍内閣が発足して以来、
内閣官房長官として、
総理の下で日本経済の再生、
外交・安全保障の再構築、
全世代型社会保障制度の実現とい
う、
この国の未来を左右する重要課題
に取り組み、
ことしに入ってからは新型コロナ
ウイルス感染症の拡大というかつ
てない事態に真正面から取り組ん
できました。
こうした中で、陣頭指揮を執って
こられた安倍総理が道半ばで退か
れることになり、総理の無念な思
いを推察をいたすものであります。
しかし、
この国難にあたって政治の空白は
決して許されず、
一刻の猶予もありません。
この危機を乗り越え、
すべての国民の皆さんが安心でき
る生活を一日も早く取り戻すこと
ができるために、一人の政治家と
して、
安倍政権を支えてきた者の一人と
して、何をなすべきか、熟慮して
まいりました。
そして私は自民党総裁選挙に立候
補する決意を固めたのであります。
安倍総理が進めてきた取り組みを
しっかり継承し、さらに前に進め
たいと思っております。
今取り組むべき最優先の課題は、
新型コロナウイルス対策でありま
す。
なんとしても欧米諸国のような爆
発的な感染拡大は阻止をします。
そして国民の命と健康を守ります。
その上で、
社会経済活動を両立を図ってまい
りたいと思います。
そのためにも、
年初以来の新型コロナウイルス対
策の経験を生かし、
めりはりの利いた感染対策を行い、
検査体制を拡充し、必要な医療体
制を確保してまいります。
来年の前半までにすべての国民の
皆様にワクチンが行き渡ることが
できるよう、その確保を目指して
まいります。
同時に依然厳しい経済環境の中で、
雇用を守り、
事業を継続をさせる、続けること
がまさに最優先であると考えます。
最大200万円の持続化給付金、
公庫や銀行による最大4000万
円までの無利子・無担保の融資、
こうした経済対策を迅速に、必要
な方にお届けをしたいと思ってお
ります。
さらにGo Toキャンペーンな
どを通じ、感染対策をしっかり講
じることを前提に、
観光など、
ダメージを受けた多くの方々を支
援していく考え方であります。
今後もちゅうちょなく対策を講じ
てまいります。
私の原点について、
少しだけお話をさせていただきた
いと思います。
雪深い秋田の農家の長男として生
まれ、地元で高校まで卒業いたし
ました。
卒業後、すぐに農家を継ぐことに
抵抗を感じ、就職のために東京に
出てきました。
町工場で働き始めましたが、すぐ
に厳しい現実に直面をし、
う余曲折を経て、
2年遅れで法政大学に進みました。
いったんは民間企業に就職しまし
たが、
世の中がおぼろげに見え始めたこ
ろに、もしかしたらこの国を動か
しているのは政治ではないか。
そうした思いに至り、縁があって、
横浜選出の国会議員、
小此木彦三郎先生の事務所に秘書
としてたどりつきました。
26歳のときでした。
11年務めたころ、
偶然にも横浜市会議員に挑戦する
機会に恵まれました。
直前まで後任を得られない、厳し
い選挙戦でありましたけれども、
38歳で当選をさせていただきま
した。
地方政治に携わる中で、市民の皆
様方の声にお応えをしていくため
には地方分権を進めなきゃならな
い、そうした思いで国政を目指し、
47歳で当選をいたしました。
まさに地縁、血縁のないゼロから
のスタートでありました。
時を置いて、今私は、
ここで自民党の総裁選挙に立候補
し、
皆さんを前に所見の演説をさせて
いただいております。
五十数年前に上京した際に今日の
自分の姿は全く想像をすることも
できませんでした。
私のような普通の人間でも努力を
すれば、
総理大臣を目指すことができる、
まさにこれが日本の民主主義じゃ
ないでしょうか。
世の中には国民の感覚から大きく
かけ離れたものが数多く、当たり
前でないことが残っております。
例えば赤坂の迎賓館、
私は総務大臣になって初めてすば
らしい施設に入ったときに、
田舎の両親に見させてやりたい、
こう思いました。
しかし当時は、
年間で10日間しか開放しており
ませんでした。
迎賓館は国民の財産です。
官房長官になってすぐに公務で使
っていない期間は国民に開放する
ように指示をしました。
現在では年間270日以上開放さ
れております。
