療養費は自己負担 コロナ「2類相当」見直しで生まれる弊害
政府は秋以降の感染拡大に備え、「指定感染症」に指定している新型コロナウイルス感染症の運用を見直す方針だ。
現在、感染症はエボラ出血熱などの1類から、季節性インフルエンザなどの5類に分類されている。新型コロナは正式には分類されていないが、実質、入院治療が原則の「2類相当」として扱われている。感染防止のために無症状者や軽症者も含めて陽性者は隔離措置が取られ、入院費は国費で負担している。つまりタダで入院・治療を受けられるわけだ。
ところが政府は、新型コロナを「2類相当」扱いしている現在の運用を見直そうとしている。見直しが現実化すれば、無症状者や軽症者は入院せず、自宅などで療養することになる。政府関係者は「重症患者に重点的に対応していくため」と、もっともらしい説明をしているが、目的がカネなのはミエミエだ。