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旬を駅まで送り出し、私は矢代の実家へ向かった。
航大の朝食もお世話になるし、早めに行って片付けをしようと思ったからだ。
それに、やっぱり一目航大を見ておきたかった。
「おはようございます」
実家の玄関に入り、声を掛けると楓花さんと花梨ちゃんが顔を出してくれた。
「おはよう、杏ちゃん。上がって」
「あっ、杏ちゃんだ!遊んで~」
幼稚園の制服姿の花梨ちゃんに手を引っ張られ、家へ上がる。
「すみません、昨夜は航大が遅くに…」
「私、花梨と21時には寝る習慣だから、知らないのよ。さっき居てることに気付いたの。ラグビー仲間と飲み会だったんだって?相変わらず仲いいわよね~」
楓花さんと話ながら長い廊下を歩き、ダイニングへ。
お義父さんがまだ新聞片手に朝食を食べていた。
「お義父さん、おはようございます」
私の挨拶に新聞をおろして、
「おはよう。いつもご苦労さん」
と声を掛けてくれた。
「おはよう、杏ちゃん」
「おはようございます。お義母さん、すみません、お世話になって」
ダイニングテーブルを片付ける義母とも挨拶を交わす。
「いいのよ。あの子、朝食ほとんど食べなかったのよ。パン嫌いだったっけ?」
「パンが嫌いなわけでは…。いつも朝食はご飯なので…」
「あら、面倒な子ね」
義母はそう言って笑いながらキッチンへ。
「杏ちゃん、遊ぼ?」
花梨ちゃんに手を引っ張られて聞かれた。
「あっ、うん。朝食の片付けしてからね」
花梨ちゃんは私の言葉に頷き、準備しておくと居間へ駆けて行った。
楓花さんと義父が話をしているのを横目に、私はキッチンの義母の元へ。
義母は食洗機に洗い物を入れていた。
「お義母さん、私、します」
「ありがとう。助かるわ」
シンクにある食器を食洗機に入れていく。
「昨夜は、航大さん遅かったですか?」
「…それが24時前には寝てたから知らないのよ。朝起きたらお玄関に靴があって、あの子部屋で寝てたのよ」
「そうだったんですね…」
「はじめ泥棒かと思って身構えたわよ。まぁ泥棒はお玄関で靴は脱がないわよね」
義母はそう言って笑いながら残り物を冷蔵庫へ仕舞っていく。
私は食洗機に入らなかった分の洗い物を手洗いし、お義母さんに他の用事がないか聞いた。
「ありがとう、もういいわよ。航大の顔見てらっしゃないな」
そうすすめられて、花梨ちゃんのいる居間へ行く前に、航大の部屋へ向かった。
部屋の扉が半開きになっていて、航大と義父の声が聞こえる。
「―自社の営業が出来ないで社長になんかなれんぞ」
「わかってるよ。だからって、なんでマツイ部長を降格させて俺なんですか。あの人は来年で定年でしょ?それからでよくないですか?」
「マツイは長く部長職に就け過ぎた。ここ辺りで若いお前に引き継いで現場を引き締めたい」
「俺なんかが就いてみんな就いてくるわけない」
「そんな弱気でどうする」
入るに入れない雰囲気で、扉の前で立ち止まってしまった。
「いいか?この人事が覆ることはない」
義父はそう言って、部屋から出てきた。
私に気付いて、私の肩を義父は軽く叩き、航大の元へ行くよう促された。
私は義父の背中を見送り、ノックして部屋に入る。
「…航大」
呼び掛けたけど航大はデスクの椅子に腰掛けたままこちらを見ない。
また、ナイーブ航大になっている様子。
私は航大に近付く。
「…悪いけど、そっとしておいてくれ」
今は近づいてくれるなのオーラが放たれていた。
「…お義母様に相談してみる?」
「……」
「マツイ部長って、航大とあまり相性良くない方よね?お義父さんそれは知ってるの?――」
「杏!!」
遮るように大きな声で呼ばれた。
「今は、一人になりたい」
そう言われてしまい、今は刺激しない方がいいと私は部屋を出た。
今のところ航大はヒーローじゃないよね。 真のヒーローの登場を望みます。
早くに親になってしまって、そんな時に元カノに再会してやけぼっくいみたいになっちゃったのかな?そして、そそのかされてしまったのかな。理由はなんであれ後悔すればいい
ところで、のんの旦那は鳥羽先輩じゃないかと、勝手に予想してるんですけど…。ぴぐさ~ん、どうなんですか😂
航大に救いがないなら、バイバイして➰👋😃私はまだ見ぬ「鳥羽先輩」に期待してるんですけど。航大が憧れる人が杏の救いになったら気分がいいから😆
元カノ(過去)は美化されやすいよね。上手く行かなくて別れた理由がある筈なのに。男って本当にロマンチストよね💢男は別保存、女は上書き保存とは言ったもんだ
実家の両親とかも、ほんとは杏ちゃんの敵じゃないよね。航大と影でグルになって杏ちゃんを陥れようとしてないよね💀💦
→元カノはそんな航大の本質を知ってて隙に漬け込んだんだ。貴方は昔から変わらない、本当の貴方を理解出来るのは私しか居ない、慰めてあげると囁き悪女の罠にまんまと墜ちたか。奥さんじゃ支えられないと囁いたか
航大も実家の跡取りとしての期待とプレッシャーの中で育って来たことは分かる。自営業という弱音を吐き出せない環境も理解出来る。だから見栄を張って生きて来たんだろう。本当は強くない自分を騙し騙し。
大体いつもは「元に戻って幸せになってほしい!」と思いますが、今回は“秋”のような人が現れて幸せになって、そして航大にはものすごく後悔して欲しい…と願ってしまう(⌯︎˃̶᷄ᗝ˂̶̥᷅⌯︎)
理想の男、父になろうと無理してたのかなぁ。でも元カノと不倫なんて完全に現実逃避、、
プレッシャーが大きい時に不倫しやすいと聞いたことがある。昔の彼女と不倫というのは、昔の責任のなかった頃の自分に戻りたい願望の現れなのかも。
恭ちゃんや蛍くんがめちゃ優しい男子やったから、このいけすかん航大ってのがどんなやつなんか想像つかない。実はいい男でしただったらいいんだけど。
航大さん 夫婦の寝室でも本当の弱音は吐き出せてなかったという事なのかな😰だからって浮気も不倫も絶対にダメだけど… 親族経営って難しいですよね😥
頼りになりそうな女性を求めてしまったんだろうか……
今までないタイプのヒーロー(?)ですね😵毎回タイプを変えてくるのが凄いことです!または、杏ちゃんにニューヒーロー現れるとの伏線かな?ものすごく楽しみです。寝不足頑張ります😆
なんか、旬君の方がしっかりしてる!航大、子供すぎる!
そりゃ、やましくて顔なんて合わせられないよね。
航大さんのこと、まだよくわからないなーすごく悪いひとって感じもしないし、何か大きな訳があるのかなー???
航大って ヘタレの自己中❗
こんなにも純粋に心配してるのに、裏切った後だなんて‥😖