京都の迎賓館も、同じように開放
をいたしました。
そして災害対策のダムの活用です。
台風が来る前に事前放流ができる
ダムは、
国交省が所管するダムだけでした。
ところが同じダムでありながら、
経産省が所管する発電用ダムや、
農林省が所管する農業用のダムは
この事前放流を行うことができま
せんでした。
省庁の縦割りが原因だったんです。
その見直しを行うことで、
全国のダムの事前放流をできるよ
うにしました。
その量はなんと従来の約2倍です。
今回の台風10号でも、
九州を中心に75か所のダムで事
前放流を行って、下流の水位を下
げることができました。
さらに例を挙げるならば、
高すぎる携帯料金、電話の料金で
す。
公共の電波の提供を受けているに
もかかわらず、
大手3社は市場で9割の寡占状態
を維持し、
20%もの営業利益を上げ続けて
います。
このような事業者の既得権益を取
り払い、
競争がしっかり働くように、さら
に改革を徹底をしたいと思います。
現場の声に耳を傾け、何が当たり
前なのか、見極めて判断をし、
そして大胆に実行する。
私の信念は今後も揺らぎません。
私の中には、
横浜市会議員時代も、国会議員に
なってからも、地方を大切にした
い、
日本のすべての地方を元気にした
いという気持ちが脈々と流れてお
ります。
この気持ちを原点として政策を実
行してまいりました。
第1次安倍政権では、当選4回で
総務大臣に就任をいたしました。
地方から都会に出てきた人たちの
多くは、
生まれ育ったふるさとになんらか
の形で貢献をしたい、
ふるさとと絆を保ち続けたい、
そう思ってるに違いないと考えて、
みずから自分の中に温めておりま
した、
ふるさと納税を官僚の大反対を押
し切って成立をさせました。
今では多くの国民の皆様にご利用
をいただいております。
また官房長官として力強く進めて
きた外国人観光客、いわゆるイン
バウンドや、農産品の技術の促進、
さらには最低賃金の全国的な引き
上げなども、
地方を活性化したい、その思いか
らであります。
今後もこれらの取り組みを強化を
し、頑張る地方を応援するととも
に、被災地の復興を支援をしてま
いります。
私たちが8年前に、政権を奪還し
て以来、
安倍政権の中で一環で取り組んで
きたのが、経済の再生です。
金融緩和、財政出動、
成長戦略を柱とするアベノミクス
は今後も継承し、さらなる改革を
進めてまいります。
政権発足前は1ドルは70円台、
株価は8000円台、
企業が経済活動を行うのは極めて
厳しい状況でありました。
現在は、
この新型コロナウイルスの中にあ
っても、
マーケットは安定した動きを見せ
ております。
安倍政権発足以来、
人口減少の中で就業者数は400
万人以上増えました。
そして下落し続けてきた地方の地
価は27年ぶりに上昇に転じまし
た。
バブル崩壊後、最高の経済状態を
実現をしたところで、新型コロナ
ウイルスが発生しました。
まずはこの危機を乗り越えたうえ
で、
新型コロナウイルスによって明ら
かになった、デジタル化や、
サプライチェーンなど新たな目標
について集中的な改革、必要な投
資を行い、再び、力強く経済成長
を実現したいと思っております。
外交及び安全保障の分野において
は、わが国を取り巻く環境が一層
厳しくなる中、機能する日米同盟
を基軸とした政策を展開してまい
ります。
国益を守り抜く、
そのために自由で開かれたインド
太平洋を戦略的に推進するととも
に、
中国をはじめとする近隣国と、そ
の安定的な関係を構築をいたしま
す。
戦後外交の総決算を目指し、
特に拉致問題の解決に向けた取り
組みに全力を傾けてまいります。
弾道ミサイルなどの安全保障上の
脅威、自然災害、
海外に在住する日本国民へのテロ
の危険、
これらのさまざまな緊急事態や危
機に対し、迅速かつ的確に対処し
てまいります。
環境対策、脱炭素化社会の実現、
エネルギーの安定供給にも取り組
んでまいります。
憲法改正は自民党立党以来の党是
であります。
私たち自民党はすでに4項目のた
たき台を提示しております。
引き続き憲法団体において、各党
がそれぞれの考え方を示したうえ
で、与野党の枠を超えて、建設的
な議論を行っていくべきだと考え
ます。
