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朝食をダイニングテーブルに用意し、航大と向かい合わせで座りながら朝食を頂く。
「旨っ」
お味噌汁を口にして航大が言ってくれた。
航大が私の作った食事を食べた時のリアクションが好き。
私は両親が共働きだった為、割と幼い時から料理を作っていた。
何にも身に付けてはいなかったけれど、料理の腕だけは自信があった。
「杏の卵焼きって、何でこんなにフワフワなの?」
「だし巻き卵だからじゃない?」
「お袋のはカチカチだったけど…。あれはあれで味はあるけど」
「お義母さんのは出汁入れてないと思うよ」
義母は自他ともに認める料理が不得意。
だけど矢代の会社でしっかり働いている。
私は、義母が不得意な家事を手伝っていた。
実家と会社は、この家から車で15分ほど離れた距離にある。
この自宅は、3年前に航大の両親が建ててくれた。
名義は航大だけど、支払ったのは航大の両親。
それまでは、航大の実家のすぐ側のマンションに住んでいた。
家は私達の好きなように注文させてくれた。
友達の言葉を借りれば“こんな幸せな玉の輿はない”。
確かに航大は、普通の一般家庭で育った私と若干の金銭感覚の違いはあった。
だけど、別に贅沢三昧ではなかったし、良いものを長く使う性格だった。
良いものだから、買うときはそれなりの値段がして怯む一般庶民の私。
10年経って、やっとその感覚を受け入れられるようになっていた。
朝食を済ませて、航大は仕事へ行く準備。
私は片付けをしていた。
「杏、一緒に乗ってく?」
「ごめん。今日は寝坊しちゃったから洗濯済ませてなくて…それ済ませてから自分で運転して行くね」
「あっ、そうか…」
航大はネクタイを締めながら、キッチンで片付けをする私に近寄る。
そして後ろから抱き締めてくれた。
「もう、動きづらいから」
照れ隠しでそう言いながらもやっぱり嬉しい。
朝食の残り物をラップする。
「杏のこのプニプニ感がたまらない」
後ろからしっかり抱き締められて二の腕を揉まれる。
「ちょっと!それ貶してる?」
「貶してない貶してない。マジで癒される」
「プニプニで悪かったわね」
「失くさないでね、この二の腕」
「絶対ダイエットする」
私の発言に航大は笑って、私を解放する。
「無理なダイエットは身体に悪いぞ~」
私を航大の方に向かせて、彼は言った。
「だって、デブって言った」
「言ってないよ。二の腕がプニプニだって言ったの」
「一緒だからっ!」
航大は笑って私を抱き締める。
「健康が一番ですから」
彼はそう言ってまた笑った。
そして、私に軽くキスをした。
「行ってきますのキス?」
聞いてみると、
「いや、それは玄関で」
と言ってまたキスをした。
「愛してるよ」
囁くように耳元で言ってくれた。
幸せだなと実感する。
奥さんが料理上手で注文住宅とかも同じですね。あと義実家が金持ち設定もw
何か怖い😢
何処に落とし穴があるんだろう…
良いものを長く大切に使う人。🍎🍏の恭ちゃんもそうでした。物を大切にする人は人も大切にする人のはず。何が事情があると思いたい
このまま、別れてしまうの?
不倫脳の怖さからくる態度の豹変なのかな?信じたくない。何か事情があると思いたい。子供までいるのに‼️哀しすぎます。😭😭😭
初摘み読んで、こっちきたから心臓が痛い😭💔
こんな幸せな日々から急に離婚を突き付けるような旦那さんには思えないのに‥手放すと決めたのは別に好きな人が出来たというのが本当の理由なのか‥また別の理由があるのか‥
一体何があったんだー!ツライ(;o;)
結婚10年経って子供がいても、二の腕がプニプニでも、こんなに愛情深い日々を送っていたのに(´;ω;`)ウゥゥ彼に何が起きたのだろうか...
こんなに甘かった二人に、一体何がおきたのだろう?