確かに、同社は過去に自社買い疑惑が報じられたことがある。それは2010年、エイベックスに所属する男女混合ユニット・AAAのシングル「逢いたい理由」と、3人組ユニット・いきものがかりの「ありがとう」の発売日がバッティングしたときのことだ。
「AAAの楽曲を作曲したのは、音楽プロデューサーの小室哲哉氏です。当時、小室氏は著作権譲渡をめぐる詐欺罪で有罪判決を受けており、『逢いたい理由』は復帰第1作目だった。そんなことから、松浦氏はTwitterで『TKの復活をオリコン 1位にしてあげたい。ライバルは小室さんにお世話になったはずのメーカーのアーティスト』などと発言し、サポートする姿勢を見せていました」(同)
松浦氏はいきものがかりの名前こそ出さなかったが、彼らが所属するレコード会社は小室氏がTM NETWORK時代に所属していた「エピックレコードジャパン」である。そのため、“ライバル”が誰を指していたかは明らかだろう。実際、いきものがかりの所属事務所・キューブの北牧裕幸社長は、自身のTwitterで「大人気ないなぁ(笑)。とても上場会社のトップの発言とは思えない」と発言。混戦が予想されたランキング争いは、AAAがオリコン週間ランキングで1位を獲得し、いきものがかりは2位という結果に終わった。
「しかし、北牧社長はこれに異を唱え、Twitterで『無理やり社員に買い取りに走らせ、1位を取った』と、エイベックスがCDの“自社買い”をしていたとして告発。このツイートはすぐに削除されましたが、週間発表直前、オリコンのデイリーランキング発表でAAAのCDの売り上げ枚数が3倍近くまではね上がっていたり、週間発表の後、2位のいきものがかりがオリコンデイリーランキングで上位をキープしているのに、1位のAAAがあっという間に17位までランクを落としたりと、不自然さが残ったのも事実です」(同)