しっかり挑戦していきたいと思い
ます。
私たちはまず、新型コロナウイル
スへの対応のために、
あらゆる英知を結集します。
その上で新型コロナウイルス下で
浮き上がったのは、
デジタル化の必要性であります。
ようやく解禁されたオンライン診
療は今後も続けていく必要がある
と考えます。
子どもたちの教育のために、
ギガスクールも強力に進めます。
行政のデジタル化については、マ
イナンバーカード、不可欠にもか
かわらず、普及が進んでおりませ
んでした。
だからこそ、
できることから前倒し措置をしま
す。
複数の役所に分かれている政策を
強力に進める体制として、
デジタル庁を新設をいたしたいと
思います。
また長年の課題である少子化対策
です。
昨年から幼稚園、保育園、大学、
専門学校の無償化を進めています。
今後、
保育サービスを拡充し、
長年の待機児童問題に終止符を打
ちたいと思っております。
さらに出産を希望する世帯を広く
支援をするために、
不妊治療への保険適用を実現をい
たします。
安心して子どもを産み育てる社会、
女性が健康で活躍することの環境
を整備してまいります。
私が目指す社会像というのは、ま
ずは自助、共助、
公助。
そうして絆であると考えておりま
す。
自分でできることはまず自分でや
ってみる。
そして家族、地域でお互いに助け
合う。
その上で政府が責任持って対応す
る、そうした国民の皆様から信頼
される政府を目指したいと思って
います。
目の前に続く道は、
決して平たんではありません。
しかし、
私が自民党の総裁になった暁には、
行政の縦割りを打破し、既得権益
を取り払い、悪しき前例主義を廃
し、規制改革を全力で進める、国
民のために働く内閣をつくりたい
と思います。
皆様のご理解とご協力を心からお
願いを申し上げます。
>>菅さんの演説でした。
>>ありがとうございました。最
後に岸田文雄さんです。
岸田候補、どうぞよろしくお願い
をいたします。
>>続いて岸田さんです。
>>このたび、
自民党の総裁選挙に立候補いたし
ました、
岸田文雄でございます。
浅学非才ではございますが、全力、
全身全霊をかけて、この選挙に臨
んでいきたいと存じます。
どうぞよろしくお願いを申し上げ
ます。
そして、冒頭私からも、
先日の台風10号によって被災さ
れた皆様方、
すべての皆様方に心からお見舞い
を申し上げたいと思います。
土砂災害など二次災害の危険もま
だ残っております。
警戒を緩めることはできませんが、
こうした災害が次々と起こる時代
にあたって、防災、減災、
あるいは国土強靭化、3か年計画
など、こうした取り組みの実施、
継続、拡充、
こうしたものをしっかり進めるこ
とによって、
国家100年の体系に立って、こ
の防災についてもしっかり考えて
いかなければならない。
こうしたことを強く感じます。
その上で、所信について申し上げ
ます。
私が国会に議席を初めて頂きまし
たのは、1993年、第40回衆
議院選挙、日本国で最後に中選挙
区制度で選挙が行われた選挙であ
りました。
その選挙によって、私たち自民党
は野に下りました。
初めて野党を経験いたしました。
そのときのこの自民党党本部の姿、
私は今でも、
ついこの間のように生き生きと思
い返すことができます。
あのとき、年末、
予算のシーズンであるにもかかわ
らず、自民党の党本部、駐車場は
がらがらでありました。
受付の女性、あるいは守衛の皆さ
んも、
手持無沙汰の様子をされておられ
た。
また時の幹事長は後に総理大臣に
なられます、
森喜朗ろうしでありましたが、当
時の森幹事長も、幹事長室で、暇
を持て余しておられた、そういっ
た印象、大変印象深く覚えており
ます。
それからわれわれ自民党は16年
後、再び野に下りました。
このときの選挙の結果、これは誠
に悲惨なものでありました。当選
することができた議員119名、
半分以上の同志が涙をのむ大惨敗
でありました。
この選挙の結果の後、われわれ野
党時代でありますが、当時の谷垣
禎一自民党総裁は、
生声プロジェクトというプロジェ
クトを打ち上げられました。
要は全国会議員が山奥深く、ある
いはどんな離島であっても、みず
から足を運び、現地の皆さんと車
座になって、
