カルテ開示請求について

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当院をかかりつけにしてこられた患者様の中には

「カルテを開示してほしい」

とおっしゃる方がおられますが、院長が逮捕拘留中であり、開示することになるカルテ内容と、開示したことに伴う責任をとることができないことを理由として、お断りしております。

 

確かに

厚生労働省の診療情報の提供等に関する指針には

7 診療記録の開示
(1)診療記録の開示に関する原則

 ○  医療従事者等は、患者等が患者の診療記録の開示を求めた場合には、原則としてこれに応じなければならない。


とあります。しかし

8 診療情報の提供を拒み得る場合

 ○  医療従事者等は、診療情報の提供が次に掲げる事由に該当する場合には、診療情報の提供の全部又は一部を提供しないことができる。
(1)  診療情報の提供が、第三者の利益を害するおそれがあるとき
(2)  診療情報の提供が、患者本人の心身の状況を著しく損なうおそれがあるとき
<(1)に該当することが想定され得る事例>
 ・  患者の状況等について、家族や患者の関係者が医療従事者に情報提供を行っている場合に、これらの者の同意を得ずに患者自身に当該情報を提供することにより、患者と家族や患者の関係者との人間関係が悪化するなど、これらの者の利益を害するおそれがある場合
<(2)に該当することが想定され得る事例>
 ・  症状や予後、治療経過等について患者に対して十分な説明をしたとしても、患者本人に重大な心理的影響を与え、その後の治療効果等に悪影響を及ぼす場合
 個々の事例への適用については個別具体的に慎重に判断することが必要である。

 

とあります。現在院長は起訴拘留中ですので、カルテを開示したことに伴い、8に示すような事態を招いた場合、医師ではない私が対応することは不可能です。よってカルテの開示を求められる患者様については、院長が社会にでてから、個別に対応させていただきたく存じますので、何卒ご理解のほどお願い申し上げます。