ORICON STYLE

人生初の告白…

何もかも初めての経験でした。
人生初の待ち合わせ、彼女が現れた瞬間、周りを包む空気は、想像していたキラキラじゃなくてキラキラキラキラでした。
母親以外の女性とご飯を食べることも目を合わす事も、目の前で両手でほおづえをつく君に顔をのぞき込まれたことも全て初めてでした。

もう心奪われっぱなしで、デートの日から頭の中でラブソングが鳴り止まないのです。

早く次のデートの約束がしたくて、電話をかけました。彼女はなかなかバイトやら友達付き合いで忙しい人でした。予定があいません。くじけずに誘いの電話をしました。彼女はとても忙しいみたいで電話にも出れない様子でした。

次の日になれば、返ってくるさと布団に入り、朝を迎えました。寝ずに待った甲斐もなく、着信履歴を穴が空くほど見ても、そこに彼女の名前はありません。何度かけても携帯はプルプルプルとしか言ってくれません。

叶わない恋だったんです。

でも幸せでだったじゃないか。
フラれたわけじゃないし、又、あきらめて思い出にすればいいんだ。
そう思おうとしても、ムリだったのです。遠くから見て好きだっただけの昔とは違い、一度でもデートして会話してしまうと、もう心は彼女でいっぱいでした。

TVや雑誌で告白すれば、上手くいってもダメでもきっぱりと心に決着がつけられると言っていたのを思い出しました。
恥ずかしくても、みっともなくて良いこの心のモヤモヤを振り払うにために付き合うためではなく、あきらめるために人生初の告白をする事を決めました。

「好きです。」
人生で一番の勇気を振りしぼった瞬間です。
「ありがとう。うれしい」
やさしい笑顔で、真剣に答えてくれる彼女を目の前にすると、あきらめるために告白をしたのに、もしかしたらなんて考えていました。

「でも・・・」
その言葉の後が出たら、決まって答えはNOです。
こうして、初めての失恋を味わうことになるのです。
失恋は、予想していた恥ずかしさや惨めさなんかではなく、心に“重り”をかけらたれたような辛さがあるだけでした。
清々しく心に決着なんてつきません。もう好きでいてはダメなんだと考える側から、やっぱりまだ大好きという感情が押し寄せてくるのです。泣いたりしたってどうにもなんない位、心はグチャグチャになるばかりと知りました。
ただ、まだその時は、この失恋が序の口だという事を知りませんでした。

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監督・脚本・主演/村上健志

Vol.1
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Vol.2
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Vol.3
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Vol.4
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プロフィール

村上健志(むらかみ けんじ)

1980年12月8日生まれ、茨城県出身。B型。
2005年に相方の亘健太郎と共にフルーツポンチ結成。独特のナルシストキャラで人気を博すも、近年はあまりの運動神経の悪さから“ヒザ神”(※走る際にヒザが曲がらないことから由来)の称号を授かり、本人の意図しないところでブレイク中。

PROFILE

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