韓国人外交官によるわいせつ行為・セクハラ(性的嫌がらせ)被害者であるニュージーランド人W氏が今回の件に関する康京和(カン・ギョンファ)韓国外交部長官の謝罪声明に対して、「韓国外交部は過ちを認めながら、肝心の被害者への謝罪はただの一言もなかった」と強い不快感を表したことが25日、分かった。
W氏の今回の事件の代理人は同日、本紙に送った電子メールで、「W氏は24日、康京和長官が謝罪したという知らせを聞いて期待を持って探してみた。しかし、謝罪の内容を見てから非常に怒った(so angry)」と伝えた。また、「康京和長官は青瓦台からしっ責を受けて国民に公に謝罪をしながら、今回の事件の当事者であり、被害犠牲者は謝罪の対象から外した。このような謝罪行動を見せた康京和長官は実に不愉快だ(disgusting)」と述べた。W氏側がセクハラ疑惑の渦中にある韓国人外交官A氏ではなく、康京和長官に対してこのような強い表現を使って不快感を表わしたのは初めてのことだ。
事実、康京和長官が24日、プレスリリースの形で配布した200字詰め原稿用紙5枚分の謝罪声明文には、「被害者」に対する言及がない。その代わりに「韓国政府の外交的負担として作用しただけではなく、国民にご心配をおかけして申し訳ない」とだけ書かれていた。2017年末、駐ニュージーランド韓国公館で発生したセクハラ事件がきちんと処理されず、約2年後に外交問題になったことに対してだけ謝罪したものだ。その一方で、康京和長官はこの謝罪文で「青瓦台から『事件発生初期から電話による首脳会談に至るまで外交部の対応過程に問題があった』という調査結果を通知された」と明らかにした。韓国外交部の初期対応に関連する過ちの代表的な例としては、2017年末のセクハラ事件発生時、韓国外交部が同じ建物で働いている加害者と被害者をすぐに引き離す措置をしなかった点が挙げられている。