4 情念
遅くなってしまいました。
カロンが休暇を取ってから七日。
その間に、主にカロンが中心になって色々なことが起きた。
多くの軍団長と交流を深めるためと、深く考えずにバハラルカを外の世界に出そうとしてエレミヤとグラドラを大いに慌てさせた、通称“地上殺戮未遂事件”。
何か身に付けられるアイテムはないかと思い、自室を大量の高レアアクセサリで埋め尽くした結果、あまりの魔力量にルシュカやキメラたちが血相を変えて飛び込んできた“カロン様の私室異界化寸前事件”。
カロンの休暇を好機と捉えた梔子姫とフィルミリアがカロンに誘惑を仕掛けていたところに五郎兵衛が乱入し、大騒ぎとなった末アルバートに粛清された“変態ハングドマン事件”などなど。
とにかく、王が休暇をとったという言葉では些細なことが国を――正確にはその中枢を大きく揺るがしていた。
最初の三日間は穏やかだったが、積極的に魔物と関わろうとするカロンの姿は中を深める絶好の機会だとして皆浮き足立っているのである。
おかげでカロンの代理として奮闘しているルシュカは余計な仕事を増やされてストレスが溜まり、今では仲間が原因の問題に対して問答無用で武力行使するくらい気が短くなっていた。
執務室で仕事をする姿は鬼気迫るものがあり、荒々しいペンの音に補佐として手伝いに来ていたロイエンターレは戦々恐々としている。
「馬鹿どもめ……仕事を増やしおってからに……次何かやらかしたら懲罰房で亡霊の餌にしてやるぞぉ……くひひっ、だーれーかーらー撃ーとーうーかーなー」
物騒なことを呟いているが、仕事はしっかりとこなしている。
というか、そもそもストレスは仕事量ではなく、カロンと過ごせないのが一番の原因だ。
もっといえば、他の団長たちがキャッキャウフフしているのが羨ましくて仕方ないからである。
私しか出来ないことだ。私だから任された。私が選ばれた。頼りにされた。
その自尊心だけがなんとかルシュカの心の均衡を保っているが、あと一度でもくだらない問題が起きたら即刻仕事を中断して、カロンのお腹に飛び込んで思う存分匂いを堪能しながら甘えたいくらいにはギリギリである。
チラリと見た時計の針は朝の八時を示しており、そろそろカロン様が起きる時間だと思いながら書類を束ねていると、ノックもなく執務室の扉が開かれた。
「ルシュカー、聞いて聞いてー」
緊張感のない間延びしたエレミヤの声に、ルシュカは反射的に空間の裂け目から六連装のミサイルランチャーを取り出して肩に担いでいた。
目の前にはいつものキャスケットを手に握ったずぶ濡れの【フクスカッツェ】。フカフカの尻尾は水を吸ってほっそりと痩せていて、Tシャツは肌が透けている。
ほんわかとした空気を漂わせているが、それは遊び疲れた子供のような満足感からだとルシュカは判断したのだ。
「今度は何をした貴様ぁ! それとも違う奴かぁ!」
ロイエンターレが慌ててルシュカを押さえる光景に、エレミヤはいつものルシュカだと安心したように水の滴るキャスケットを揺らしてみせる。
「今日は王様お部屋の中にいるから、みんな大人しくしてるけど?」
「添い寝だなんだと叫びながらカロン様のお部屋に侵入しようとして第一団と正面衝突したばっかだろ! そもそも貴様らは最近この王城の中で騒ぎを起こし過ぎだ! 偉大なる我らが王の荘厳なお住まいを乱す真似ばかりしやがって……」
「王様は気にしなくていいって言ってくれたのにー」
つまり、許可をもらってるから自制しなくていいと思っているようで。
これまで厳粛だった場所が賑やかになっていると衛兵たちから困惑の声を聞かされているルシュカは、由々しき事態だと頭を抱えた。
「一度教育したほうが良さそうだな。あとカロン様にも優しくし過ぎぬようお願いしておかなければ……それで、一体何の用だ」
「梔子姫が、到着したよってー」
