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「まず行うべきは徹底した検査の拡充だ」 緊急事態宣言の解除で徳田医師

2020年9月5日 21:17

■徳田安春医師(群星沖縄臨床研修センター)

新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(国立感染症研究所提供)

 新規陽性者数は減少傾向で、社会経済活動も再開しないといけない。緊急事態宣言解除は妥当だ。だが中等症や重症の患者はまだ多く、医療体制には課題が残る。軽症者は原則ホテル療養とする体制を構築してほしい。

 直近の陽性率5%は市中流行がまだ活発なことを示す。社会活動を再開すると感染が広がる恐れがあり、医療体制は逼迫(ひっぱく)して再び宣言になるリスクもある。まず行うべきは徹底した検査の拡充だ。

 保険診療による検査の受け皿として、県が検査協力医療機関140カ所を確保したことは評価できる。同時に行政検査も増やすべきだ。繁華街や高齢者施設などリスクの高い場所では、無症状者にも積極的に検査して、流行の早期察知と感染予防をしてほしい。

 流行源は比較的小さなエリア。今後、県が「感染症注意報」で地域を絞り自粛を求めるのは適切だが、まずは抑え込むための検査拡充をすべきだ。(談、総合診療)

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