少人数で徹底的に意見交換を行う、
こうしたこの座談会、
400回、
500回と繰り返して、
多くの国民の皆さんの声を直接聞
き取る、こうした努力を続けまし
た。
こうした国民の皆さんの声を聴く
力をエネルギーに変えて、そして
そのエネルギーでもって2009
年、われわれ自民党は与党に返り
咲き、そして第2次安倍政権がス
タートをし、
この7年8か月の安倍政権時代が
スタートをした、こういったこと
でありました。
私はあのとき、
政治における聞く力のエネルギー
の大きさ、これを改めて痛感いた
しました。
そして翻って今、私たちの国は今
どういった状況にあるのか。
新型コロナウイルスとの闘いの中
で、
医療現場においては最前線で多く
の関係者が大変な努力を続けてお
られる。
また多くの事業者があすも事業を
維持できるのか、
不安の中で懸命に努力を続けてお
られる。
また多くの高齢者が医療や介護、
こうしたサービスを受けられるん
だろうか、不安に思っておられる、
若者も将来の不安の中で、
なかなか結婚に踏み切ることがで
きない、
あるいは子どもを持ちたいと思っ
ても、
なかなか持つことができない家族
がある。
さまざまな悩みが、声が、日本中
にあふれています。
私は今、こうした日本において再
び、
政治の聴く力、
多くの国民の皆さんの声を丁寧に
しっかり聴き、そしてそれをエネ
ルギーに、政治のエネルギーに変
える、こうした聞く力をしっかり
と再確認をして、新しい時代に向
かっていかなければならない、こ
のように思います。
そして安倍総理が先日、退陣を表
明されました。
安倍総理の7年8か月の政権、
この7年8か月は、日本の歴史に
とっても、
特筆すべき時代であると思います。
かつて日本の経済六重苦といわれ
た、あるいは外交崩壊とまでいわ
れた、日本のありようが、この7
年8か月、経済においても外交に
おいても、
これは大変大きな成果を上げるこ
とができた。
時代を大きく転換させた7年8か
月であったと思います。
安倍総理は数々の輝かしいレガシ
ーを残された、この評価は、
平素であるならば政治家に対して、
皮肉っぽく、
そして批判のことばを繰り返すイ
ギリスの経済紙、
エコノミストも安倍総理に対する
評価であります。
かつて日本の総理でここまで海外
から評価された総理があったであ
りましょうか。
安倍総理が退陣を表明された今、
改めて安倍総理が7年8か月にわ
たって国家、国民のため、
孤独に耐え、
プレッシャーに耐えながら、身を
粉にしながら、
努力をされてこられた。
このことに改めて敬意を表し申し
上げたいと思います。
私も政調会長として、また外務大
臣として、
チーム安倍の一員として、仕事を
することができたことを誇りに思
っています。
そして今、
私たちはこの安倍総理の残された
成果、
この輝かしい成果を土台として、
次の時代を考えていかなければい
けない。
こういった立場にあります。
こうした私たちに、
今襲いかかっているのが新型コロ
ナウイルスの猛威であります。
医療崩壊を防ぎ、
国民の命を守る、そして国民の生
活、
事業、そして雇用を守る。
感染症対策と経済対策、
これを車の両輪としてしっかり進
めていく。
そしてそれを実現するためには、
医療におけるPCRと同時に、経
済、
社会を回すPCRをしっかり充実
させなければならない。
また、秋冬のインフルエンザ感染、
まん延を前にして、
医療機関の経営をしっかり安定さ
せなければならない。
ワクチン、治療薬、一刻も早い開
発につなげなければならない。
さらにはわが国は事業規模230
兆という世界最大規模の経済対策、
用意したわけでありますが、
これをしっかりと実施することと
併せて、
事態の変化に機動的に対応してい
かなければならない。
今、コロナとの闘いは日本だけで
はなくして、
世界がこの取り組んでいます。
日本だけではなくして、
アメリカをはじめ世界が大型の財
政出動を行っています。
なおかつ経済の厳しい状況を考え
ると、
これは金利はなかなか上げること
ができない、
こういったこの状況の中にあって
は、このタイミングにおいては、
われわれは、必要であるならば思
い切った財政措置、これも引き続
き考えていかなければならない。