疲れを見せていたルシュカの眼の色が変わり、壁際へ移動して閉めきったままだったカーテンを開けた。
分厚い壁と魔術によって外からの音が遮断されているため気付かなかったが、窓の向こうは分厚い雲から降り注ぐ雨で灰色の世界となっていることをルシュカは初めて知る。
さすがにこれほどの大雨では街の賑わいも鳴りを潜めており、薄暗さに反応したフェルライトの街灯がポツポツと灯っているのが見えた。
「ちゃんと休まないと王様に怒られるんじゃないかな。寝る必要ないのと疲れは別だよー?」
「分かっている。貴様らを怒鳴りつけておいて自分がカロン様の重荷になるのは御免だ」
「で、どうするの?」
詳しい説明もなくエレミヤが問う。
わざわざ説明されなくとも、執務と並行して監視からの報告を受けていたルシュカは理解している。
力に惹かれて集まる虫のような奴らが雁首揃えて虎口に入ってきたことを。
「……いや、カロン様を煩わせることもないか」
「え? いいの?」
「王は大事な休暇の最中なのだぞ? このような些事に時間を割いていただくわけにはいかん」
そこに私情はない、はずだ。
王の代行者として職務を全うするに過ぎない。今はほぼ全権を預かっているのだから、カロン様と交わした約束に反してもいない。
「いいの?」
「こうする方が立場を理解できるだろうさ」
「ふーん……」
手を付けていた仕事をそのままにして、ルシュカはロイエンターレもエレミヤも置き去りにして執務室を出て真っ直ぐ謁見の間へと向かう。
歩幅は大きく、傍から見れば憤ってるようにしか見えない速さで歩くルシュカの後ろを追いかけてきたエレミヤが追従する。
「ねえ、ルシュカー」
「なんだ」
「アタシも多分、似たような気持ちだよ?」
上手く表現できていない言葉足らずな内心の吐露に、ルシュカは鼻を鳴らした。
そして、誤魔化すことはやめた。
「私たちも、だ」
告白しよう。
確かに力に誘われて虫が飛び回るのは当然のことだが、その虫が大切な光に触れるのは我慢ならない。
鬱陶しく擦り寄る発情した雌が侍るなど許すわけにはいかない。
ゆえに、必要ならば駆除したいと。
エステルドバロニアの王城において高価なものは数あれど、偉大なる王の威光を示す最も威圧的な意匠がふんだんに施された部屋は一つしかない。
紅と金に満たされたその部屋には六人の来訪者が招かれていた。
豪華絢爛なこの謁見の間は、つまり国の力も表している。
古今東西から掻き集めてもこの部屋に注ぎ込まれた品々には価値も芸術性も及ばないだろう。
何もかもが規格外なエステルドバロニアの力の一端に触れた気がして、彼女たちは四方に飾られた至高の品々に目を奪われている。
ただ、その中の一人だけはすでに一度この部屋に足を踏み入れており、薄暗い室内の中でも眩く輝く品々に夢中な護衛対象の姿を見て溜め息を零した。
人間に一瞥もせず、ただ遠く前を見据えるばかりで微動だにしない複数体のキメラがいるのに、なぜ呑気なのかと呆れてしまう。
「アルア、ここは貴様にとって敵地じゃないのか?」
指摘されてはっと目を見開いたアルア・セレスタは、冷たい表情のミラ・サイファーに申し訳無さそうな、しかし少し拗ねたような顔を向けた。
「わ、分かっています。ですが……」
我を忘れるとはこういうことかと、初めて真の芸術に触れたような感覚に戸惑うアルア。
その振る舞いは戦を知らぬ貴族の娘らしいもので、戦いに触れていないことの証拠でもあった。
ミラでさえ、親しき友の治める国であろうと気を抜くことはしない。
まして自分たちは左に立たされている。
この場に集められた人間の中で、
「ふん。別に好きにすればいいが、曲がりなりにも貴族なら相応の流儀を見せるべきじゃないのか? どうやらあの警備の女たちを見るにカロンはまだ来ないようだからな 」
ミラの指摘でようやく気持ちを切り替えたアルアは、花飾りを直してからチラリとキメラたちの様子を窺う。
