香川の日本酒の選び方 酒匠がポイントを詳しく解説
酒匠・緋田和美さんに、香川の日本酒を選ぶときのポイントを3つ教えてもらいました。香川県ならではの日本酒の特徴を知って、お酒選びに役立ててくださいね。
さっぱりか、重めかを見抜いて選ぶ
鮨ひろ季 女将・酒匠・名誉唎酒師・日本酒学講師・きき酒マイスター
日本酒には、さっぱりとした味わいのものもあれば、重く重厚感があるものもあります。ワンポイントさえ覚えてしまうとかんたんに日本酒の味わいやタイプがわかります。
それは、醸造アルコール添加タイプか、純米タイプかということ。醸造アルコール添加タイプは、切れ味がよくすっきりとさわやかです。純米タイプは米由来の旨味とふくよかな味わいを楽しめます。
どうやって純米か、醸造アルコール添加タイプかを見分けるのかはかんたんです。名前に「純米」があるかないか。純米、純米吟醸、純米大吟醸に明記されている「純米」です。醸造アルコール添加タイプは、本醸造、吟醸、大吟醸と「純米」がついていません。これだけで味わいのタイプを見分けられます。
川鶴酒造『川鶴 讃岐くらうでぃ 本醸造』
甘酸っぱい味わいの低アルコール酒。醸造アルコールが添加されている本醸造タイプで、甘口ながらすっきりと飲める。
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鮨ひろ季 女将・酒匠・名誉唎酒師・日本酒学講師・きき酒マイスター
香川県などの四国地方では、燗酒(かんざけ)にしておいしい濃厚な日本酒がそろっており、冬だけではなく夏にも楽しめる燗酒向きの日本酒が多くあります。
香川県の日本酒を楽しむなら、燗酒にしておいしい日本酒を選んでみるのもひとつの方法です。味わいの濃い食事にとても合います。その地方のお料理と合わせてみるのも選び方のひとつとしていいでしょう。
丸尾酒造『悦凱陣 純米酒 無濾過生 オオセト 30BY』
燗にするとよりいっそう米の旨味が味わえます。
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鮨ひろ季 女将・酒匠・名誉唎酒師・日本酒学講師・きき酒マイスター
日本酒は酒米専用品種という米があります。そのなかでも日本酒好きの方のあいだで有名な「山田錦」というお米があります。山田錦は日本中に流通しており、さまざまな銘柄で飲むことができます。
それに対して、香川県には香川県を中心に栽培されている「オオセト」「さぬきよいまい」という酒米専用品種があります。せっかくですから、ぜひこのニ種を使用したオール香川県産酒を選んでみてください。
西野金陵『金陵月白(げっぱく)吟醸』
食前酒や食後酒として、ワイングラスで楽しみたいフルーティーな吟醸酒。
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ここまで紹介した香川の日本酒の選び方のポイントをふまえて、酒匠・緋田和美さんに選んでもらったおすすめ商品を紹介します。ぜひ緋田さんおすすめの香川の地酒を味わってみてくださいね。
丸尾酒造『悦凱陣 純米酒 無濾過生 オオセト 30BY』
出典:Amazon
蔵元 | 丸尾酒造 |
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原材料 | 米(オオセト)、米こうじ |
精米歩合 | 60% |
日本酒度 | +13 |
酸度 | 1.7 |
アルコール度数 | 18~19% |
容量 | 720ml、1,800ml |
川鶴酒造『川鶴 讃岐くらうでぃ 本醸造』
出典:Amazon
蔵元 | 川鶴酒造 |
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原材料 | 米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール |
精米歩合 | 70% |
日本酒度 | -70 |
酸度 | 5.0 |
アルコール度数 | 6% |
容量 | 720ml、1,800ml |
アルコール度数が低いキュートな日本酒
川鶴酒造の「讃岐くらうでぃ」の特徴はなんと言っても、アルコール度数が6度で低アルコールということ。通常の日本酒のアルコール度数は15~18度ですから、これはもうカクテル類としてスイスイと飲めてしまうかわいさいっぱいの日本酒です。白こうじという珍しいこうじを使用しているため少し酸味が強く、「甘酸っぱい」味わい。
とくに、女性に飲んでいただきたい日本酒ですが、男性にも食前酒としてお楽しみいただきたいほどさわやかでインパクト大! ぜひ、テーブル日本酒として有意義な時間を「川鶴 讃岐くらうでぃ」と一緒に過ごしてみてください。
森國酒造『MORIKUNI ふわふわ。純米吟醸酒』
出典:Amazon
蔵元 | 森國酒造 |
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原材料 | 米(広島県産千本錦)、米こうじ |
精米歩合 | 55% |
日本酒度 | +3 |
酸度 | 1.6 |
アルコール度数 | 17% |
容量 | 100ml、300ml、720ml、1,800ml |
綾菊酒造『純米吟醸酒 国重』
出典:楽天市場
蔵元 | 綾菊酒造 |
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原材料 | 米(香川県産オオセト)、米こうじ |
精米歩合 | 50% |
日本酒度 | ±0 |
酸度 | - |
アルコール度数 | 15% |
容量 | 300ml、720ml、1,800ml |
西野金陵『金陵月白(げっぱく)吟醸』
出典:Amazon
蔵元 | 西野金陵 |
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原材料 | 米(オオセト)、米こうじ、醸造アルコール |
精米歩合 | 58% |
日本酒度 | +2.5 |
酸度 | - |
アルコール度数 | 15~16%未満 |
容量 | 300ml、720ml、1,800ml |
「香川の日本酒」のおすすめ商品の比較一覧表
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鮨ひろ季 女将・酒匠・名誉唎酒師・日本酒学講師・きき酒マイスター
日本酒は本来、食事と合わせて楽しむためのお酒です。しかし、最近は香りが華やかでフルーティな日本酒も多くあります。そんなおいしい日本酒は、キリッと冷やして食後酒として楽しむのもよいかもしれません。飲む用途に合わせて、華やかなもの、食事向けの穏やかなものとふたつに分けてから選んでみると、より豊かな時間を楽しめるでしょう。
また、日本酒は封を開けても冷蔵庫に保管していればすぐに劣化することはありません。何本か選んで購入し、少しづついろんな種類を楽しむこともできます。保存するうえで肝心なのは、直射日光などの光に当てず、高温を避けること。このふたつを守るだけで長く楽しめます。ぜひ、いろんな日本酒にチャレンジしてみてくださいね。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(制作協力:結城助助、掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
※2020/02/07 コンテンツを追加・修正しました(マイナビおすすめナビ編集部 花島優史 )
2003年に鮨屋を北海道函館市で開業しました。 開業と同時に日本酒の勉強を始め、2008年に唎酒師の資格を取得。 3年後に上位資格の酒匠、日本酒学講師を取得。全国の酒蔵も巡る。 現在では新聞社で日本酒講師を務め日本酒の啓もう活動をしています。 他にも、趣味が高じてお菓子教室も開いています。飲む事、食べることが趣味の一つです。