こういった立場にあるんだという
ことも感じます。
ぜひこうした新型コロナウイルス
との闘い、まずは政治の大きな責
任として、しっかり続けていかな
ければなりません。
しかしながら、この新型コロナウ
イルスとの闘いの中で、
わが国の持つこのさまざまな課題、
こういったものも浮かび上がって
きました。
例えば経済、アベノミクスによっ
て、
間違いなく大きな経済の成果が得
られました。
GDP、企業収益、雇用、
どれをとっても大きな成果が確認
をされました。
これはすばらしいことです。
ただ、この成長の果実、
いつかこの所得の中間層へ、いつ
か中小企業、
零細企業へ、
いつか地方へという記載がありま
した。
こうした課題がありました。
そこへ新型コロナウイルスの猛威
が襲いかかった。結果、どういう
ことになったのか。
株価、引き続き2万3000円を
維持しています。
資産は守られている。
しかし、一夜にして所得が8割、
9割消えてしまった、蒸発してし
まった方もおられる。
ITに対応できる企業と対応でき
ない企業、
接触型産業と非接触型産業、間違
いなくコロナとの闘いにおいて、
格差の問題、
これはわれわれ、
政治の立場から真剣に向き合わな
ければいけない課題として浮かび
上がってきているのではないか。
これを感じます。
この格差の問題については、成長
の果実の分配、税制等における分
配についても、考えていかなけれ
ばいけない。
また中間層への支援というのは、
日本だけではなくして、
アメリカをはじめ世界各国の課題
として浮かび上がっています。
この中間層への支援、教育、ある
いは住宅、
こういった部分における支援が最
も効果的だ、
こういった議論も行われています。
最低賃金の引き上げ、
こういったものも考えなければな
りません。
また加えて、この資本主義そのも
のについても考えなければいけな
い、こういった時期が来ています。
もうけ、
あるいは効率最優先の資本主義、
新自由主義というものが批判をさ
れ始めてからも久しいわけであり
ますが、
今ESG投資ですとか、SDGs
ですとか、
世界的にこういったものが注目を
されている、こういった時代にあ
って、
私たちは改めて人に優しい公益に
資する持続可能な資本主義を考え
ていかなければいけないのではな
いか。
日本においても、昨今、渋沢栄一
が再評価されている、こういった
動きも、
こうした流れの一環ではないかと
思います。
資本主義というもの、資本と労働、
金と人、これが大きな要素だとい
われています。
この金の部分ではなくして、
人の部分にしっかりとこの注目を
する、分配を考えていく、こうい
った資本主義、今、考えていく必
要があるのではないか、
こんな問題意識も持ちます。
また経済においては、
この財政とそして金融、
この2つのエンジンでこの経済の
成長を引っ張ってきた。
しかし、持続可能性ということを
考えたら、もう一つのエンジン、
成長戦略、新しい時代の成長のエ
ンジンをしっかりふかしていかな
いと、持続可能性、
維持することができないのではな
いか、こんな問題意識があります。
21世紀の石油といわれるビッグ
データや、あるいは5Gをはじめ
とする最新の技術、こういったも
のをしっかりと結び付けることに
よって、新しいエンジンを作る、
そしてこういった考え方は、
地方においても大変有効な考え方
であります。
地方においても、従来から都市と
地方の格差という問題が、問題意
識としてありました。
今、
新型コロナウイルスとの闘いの中
でデジタル化、リモート化、ある
いはテレワーク、東京や大都市に
いなくても働くことができるんだ、
あるいは東京や大都市にいなくて
も情報が得られる、医療や教育が
受けられる、これを私たち日本人
は改めて実感をした、これが今の
状態だと思います。
過度の東京や大都市への集中は、
感染症との闘いにおいても問題だ、
これも考え直していかなければい
けない。
こういった意識が広がっている今
こそ、地方にとってのチャンスが
巡ってきた、こういったことでは
ないかと思います。
データや最新の技術をそれぞれの
分野に結び付けることによって、
ドローン宅配や自動運転やリモー
ト診療、リモート教育、
