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2015.07.09: サイト内リンクの修正、Windows7での操作手順に追記。
2015.02.01: 初出
Windows 10 / 8.1 / 7 / Vista には、多くのIT系サイトや個人ブログで無効設定が強く推奨されている残念な機能があります。インターネットが極端に遅いと感じる場合は、ぜひ試してみましょう。
はじめに
このページは、NIC(ネットワーク・インターフェース・カード) のSNP設定を無効にする手順について解説しています。
SNP とは。
「Scalable Networking Pack」の略。ネットワークを最適化する機能・・・といいたい所ですが、多くのIT系サイトや個人ブログで、無効設定が強く推奨されているチョット残念な機能です。
(無効を推奨する他サイトの参考リンクは、ページ下段にあります)
事前準備
以下の手順を行う前に、NIC(ネットワーク・インターフェース・カード/LANカードのこと) のドライバを最新の状態にしておきましょう。
確認する内容
コマンドプロンプトを起動し、
「netsh int tcp show global」
と入力する。
※管理者権限のコマンドプロンプトを起動しましょう。
(次項の無効化操作で管理者権限が必要になります)
▲クリックで拡大
※ 画像はWindows 7のものです。8.1 や 10 では表示される項目が少し異なります
----------------------------------------------
Receive-Side Scaling 状態 : enabled
Chimney オフロード状態 : automatic
NetDMA 状態 :enabled
----------------------------------------------
この上記の3項目は、ハードウェア側が対応していない場合は、無意味である上、対応したハードを搭載している場合も問題を起こしやすく、ほとんどのPC環境で無効設定にした方が良い結果が得られます。
設定を無効にする方法(Windows 10 / 8.1 / 8 / 7 の場合)
コマンドプロンプトで、以下のコマンドを入力します。
※コマンドプロンプトは管理者権限が必要です。
- Receive-Side Scaling(RSS)の無効化
「netsh int tcp set global rss=disabled」
※通信に極端な障害が発生していない場合や、効果を感じられない場合は、enabledでも良いかもしれません。 - TCP Chimney オフロード の無効化
「netsh int tcp set global chimney=disabled」
※Windows 10 では未サポート。設定不要 - NetDMA(Network Direct Memory Access)の無効化
「netsh int tcp set global netdma=disabled」
※Windows 10 / 8.1 / 8 では未サポート。設定不要
設定を行った後は、念のため PCを再起動しておきましょう。
※ TCP Chimney オフロードと NetDMA については、弊害が大きかったためか Windows 8.1~10 では実装されなくなっています。
設定を無効にする方法(Windows 7の場合)
※この手順は、上項目のコマンドプロンプトで操作した場合は不要かもしれません?
regeditを起動して、以下のレジストリを書き換える(値が無い場合は作成する)
値の場所
「HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\Tcpip\Parameters」
設定する値
名前: EnableTCPA
種類: REG_DWORD
値: 0 (無効)
設定終了後、PCを再起動する。
設定を無効にする方法 (Vistaの場合その1)
まず以下の更新プログラムを適用する
(KB967224) Windows Server 2008 または Windows Vista を実行しているコンピューター上の TCP/IP のグローバルパラメーターを変更するのには、netsh コマンドを使用すると、レジストリ内のいくつかの TCP/IP パラメーターに不適切な値に変更されます。
パッチ適用後、管理者権限のコマンドプロンプトで以下を実行する。
- Receive-Side Scaling(RSS)の無効化
「netsh int tcp set global rss=disabled」
※通信に極端な障害が発生していない場合や、効果を感じられない場合は、enabledでも良いかもしれません。 - TCP Chimney オフロード の無効化
※Vistaの場合、通常は無効になっているので不要。
「netsh int tcp set global chimney=disabled」 - ※NetDMA の無効化はレジストリから行う
(次項目で解説)
設定を無効にする方法 (Vistaの場合その2)
regeditを起動して、以下のレジストリを書き換える
値の場所
「HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\Tcpip\Parameters」
- Receive-Side Scaling
※コマンドプロンプトで操作した場合は不要- 値の名前: EnableRSS
値の種類: REG_DWORD
値: 1 (有効) 0 (無効)
- 値の名前: EnableRSS
- TCP Chimney オフロード
※コマンドプロンプトで操作した場合は不要
- 値の名前: EnableTCPChimney
値の種類: REG_DWORD
値: 1 (有効) 0 (無効)
- 値の名前: EnableTCPChimney
- NetDMA
- 値の名前: EnableTCPA
値の種類: REG_DWORD
値: 1 (有効) 0 (無効)
- 値の名前: EnableTCPA
設定終了後、PCの再起動を行う。
手順の紹介は、以上で終了です。