彼女たちの無機質な銀の瞳は変わらず虚空を見つめたままで、会話も聞いていない様子だった。
まるで足元にいる蟻を認識していないような姿に薄気味悪さを感じながら、中心に立つ少女と側仕えのエルフに近付いた。
「ご無沙汰しております、教皇様」
天井の意匠に気を取られていた少女はアルアの声に小さく肩を震わせると、慌ててドレス調の司祭服を整えてからふわりと微笑んだ。
「アルア・リフェリ……いいえ、今はセレスタでしたか。お久しぶりですね」
この場で最も位が高いのは、アーゼライ教のトップに立つエイラ・クラン・アーゼルだ。
彼女はエステルドバロニアからの要請に答えると同時に、先の騒動で多大な迷惑をかけてしまったことを改めて謝罪するために赴いた。
華やかなアルアに向ける少女の笑みには慈愛が感じられる。
かつて傀儡とされていた物知らぬ乙女ではないと、アルアは社交辞令で繕った顔の裏に驚きを隠した。
見つめ合う二人の言葉は途切れる。
エイラからすればリフェリスは元老院を黙認した間接的な加害者で、アルアから見てディルアーゼルは独立して公国と共謀した敵対国である。
笑顔で牽制し合う上流階級のやり口に辟易としたミラは、エイラの後ろに控える見覚えのあるエルフに視線を向けた。
アーゼライ教の神官とは趣の違うエルフ特有の白い装束を着た長身の女と目線が交わり、のそ実直な眼差しに記憶が深く掘り起こされる。
「確か、エルフの族長だったか」
「……ミラ・サイファー騎士団長に覚えていただけているとは光栄です」
「何度か神都に赴いた時に……いや、たまたまだ」
元老院と共にいた光景を思い出して口にしようとしたところで、ミラにはあるまじき配慮からすぐに言葉を濁した。
アーゼライ教を腐敗させた諸悪の根源たちの側にいたのはそういう意味で、今更刺激することもないと笑顔で睨み合う二人をよそに別の話題へと切り替えた。
「ところで……ええっと……」
「オルフェアと申します。今はエイラ様の補佐を努めております」
「オルフェアだな。ではつかぬことを聞くが、向こうの二人組は何者か知っているか?」
ミラが小さく指差したのはオルフェア、ではなくその後ろ。
堂々と壁際に置かれた大きな壺に近づいてはしゃいでいる紅と黒のドレスを着た青紫の髪をした令嬢と、黄と緑の異国装束を着た褐色肌の女を指している。
異国装束はサルタンのものだと分かるので、恐らくは商人王ファザール・ナトラクの娘イリシェナだと二人は推測できた。
しかし、派手なドレスの女には全く覚えがない。
「あれはイリシェナ・ナトラク様と思われますが……」
「そうか」
いたずらっぽく笑ってイリシェナを困らせる様子は子供のような無邪気さに溢れているが、隠そうともしない強者の気配が人の接近を拒絶していた。
勇者として覚醒し、“天雷”の二つ名を得るまでに至ったミラでも、不用意に近付きたくないと直感している。
どこから来た化け物なのか。
二人の疑念を向けられている怪物は、壺を見てはしゃぎながらイリシェナにだけ聞こえる声で呟いていた。
「あれが陛下を煩わせているリフェリスの人間なのね? この場で首を刎ねて献上すれば、陛下は私を重宝してくださるかしら。最低でもこの国に認めてもらう材料にはなると思うのよね。そういうの、あそこで無視している人たちも好きな気がするわ」
「ダメですよ? ダメですからね? なんでさっきからそんな怖いこと言うんですか……!」
「だって、やっぱり気に入られるならまずは形からというでしょう? 幸い私は
「カロン陛下がこの場に我々と同時に集めたのであれば、扱いはほぼ同等と考えるべきです……! そこで勝手な行動をして陛下のお考えに背きかねない行動を取るのは信を失うことになりますよ……!」