スマート農林水産業、
さまざまなこの成長のエンジンに、
地方のエンジンに結び付けていく、
これはチャンスではないか、
こういったことを強く感じていま
す。
40年前、
田園都市構想という構想が大平総
理に打ち出された、こういった時
代がありました。
田園に都市の便利さを、
都市に田園の豊かさを。
こうした個性あふれる都市を全国
に作ろう、
こういった構想でありましたが、
この構想に40年ぶりに命を吹き
込むチャンスを私たちは今、得て
いるんではないか、こんなことを
思います。
そしてこうした成長戦略、あるい
はデジタル田園都市構想、こうし
た構想を考えるにつきましても、
わが国の官民挙げてのデジタル化、
そしてその上に21世紀の石油と
いわれるデータをしっかりのっけ
ることによって、
こうしたエンジンをしっかりと吹
かしていかなければならないので
はないか。
デジタル化を進めることによって、
この省庁の垣根を払う、全国民間
にも広げていく、もちろんこれは
大事ですが、
その上にデータがしっかり乗って
こそ、成果につながる、
よって組織の名前はさまざまであ
りましょうが、私はデジタルの部
分については、DX推進委員会、
そしてデータの部分についてはデ
ータ庁、
こういったものを考えてもいいん
ではないか、
こんなことが言われています。
そして外交の部分についても日米
関係、日中関係、これは共に大事
でありますが、
やはり世界の分断、保護主義、
自国第一主義、あるいはブロック
経済、
こういったものが進む中にあって、
日本のように資源のない国、島国、
人口が減少する国が生きていくと
したならば、
この2国間関係、もちろん大事で
ありますが、
やはりマルチ外交、
これが大事になってくるのではな
いか。
自由や民主主義、
こうした基本的な価値を共有する
国々と共に地球規模の課題、
環境やエネルギーや平和、こうい
った問題にしっかり取り組んでい
く、こういった外交、その中で、
日本というような国は、
存在感を示し、
そして日本みたいな国は大事な国
だなと言ってもらえるような国を
目指す。
これがこの分断が進む国際社会に
おける日本の生きる道ではないか
と思います。
このように国の内外に格差や分断
が進む、
この現代的なこの課題にしっかり
と分断から協調へと臨んでいく、
これが今から望まれるのではない
か。
そして、こうした課題を解決する
ためには、あらゆる課題が、国民
の協力なくして結果を得ることが
できません。
国民の協力を引き出す政治が今、
求められている。
国民の協力を引き出すためには、
政治の信頼と、そして冒頭申し上
げました、政治の聴く力、これを
このしっかり取り戻さなければな
りません。
今、日本は国難にあります。
こういったときだから保守、この
政治が重要になってきます。
歴史や文化を大事にしながら、
歴史の教訓に思いを巡らし、
徹底的な現実主義に基づいて変え
るものを変えていく、こうした保
守の在り方があるからこそ、
保守は激動の時代において成果を
上げ、
国民をまとめることができます。
これが今できるのは、
自由民主党だけであるということ、
われわれはしっかりとこの胸に、
国民の皆さんに政治を訴えていか
なければなりません。
そして最後に、個人的なことを申
し上げて恐縮ですが、私はこれま
での人生、本当に多くの失敗を繰
り返してきました。
例えば学生時代、私は大学、
同じ大学の入試に3回失敗しまし
た。
また、野球をやりましたが、
さまざまな失敗に出会いました。
国会議員になってからもさまざま
な失敗を繰り返しました。
その中で得たもの、これは、
チームに参加する、協力してくれ
る人の心が分かるようになった。
こういったことです。
ぜひ、激動の時代、
自民党はオールスターで、
そしてこのオール自民党でチーム
を組んで、そして激動の時代、パ
フォーマンス、最高のパフォーマ
ンスを繰り広げなければなりませ
ん。
そのために自分が輝くのではなく
して、チームの一人一人を輝かせ
る、こういったリーダーを目指し
たいと思います。
ぜひ激動の時代、共に、
皆さんと共に、
政治を前進させるためにご理解、
ご協力、心からお願い申し上げて、
