道重さゆみと快スキンケア「今のわたしが一番きれい」

30年間生きてきた私の「しっかり歩んできた可愛さ」

「劣化という言葉は私にはない。常にピークなんです。だから、今までで今日がいちばん可愛い」。アイドルグループ「モーニング娘。」のＯＧ、道重さゆみさんのこの発言には、多くの反響が寄せられた。本人は「ますます気合が入ります」と喜びつつ、少し戸惑ったところもあるようだ。

「正直私からしたら、いつもとあまり変わらない発言なんです。15年以上、一貫して“私可愛い”と言い続けてきて、ときには『女が嫌いな女ランキング』に入ったこともありました。それが今は、似たような発言をしても好意的な意見をいただいたり、女性にも共感してもらえることが増えました。思わずブレそうになった瞬間もあったけれど、信念を曲げずに“自分可愛い”を貫いてきてよかったなと思います」

　3人きょうだいの末っ子に生まれ、親からも近所の人からも「可愛い」と愛でられて育った。褒め言葉を素直に受け取り、中学１年生で“可愛い人たちが集まる”「モーニング娘。」のオーディションに応募。いざグループに入ってみると、可愛いだけでなく歌もダンスも上手な先輩たちの中に埋もれた。

「あの子のほうが顔小さいし歌がうまい、立ち位置がいい……とか。もともと嫉妬しやすい性格なので、ラジオでもよく愚痴ってました。じゃあ私には何ができるだろうと、得意なことを探したり、表情を研究したり必死でした。自分に納得できるように、日々どうにか自信を持てる方向に持っていく。自分に可愛いと言い聞かせることも、その一環です」

　朝起きて一番に鏡に向かって「よし、今日も可愛いぞ！」と声をかける儀式は、当時から長年一日も欠かさず続けている。「調子が悪くて鏡を見たくないような日も、眉がうまく描けた、髪型がいい感じ、三面鏡で見て後ろ姿が可愛いなど、どこかしら可愛いポイントを見つけてから家を出るようにしています。私がいちばん可愛い瞬間は、帰宅してお風呂に入る前。むくみが取れてスッキリしているし、ヘアメイクしてから時間がたったときのほうが無造作で案外いい。今、撮影してくれればいいのに！ってなりますね（笑）」

　周囲からもっとキャラを出すようにアドバイスされつつも、自分の色が見つからずにもがいていた時期のこと。本番前に鏡に向かって“今日も可愛い！”と気合を入れているところを先輩に見られ、ステージで“さゆが、鏡の前で変なこと言ってた”といじられて大ウケしたことが転機になった。

「面白いと思ってもらえるなら、これからはキャラとして全面に出していこうと決めました」
　
リーダーとして、自信がない後輩を励ますときにも、この経験が活きた。「人それぞれ長所が違うから、自分の得意分野、好きなところを伸ばして、頑張ってアピールしていこう！と伝えていました。当時の後輩には10個くらい年が離れた子もいたんですけど、可愛いねと褒めたら、いやいや〜と謙遜するんです。そう返されると、え、本当に可愛いのに！って言ってました。私は、人に可愛いって言ってもらえたときは、やったー、うれしい！って受け入れてます（笑）」

　最近は、10代や20代とは違う「30年間生きてきた可愛さ」へとアップグレード中。「若い可愛さだけじゃなくて、しっかり歩んできた可愛さもある。何もしないところからいきなり私可愛いと思うのは難しいけれど、すっぴんでも自信が持てるように心地よいスキンケアでじっくりお手入れしたり、お化粧を研究したり、お菓子を食べるのを我慢したり。私の場合、本当はうつ伏せが落ち着くけど、むくまないように仰向けで寝ることもそう。未来の自分のために今日頑張る小さな積み重ねで、いつだってキラキラ可愛くなれると信じているんです」