「よしさん」の放送によって
大きく変化する当事者の気持ち
10月1日の放送では、当連載の『日本初の「町田市保健所方式」でわかった64歳までの「引きこもり」は20世帯に1世帯!?』を取り上げ、「見知らぬ保健所の職員が訪問してきたら会う?」というアンケートを実施。23%が「はい」と答えた。
意外にも多くの人が、保健所の職員に会えるという結果に驚く。
これが「よしさんの放送に出演した保健所の職員が訪問してきたら会うか?」と尋ねると、「はい」は2倍の45.4%に跳ね上がる。
支援者や大学教員などが何度、家庭訪問しても、なかなか当事者に会えない現実を考えると、ネット放送と保健所職員の組み合わせは有効なのではないかと思えてくる。
「何回アンケートとっても、ほぼ同じようなデータが出ます。だから分母は低いかもしれませんが、何度も取り続けていると、精度は高まってくると思います」
同じように、引きこもり本人かどうかを尋ねると、ほぼ50%~60%の高い割合で「はい」と答えるという。
また「強引に家から引き出してほしいか?」と尋ねると、毎回0%。ところが「よしさんなら引き出してほしいか?」と聞くと、16~17%で推移するというデータも興味深い。
9月24日には、同世代の「50代のひきこもりですか」という問いも立てた。すると、17.6%が50代という結果に。そして「将来は自殺すると思う」は、45.4%に上った。
「当人たちが僕の放送を観に来てくれる。何かできるはずです」
そう原科さんはコメントで訴える。
思いを口に出すことができれば、何かが変わるかもしれない。
アンケートでは、いじめられた経験を聞くと、毎回ほぼ100%近いという。