マグダラのマリアのほうかな

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20代のときに、20以上年上のおじさんと付き合っていた。

今では、顔も名前も覚えていないのだけど

別れるときに

「君は、年下と結婚して子供を産んで、少しは主婦もする

だろうけど、いずれ年増のいい女になって、ぼくたちのところに帰ってくるだろう」

と言われたことはなぜか覚えていた。

 

そのとおりになった。こんなはずじゃなかったのだが。

 

「加納みよ、になったよ。」

と言ったら

「待ってたよ。戻ってくると思ってた。名取の事業所?

大丈夫だよ。みよちゃんなら。男5人ぐらいだませば

なんとかなるでしょ」

と東女の同級生に言われた。

 

44歳になってみて、年増のいい女になれたかどうかはわからないけど、同年代とかちょっと上のおじさんたちは

加納みよに興味はあるけど、

「パワーがすごすぎて、受け止めきれません。ビビッて

タチません」

とタジタジなので、皆さん安パイである。いろいろ教わりながら

名取の福祉事業所を再興しようとしている。ランチとお茶とディナー、全部違うおじさんに会っています。

 

普通にみたら、撤退のタイミングなのだ。余計なことはやらず

お金も体力もつかわないようにして、傷を小さくして

静かにしておくべきだと、賢い大人たちが教えてくれた。

夫の逮捕で心身ボロボロだったので、賢い大人の助言は

受け入れたほうがいいんだろうと思ったのだが、

死にたくなった。たぶん私、名取の物件を手放したら

借金は完済できるだろうけど、生きていけない。

 

やりたい仕事があって、名取を選んで、会社と診療所

たちあげた。選挙も出た。私は仕事バカなので

仕事手放すと、何も残らないのだ。

 

当面マグダラのマリアでいいと思う。罪深い女でも

長生きすれば、最後は帳尻があうことになっている。

聖書では。

 

では今日も、いってきます♪