カロンがサルタンに飛ばされた一件を聞いてからリフェリスに敵対しているこの暴走勇者をどうにか思い止まらせようと、身振り手振りを駆使して訴えかけるイリシェナ。
父であるサルタンの王ファザールから「輿入れを目論んでもいいぞ」なとと言われて少しその気になっていたが、彼女の暴走を見ていると絶対その気を起こすべきではないと考えを改めていた。
愛されるように生まれてきたシリアルキラーが如き帝国最強の勇者は、疲れ始めたイリシェナにクスクスと笑いかける。
「ふふ、冗談よ」
「ほ、ほんとですか?」
「三割くらいかしら。ほら、そろそろいらっしゃるみたいよ」
キメラたちの緊張が高まったのを感じて、集められた人間たちが整列を行う。
程なくして、玉座の脇から颯爽と姿を現したのはルシュカだった。
後続する者はなく、堂々と玉座の側に立った彼女は値踏みするように睥睨してからコホンと咳払い。
そして、明らかな侮蔑の篭った眼差しで見下した。
「ようこそ人間の諸君、我らが楽園へ。このように一纏めにしたことは一応謝罪しておくが、双方の立場を考えれば別段おかしなこともなかろう。諸君は我らの庇護を受ける者であり、我らに利益を齎す者では今のところないのだからな。故に、これが我らと諸君らの明確な差であることを理解いただきたい」
挑発的で威圧的な発言。
それに反抗する意思を見せたのはアルアだった。
言葉こそ発しはしなかったが、魔物が上に立つことを認められないと噛みしめた唇が語っている。
本来であれば、この世界で生きる人間であれば、リフェリスで暮らしていた人間であれば、誰だって思う感情のはずだ。
しかしその感情の発露はアルアにしかなく、他の者たちは当然のような顔をしている。
その様子はルシュカからはっきりと窺える。
実に分かりやすく、エステルドバロニアを知った者とこの世界の理の中で生きる者の違いが浮き彫りであった。
「さて、まずディルアーゼルの教皇及びその補佐のエルフ。まずは此度の早急な訪問感謝しよう。一宗教の教皇自らエステルドバロニアへと足を運んだ事実は今後に大きな影響をするはずだ」
「我らディルアーゼルが受けた多大な恩義に報いるためであれば、いついかなる時であっても駆けつけます。どうかそのようなことを仰らずに」
「そうか。どれだけ滞在するつもりかは知らぬが、その間の快適な暮らしは保証しよう」
「ありがとうございます」
元老院によって魔物排他主義と化していたディルアーゼルが魔物の国と有効な関係を結んでいる光景はアルアにとって衝撃だった。
それが本来のアーゼライ教なのだが、どうしても違和感がある。
ドレスの裾を掴んで感謝を示すエイラからルシュカの視線が外されて自分に向けられていることに気付いたアルアは慌てて姿勢を正した。
「……“天雷”ミラ・サイファー。貴様にはいろいろ思うところはあるが、今はいい。
「見れば分かるだろうが。遠路遥々アーレンハイトから来た貴賓がカロンに挨拶をしたいと言うんだ。それでも余計な勘繰りをされないように私だけが同行してやったんだから褒めてほしいくらいだ」
「人間至上のアルマ聖教を国教とする我らと相容れぬ国の人間を引き入れることそのものが問題だと思うが……どういった理由で来たのか聞かせてもらおうか」
ミラに話しかけながらもルシュカの目はアルアから逸れることはなかった。
事と次第によっては殺すと、槍を携えるキメラたちにも殺気を向けられながら、アルアは貴族の仮面を被って美しく振る舞ってみせる。
「リフェリス国王アルドウィンの長女であり、今はアーレンハイトがセレスタ家の妻となりました、アルア・セレスタと申します。この度は我が祖国の危機を貴国に救っていただいたと聞き、その感謝を直接カロン陛下にお伝えしたく思い参じた次第です。確かにアーレンハイトは魔物を認めないと教義に記されていますが、一国を尊重するだけの器量は持っております。少なくとも現段階で貴国と敵対する意志はないと明言いたしますわ」
