今回は地雷ウイスキーとして、南アルプスワインアンドビバレッジのハリスホークを採り上げます。

セブン&アイ限定の格安ウイスキー

h_halk2020_ハリスホークは、南アルプスワインアンドビバレッジが手がけるウイスキーですが、セブンイレブンなどの、セブン&アイグループ限定のボトルです。

このウイスキー最大の特徴が「グレーンウイスキーを一切使ってない」ことです。使用しているのはモルトウイスキーとスピリッツです。

今は昭和ではありません。令和です。そんな時代に、2級ウイスキーのような構成で売ろうというのは、むしろ勇気ある選択だと言えてしまいます。

ボトルからして、トップバリュのベストプライスウイスキーと同じに見えますが、あちらは多少なりともグレーンを使っているので、ブレンド構成は異なります。

苦みが強すぎてハイボールでも飲みにくい

グラスからの香り、液色
グラスからは先にアルコールの刺激が訪れ、その後に青リンゴの爽やかな香りが続きます。
液色は薄い琥珀色です。

ストレート

グラスからに比べるとアルコールの刺激は少なくなりますが、その後は青リンゴの香りがやってきます。しかしそれ以上の香りはあまり感じられません。

味わいは、アルコールからの辛みと共に苦みが強くやってきて、酸味も刺激を持った印象です。
チェイサーを用意しても、飲みきるのはきついです。

ロック

香りは、ストレート同様に青リンゴの香りがしっかり感じられますが、その後は麦芽のやや香ばしさを持つ甘い香りが続きます。

味わいは、苦みが一気に襲いかかるように訪れ、嘔吐きたくなるほどです。ある程度加水が進むと落ち着いてきて、後味に甘みが出てきます。
加水してハーフロックにする方がいいと思いますが、苦みが主体なので飲みにくいかも知れません。

水割り

トゥワイスアップにすると、アルコールと青リンゴの香りが半々にやってきます。ただ、香り自体はかなりしっかりしています。

味わいは、アルコールからの辛みがまだ残りますが、その後は酸味が全体を覆います。苦みは抑えられます。

1:4にすると、青リンゴと共に、軽いスモーキーな香り、モルト、ウッディさがわずかながらにも現れます。
味わいは、苦みが前に来た後、わずかながらに酸味も得られます。

ハイボール

1:3で割ると、スモーキーさと共に、海藻、古いガレージのかび臭さ、ライムの香りがやってきます。
味わいは、酸味がメインであるものの、どことなく違和感を感じます。
ハイボールならではのスッキリサッパリする飲み応えを求める人には向かないです。

まとめ

グレーンウイスキーを一切使ってないものの、ウイスキーとしての体は何とか保っている分、本当の地雷に比べればまだマシかと思います。

ただ、甘みが少なく、香りも青リンゴがほとんどを占めるのはあまりにも単調で、値段相応とは言えません。
南アルプスワインアンドビバレッジがOEMで手がけるトップバリュのウイスキーや、ナショナルブランドである蜂角鷹(はちくま)と、どんぐりの背比べをしているようにも思えます。

ハイボールでも気持ちよく飲めないのは、地雷と言われて仕方ないと思います。
  • メーカー:セブン&アイ・ホールディングス(南アルプスワインアンドビバレッジ)
  • 容量:700mL
  • アルコール度数:37度
  • 価格:690円
  • 香り:青リンゴ一辺倒。加水でウッディさ、軽いスモーキーさも出る。
  • 味わい:苦みが強い。加水で酸味が前に出るが、不自然さが気になる。
  • ストレート E:アルコールの辛さは少ないが、とても苦くてまともに飲めない。
  • ロック E: 香りが広がって悪くないが、ストレート以上に苦くてきつい。
  • 水割り C: 苦みが抑えられて酸味が出るようになり、まともに飲めるレベルになる。
  • ハイボール D: かび臭い匂いが加わって、気持ちよく飲めない。