ボイスチェンジャーがないと話せない・親が死んでも葬儀屋への電話ができないひきこもり達 ~ネット配信者が仲介役に~

動画障害者ルポ

【原科さんの人生を見ることが外に出るきっかけとなることも】

リスナーたちは原科さんが配信の中で、ピッキングの仕事をしていると話すとその話を聞いて、同じような仕事を始めることもある。

 

原科さんがすき屋に行く姿を配信すると、すき屋に行ったりもする。

 

原科さんが体験している姿を配信で見ることが外に出るきっかけとなることも多い。

 

「自分自身が発達障害グレーゾーンなので、嫁さんとの密な関係に悩むことが多いんです」

 

原科さんはそういった関係の難しさについても飾ることなく、リスナーたちに話す。その話から、人とのコミュニケーションのヒントを得るリスナーも多い。

 

「職業体験の配信などは、シナリオがあるから作り物だと言われますね。仕事をしている姿を配信するのだから当然、打ち合わせが必要になってきますよね。そういったものは嫌いますね」

 

リスナーたちは原科さんの人生や体験を、配信で見ることで勇気やヒントをもらっている。そこに説得力があるのは、映し出されるのが原科さんの偽らざる人生であり、作り物ではないからだ。作り物・シナリオがあるものにはリアリティがないのだ。

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