日本国民は絶望するしかない
ところが現実は、「立憲民主党枝野幸男」である。日本国民は絶望するしかないではないか。
枝野氏とその徒党は勘違いしている。自分たちが安倍自民党より人気が無いのは、数が少ないからだ。野党を糾合して数合わせをすれば、自分たちに人気が出るに違いないと。最近も数合わせに邁進している。
この人たちは決して、自分たちの過去の悪行が許されていないとも思わないし、かつての民主党政権は正しいことをしたと信じ切っている。だから、今の自分たちのやっていることが間違っているなどと考えない。
そもそも、国民は何を求めているのか。第一に自民党に代わる、真っ当な野党である。魅力ある党首でなければならない。枝野氏やその徒党が魅力ある党首足りうるのか。第二に、「せめて景気を回復してくれ」との渇望である。コロナ禍で、特に飲食・サービス・観光といった産業は地獄絵図である。この人たちだけで日本の3割を占める。
こうした時勢で、枝野氏と取り巻きは「消費減税」を拒否している。受け入れる姿勢を見せる時もイヤイヤだ。今この状況で与党が増税を言い出しているのに、何をためらっているのか?
その点、国民民主党の玉木雄一郎代表は「減税で一致できるか」と迫り、枝野氏の軍門に下る数合わせを拒否した。少数政党として茨の道を歩むとの決意だ。
減税派は、国会の中では少数派かもしれないが、国民の中では多数派だ。安倍枝野増税談合体制ではない選択肢が求められている。
憲政史研究家 ’73年、香川県生まれ。中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程修了。在学中より国士舘大学日本政教研究所非常勤職員を務め、’15年まで日本国憲法を教える。現在、「
倉山塾」塾長、ネット放送局「
チャンネルくらら」などを主宰し、大日本帝国憲法や日本近現代史、政治外交について積極的に言論活動を行っている。ベストセラーになった『
嘘だらけシリーズ』など著書多数。最新著書に『
13歳からの「くにまもり」』