朝鮮日報

【社説】韓国統一相「韓米は冷戦同盟」…今なお1980年代の運動圏なのか

 3カ月前には駐米韓国大使が「韓国は米中の間で選択できる国だ」と発言したが、その直後に米国務省は「韓国は数十年前、どちらの側に立つかをすでに選択した」と反論した。「中国の側に立つこともできる」とも受け取れる発言を否定した形だ。GSOMIA(韓日軍事情報包括保護協定)破棄直後、青瓦台(韓国大統領府)が「米国も理解している」とコメントすると、米国政府は「うそ」という言葉を使ってまでこれを否定した。駐韓米国大使が「北朝鮮への個別観光」を推進する動きに否定的な見解を示したときには、執権勢力が一斉に同盟国の大使に対して個人攻撃を行う事態も発生した。北核の脅威に対処する韓米日国防相会議には韓国だけが参加を見合わせた。米国のトランプ大統領は韓国を「金もうけの対象」と考えている。どれも正常ではない。

 北朝鮮は今も核・ミサイルを増強しており、覇権を目指す中国の動きはとどまるところを知らない。中朝という現実の脅威を何をもって阻止できるのか。平和は口ではなく、敵が身動き取れない備えを続けることによって守ることができる。ところが北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が「核保有国」を改めて宣言した直後、統一部長官は「爆弾が投下される戦争中にも、平和を叫ぶ人たちだけがもっと正義だ」という夢のような話をした。さらに1980年代に運動圏が主張していた論理まで持ち出している。夢想と古い考え方から抜け出せない人間たちが、わが国の安全保障を危険にさらしている。

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