「重症者数少ない」の落とし穴 4月緊急事態宣言前より深刻
この先みるみる増える可能性
6月末、1日に100人程度だった全国の感染者は7月になって急増。200人、300人、500人、1000人と増え続け、8月7日には1605人と過去最多を記録している。今や1000人超は珍しくなくなっている。
この7月以降の急増が重症者数に反映されるのは、8月以降だ。実際、直近の1週間を見ると、88人(4日)から162人(10日)へと倍近くになっている。
法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。
「数字を都合よく解釈したり、不都合な事実から目をそらすのは安倍政権の特徴ですが、コロナ対応でも同じことをやっている。経済優先で緊急事態宣言は再び出したくないし、『Go To トラベル』もこのまま続けたいという都合ありきの対応です。コロナの対応を論理的、科学的に説明できないから、国会や記者会見から逃げているのでしょう。しかし、重症者が増えるのは、国民の命に直結する問題です。これまでの調子でやってもらっては困ります」
しわ寄せは国民に回ってくる。