文/佐藤公子
眞子さま「破談決意」か
眞子さまが「婚約破棄」を決断した——。その第一報は『女性自身』2020年9月8日号だ。それによれば眞子さまは、所属されている東京大学総合研究博物館のHPに定期的に寄せているコラムの中に「兄妹愛の尊さ」をにじませるエピソードを書いていたという。小室圭さんへの愛を捨て、将来の天皇である悠仁さまのサポートを決意された文章に違いない、と解釈された。
「多くの皇室ジャーナリストは『コラムひとつで考えすぎ』と判断しているようです。ですが、たかがコラム、されどコラムです。たとえば天皇皇后両陛下が毎年発表される御製・御歌はその時の心境を反映したものとして、週刊誌記者のみならず皇室研究者もこれを研究の対象とします。
有名なところでは、1986年の終戦記念日に詠まれた昭和天皇の御製『この年の この日もまた 靖国の みやしろのことに うれいはふかし』は、昭和天皇が靖国の何を憂いていたのかについて解釈が論争になっています。今回の眞子さまの意味深なコラムも、今後、解釈をめぐり議論が深められていくでしょう」(皇室ジャーナリスト)
思えば今年1月16日の「歌会始の儀」で眞子さまが詠われた「望月に月の兎が棲まふかと思ふ心を持ちつぎゆかな」は、婚約記者会見で眞子さまを「月」にたとえた小室圭さんへの想いが込められていると解釈された。
眞子さまに心境の変化か
眞子さまのコラムひとつで「婚約破棄」を想定するのは、いささか拙速すぎるきらいもある。だが、8月後半になってから、眞子さまの心境に変化があったのではないかと推測する関係者は多い。
「第一に、眞子さまの生活リズムが改善されています。以前は深夜未明に起きられ昼間は寝ていることが多かったのですが、ここのところは規則正しい睡眠時間を守られているようです。また、過日、久しぶりにご家族の前に姿を現され、家族会議が行われました。何か心境の変化があり、ご家族に打ち明けたのではないでしょうか?」(宮内庁職員)
また別の関係者は、このごろの秋篠宮家の状況を次のように語る。
「8月18日に秋篠宮家宛に大きな荷物が届きました。宮邸まで持っていくと、なんと眞子さまが発注されたフィットネスバイクとのこと。一時は外に出たくないとまで眞子さまは呟かれていたと聞き及んでいますが、心境の変化があったのでしょう、そろそろ公務が恋しいのかもしれません。眞子さまが元気になられ、正しい道を歩みになり、末永く皇室に残ることを願っております」(赤坂御用地警備員)
また眞子さまのさる友人も「この前、まこりん(註:眞子さまのあだ名)からLINEがあってびっくりしました。コロナが収まったら女子会を開こうって。小室さんとのことで落ち込んでいると思っていましたが、元気そうで安心しました」と語る。
この10月・11月には、父殿下の“立皇嗣の礼”が挙行され、その後、眞子さまは“お気持ち”を発表する予定になっている。本来ならばプレッシャーのかかるこの時期であるが、逆に元気ということは、なにか「ふっきれた」ものがあったのかもしれない。先の赤坂御用地の警備員も「眞子さまの表情が明るくなった」と語る。
小室圭さんの動きに注目
しかし仮に眞子さまが「婚約破棄」を決断されたとして、どのようなプロセスがとられるのか? 皇室制度に詳しい、元宮内庁職員の小内誠一さんに話を伺った。
「人権が制限される皇室といえども、本人が『結婚したくない』と言えば、その時点で縁談は解消となるでしょう。前例として、1917年(大正6年)ごろに起きた久邇宮婚約破棄事件が参考になります。天皇からご裁可が下りていながら、当事者である久邇宮朝融王が一方的に婚約を破棄しました。なので眞子さまが同じことを実行することは現実問題として考えられます。
ただし道義的にどうなのかという声はあります。我々国民の通例として、一方的な婚約破棄に対しては損害賠償請求権が生じます。もちろん皇室側の立場としては、“ご裁可=婚約内定”で、“納采の儀=婚約決定”ですので『婚約していない』と押し切ることも可能でしょう。ですが、記者会見までやって、ここまでズルズルと引きずっている以上、皇室側から一方的に破棄するとなると道義が立たないという見方もあります。加えて、佳代さんの一件は圭さんではなく、あくまで母親の問題だということも重要です。
もっとも皇族相手に訴訟というのは前代未聞で前例がありませんから、どうなるのかは私にもわかりません。「天皇には民事裁判権が及ばない」という最高裁判所の判例(1989年11月20日)がありますから、皇族を訴えても却下される可能性が高いと思います。
ですが、こじれた場合にリスクがあるのはむしろ皇室側で、大事にならず丸く話を収めるために、裏で小室家に解決金を渡すのではないでしょうか。先に紹介した久邇宮婚約破棄事件の時も、形式上、先方から婚約辞退を申し出させるために相当額の解決金が支払われましたので」(小内誠一さん)
だが、この問題を追い続けているベテラン皇室ジャーナリストは、訴訟リスクはあると指摘する。
「小室母子にとって眞子さまは最後の命綱です。ここまでイロイロと知れ渡ってしまっては、日本で安泰に過ごすことは難しい。万が一にも破談になったとすれば、動揺は計り知れません。必ずやあらゆる手段を講じてくるでしょう」(ベテラン皇室ジャーナリスト)
国民が願っていることは皇室の弥栄だ。眞子さまの幸せな笑顔を心待ちにしている。