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自分の左手を見ると、腕に点滴が繋がれている。
それを見て、自分が病院の患者用ガウンを着ていることに気付いた。
私の服…スマホは!?
「楓花さん!!私のスマホは…!?」
スマホの中身をもし消されたりしたら…
まだ全部読んでない。
証拠も失ってしまう。
「あぁ…それなら、衣類や荷物と一緒に看護師さんがさっき持ってきてくれて…」
楓花さんはベッドサイドの棚の扉を開けてガサガサと探す。
「あれっ、おかしいな……。あっ、航大か。スマホは貴重品になるからって救急の看護師さんから先に返して貰ったんだわ…」
楓花さんの言葉に私は動揺した。
「…杏ちゃん?」
もし、中身を見られてあの動画の存在を知られたら絶対消される。
私がそれを残していると知ったら、航大は自分のスマホの記録も消すかもしれない。
「大丈夫!?顔色悪いけど。看護師さん呼ぶ?」
「楓花さん、スマホ…」
「えっ?大丈夫よ、航大が持ってると思うから」
それが問題なんだと喉元まで出て止めた。
楓花さんは昔から私のことを可愛がってくれている。
頼りがいがあるお義姉さんだ。
だけど…
航大とは血の繋がった姉弟。
真実を話したところで、どう反応するかわからない。
自分の中に居る冷静な自分が、早まるなと言っている。
「杏ちゃん…何かあるの?」
「えっ…」
「ほら、クリスマスの時期にディズニーランドに行った時も様子がおかしかったでしょ?今年は花梨を連れてってくれたじゃない?」
…あっ
「あの時も随分ほっそりして無理に明るくしてるようにも感じたから…」
「あっ…いえ…」
何て誤魔化そう。
話した方がいい?
でも…
ガラガラガラッ―
病室のスライドドアが開いて、航大とお母さんが入ってきた。
「あっ、航大」
楓花さんが声を掛ける。
「休憩室に居たわ」
お義母さんが教えてくれた。
「航大、杏ちゃんのスマホは?」
楓花さんが尋ねると、航大はパンツの後ろポケットから出して楓花さんに渡した。
やっぱり航大が持っていた。
楓花さんは私の手に握らせてくれる。
電源は落ちていた。
今、ここで確認するわけにはいかない。
枕元に置く。
「杏ちゃん、使わないの?大丈夫よ、病室でも使えるから」
楓花さんにそう言われたけれど、
「あっ…側にないと不安で。旬から掛かってくるかもって思って」
言って罪悪感を持つ。
旬を言い訳にしてしまった。
「あっ、充電器いるよね。売店で買っといた方がいいよね」
楓花さんがそう言ったけれど、
「明日の朝には退院だから必要ないだろ」
と航大が溜め息混じりに言う。
「えっ?こんな状態なのに退院出来るの!?」
楓花さんは驚いていた。
「近くのクリニックに点滴に通うようにすればいいってさ」
ホッとした気持ちはあった。
家を空けるのは不安だったから。
「なら、旬ちゃんと今夜はうちに泊まりなさい」
「いや、家の方が落ち着くから家に帰るよ。旬だけ泊めてやって?」
義母と航大の会話に不安が過る。
もしかしたら、航大は“のん”の所に行ってしまうかもしれない。
「バカ言わないのよ。今は旬ちゃんのケアも考えなさい。お父さんが一緒に居た方がいいわよ。アンタも泊まりなさい」
楓花さんの言葉に、
「そうね。旬ちゃん、うちでは遠慮したりするから、航大が居た方がいいわ」
と義母も同調してくれて、航大は渋々頷いた。
航大は杏の事、憎くんでるの?
浮気相手に夢中になってたとしても…ここまで冷たい態度って何でだろう?杏ちゃんの事を凄く嫌ってる様にしか見えない…💦
泣けてくる。息子ちゃんがんばったよ。あーもう旦那に天罰を‼️
何か航大の変わり身がが余りにも酷すぎて、呪いを込めて藁人形打ちたくなるわっ(>_<)のんに何か吹き込まれてるのか、こちらの姿が本来の航大なのかもう分からない~😣結婚している身には辛さ半端ないよ~😣
航大にメールの存在を知られたら…って思ってるってことは航大が簡単に杏のスマホの中身を見れる立場にあるってことだよね…。ロック掛けたほうがいいよ!消されてない事を祈る!
なんかもうどうでもいい感じがする…家族も仕事も全部捨てるつもりなのかな…
充電無くて消せなかったらのならいいけど
消してそうだけど相手特定できてるし落ち着いてー本当読んでて辛い😭
心臓がバクバク、ヒヤヒヤ 。子供さえも興味ないの?父親も放棄するの?そこまで変貌するってなに??
ずっとあるこの違和感の正体はなんだろう!? ここまで非道になれるものかな。
伝えたほうがいいよ😭 スマホ スマホと言っていると 杏ちゃんが 浮気とか疑われちゃうよ😭
携帯ロックかけてなかったのかな?証拠を削除されてないと良いのだけど…
うーっ🙈💦消されてたら📱どうしようっ💦