話を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
>>岸田さんの演説でした。
>>岸田候補、
大変ありがとうございました。
総裁選挙管理委員会といたしまし
ては、
きょうからスタートいたしました
自由民主党総裁選挙、
もちろんのことでありますが、公
平、
公正な選挙となりますよう努めて
まいります。
党所属国会議員の皆さん、
また全国の党員、
党友の皆様のご理解とご協力をど
うぞよろしくお願いをいたします。
以上をもちまして、
総裁選挙候補者所見発表。
>>自民党総裁選挙の立会演説会、
中継でお伝えしました。
では、政治部の徳橋記者とお伝え
します。
徳橋さん、3人の候補の発言を整
理したいと思いますけれども、ポ
イントはどんなところでしょうか。
>>まず、安倍政権の政策を継続
するかどうかという点で、3人の
主張を見ていきたいと思うんです
が、まず石破さんは、直接安倍政
権の政策には触れませんでしたけ
れども、グレートリセットという
キーワードを使いまして、国の在
り方を考え直したいと主張しまし
た。政権と距離を置いてきた立場
から、独自の政策の実現を目指す
という考えを示しました。
一方の菅さんは、まずその冒頭で
安倍総理への敬意を、
最大限の敬意を示したいとしたう
えで、政治の空白は許されない、
安倍総理の取り組みをしっかり継
承し、前に進めたいと述べまして、
安倍政権の継承を前面に打ち出し
ました。
菅さんとしては政策の継続を掲げ
ることで、先行きへの国民の不安
というものを払拭して、
幅広く支持を取り込みたいという
考えですね。岸田さんですけれど
も、岸田さんは安倍政権の経済、
外交、
こういった分野で大きな政策を上
げたと指摘したうえで、その成果
を土台として、次の時代に臨むと
いうことで、
継続すべきは継続するという姿勢
を示しました。
>>そして経済政策についても違
いが見られました。
>>石破さんは企業の収益が、ア
ベノミクスによって増えたものの、
所得格差が固定されていると指摘
しまして、低所得者層などへの支
援を拡充することですとか、
地方中心の内需主導型経済の転換
を目指すという考えを示しました。
菅さんはアベノミクスによって株
価の上昇、あるいは雇用情勢の改
善につながったとして、これを継
承してさらなる改革を図るという
ことで、新型コロナの危機を乗り
越えて、再び、力強く経済を成長
させたいという考えを示しました。
岸田さんはこのアベノミクスの成
果を評価しつつも、地方や中小企
業まで行き渡っていないとしまし
て、中間所得層に配慮した経済政
策、
人に優しい経済政策を進めると訴
えました。
>>そして最新の情勢ですけれど
も、こちらどうなっているでしょ
うか。
>>こちら、ご覧ください。
現状では、菅さんが優位な情勢と
言えます。
これらの党内7つある派閥のうち、
5つの派閥が菅さんを支持すると
いうことで、これらの派閥の議員
を単純に足し合わせますと、26
0人を超えて、党所属の3分の2
を上回るという情勢なんですね。
一方で注目は地方票ですね。
今回の選挙では各都道府県連に3
票ずつ割り当てられているんです
が、44の都府県連が党員などに
よる予備投票を行って、
投票先を決めるということで、
国会議員票で劣勢に立っている岸
田さんと石破さんとしては、この
地方票で巻き返しを図りたいとい
う考えです。
>>地方票の行方にも注目される
ということですね。
政治部の徳橋記者でした。
- 関連記事
-
- ニュース「自民党総裁選 共同記者会見」中継・自民党総裁選 共同記者会見~政策・憲法・人事・解散は?…(09/08)
- ニュース「自民党総裁選 立会演説会」中継・自民党総裁選演説会~3候補が主張 菅氏・岸田氏・石破氏…(09/08)
- 逆転人生「少年院・刑務所から再出発 “一発アウト”の社会に挑む」再就職を支援する求人誌を創刊した女性編集長が…(09/08)
- 日本人のおなまえっ! 名字人口ランク1位の「佐藤」と2位の「鈴木」。なぜ、二つの名字はこんなにも増えたのか?…(09/03)
- ニュース シブ5時 安倍首相が辞任の意向 安倍総理大臣は、持病が悪化したことなどから、国政に支障が出る事態は避け…(08/28)