【動画あり】世代超え「ありがとう」 としまえん94年の歴史に幕
2020年8月31日 22時23分
1926年に開業した東京都練馬区の遊園地「としまえん」が31日、閉園した。94年の歴史に幕を閉じたこの日も家族連れやカップルなど多くの人が来園。世代をまたいで愛された遊園地らしく、幅広い年齢層の客が訪れ、別れを惜しんだ。
最後の営業日も園のシンボルで世界最古級の回転木馬「カルーセルエルドラド」には長蛇の列ができた。練馬区の会社員田中美穂さん(52)は、昨年公開の映画「としまえん」にエキストラで出演。撮影時に何度も乗ったが「それでも飽きない」とこの日も1時間半待って乗った。今後エルドラドは解体、保管される予定で「別の遊園地で復活してほしい」と願った。
午後8時半からのセレモニーで運営会社の依田龍也社長が「94年の長きにわたり、としまえんを愛してくれてありがとうございました」とあいさつした後、照明に照らされたエルドラドが客を乗せずに約1分間の最終運転。木馬が停止し照明が消されると、周辺を埋め尽くした多くの来園者から「エルドラド、ありがとう」という声と拍手が鳴り響いた。閉園時刻の午後9時を過ぎても数100人が園内に残り、記念撮影をするなど別れを惜しんだ。
幼いころから数え切れないくらい来園したという杉並区の会社員岡本杏奈さん(28)は「1番大好きな乗り物だった。最後の瞬間に立ち会えて良かった」と涙ぐみ、「多くの人に愛された遊園地だった」と話した。
としまえん跡地の大半は東京都が買収し、防災機能を備えた公園を整備する。人気映画「ハリー・ポッター」のテーマパークの建設計画も進んでおり、2023年前半に開業する予定。 (西川正志)
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