取り調べの録音・録画導入以上の“改革”?
留置施設も様変わりしそうだ。相部屋は極力避け、留置者には毎日の検温とマスクも義務付ける。
「物議を醸しそうなのは捜査に関わる部分です。聞き込み捜査はインターホン越しを推奨。さすがに容疑者の取り調べは対面ですが、参考人についてはなんと電話が基本になりました。室内での取り調べや建物の捜索にしても、容疑者の逃走に注意しながら換気のために窓を開けるという調子ですから、取り調べの録音・録画導入以上の“改革”かもしれません」(同前)
ガイドラインでは搬送中の事故の当事者に救急車内で10分間、事情聴取をしただけで警察官がコロナに感染したとみられる事例にも触れられており、警視庁にとってコロナ対策が喫緊の課題であったことも窺える。
捜査関係者は「8月13日、ホストの恐喝容疑を裏付けるため歌舞伎町のホストクラブを家宅捜索した際、防護服で突入したが、これもガイドラインに沿ったもの。だいぶ捜査の風景も変わりそうで、慣れるまで大変だ」と不安がる。
アプリを使い、ビデオ通話で取り調べ――という日が来るのも、案外遠くはないかもしれない。