魔物に侮られたくない思いの強さもあるのか、流麗な言葉の節々に刺がある。
あくまでも個人の感情とは別なのだと言うようにしつつ、まだ敵ではないと強調した。
知られているなら下手に隠して取り繕うよりも、遠回しに伝えてしまうほうがいいと考えたアルア。
その考えはある意味で正しく、ルシュカの興味はすぐにサルタン組の方へと移り変わった。
「それと、サルタンの王ファザールの娘イリシェナだな。商業に力を入れている貴様たちが我らに益を与えるのはそう難しくないだろうから相応の働きを期待しておく」
「ありかとうございます。ファザールも皆様には全面的に協力するよう仰せつかっておりますので、領事館が建設された暁には私が常駐して本国との強固なラインとなることを約束いたします」
「うむ。さて……」
ルシュカと、スコラの、目と目が合った瞬間、部屋に霜が張りそうなほどの寒さが満ちた。
吐息が白くなりそうな殺意の応酬は手足が
「貴様だな。天魔波旬、皇天后土を統べる偉大なる我らが王にふざけた要求をする人間は」
「私は人の世に安寧を齎すべしと造られた女の姿をした兵器。意思持つ刃として振るう主を選ぶのは当然のことでしょう? 今までは貴方たちの王だったかもしれないけれど、これからは変わっていく。それは理解なさっているのではなくて?」
「勿論だとも。しかし、それは人間を等価値に扱うことを示すのではない。この世界の魔物を重用するわけでもない。我らの楽園を侵す悪性ならば尽く排除し、庇護を求める善性は受け入れるだけのこと」
「であれば、私は受け入れていただけるのではないかしら」
「勇者は悪だ」
はっきりとした拒絶だった。
「何を言おうと、今がそうだろうと、人の世に光を齎すのが勇者の使命であり命題だろう? いずれ我らの敵となるのが確定しているのに、何故受け入れねばならんのだ」
「へえ? それは、私を脅威として見ていると受け取って構わないのかしら」
「小蝿が蛾になれば目にもつく。それも他所から飛んできた珍しい蛾なら尚更な」
バチバチと交わる視線から火花が飛び散っている。
物語の最終決戦のような、魔王と勇者の相対のような、言葉で交わる激しい口撃がお互いの琴線を傷つけていく。
どちらが先に爆発するのかとハラハラする状況だったが、先に視線を外したのはルシュカだった。
「こんなことをしている場合ではなかったな。まあ、顔合わせとしてはこんなものでいいだろう。人間であろうともエステルドバロニアは拒まぬとカロン様はお決めになられた。問題を起こさなければ歓迎しよう」
チラリとルシュカは三人の勇者を見てから部屋を出て行こうとする。
そこにエイラが声をかけた。
「あのっ、カロン様はどうなされたのでしょうか」
カロンであればこうした場には顔を出すはずなのに、一度も姿を見せないのは不思議に思ったエイラの問いに、ルシュカは少し考えてから背を向けたまま答えた。
「カロン様は現在お休みになられている。話は以上だ」
休暇だとは言わなかった。
ルシュカの残した言葉の衝撃は、人間たちの顔にはっきりと現れる。
驚愕、不安、心配、後悔。
それを見ることなく、ルシュカは部屋を後にした。
波乱の引き金になるだろう。嵐を生む蝶の羽ばたきになるだろう。
その時は、きっと愉快なことになると確信している。
「そもそも、女しかいないのが気に食わん」
多分に私情が混ざっているが、間違いではないはずである。
レスティア大陸の平定も課題とするエステルドバロニアの邪魔者がはっきりするのだから。
とはいえ、報告しないのはカロンに迷惑がかかると、ルシュカはその足でカロンの自室へと向かった。
その日の夜、カロンが胃痛で眠れなくなるとは考えもせず。
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