「灘五郷」を訪ねました<後編> 若手が語る灘の今と未来。各蔵おすすめ銘柄にも注目!
都道府県別日本酒生産量第1位の兵庫県を支えてきた「灘五郷(なだごごう)」の探訪後編。前編では、阪神地方の海岸地域に広がるこの生産地の酒造りの特徴や魅力をレポートしました。今回はフードジャーナリストの里井真由美さんをゲストに迎え、未来を担う若手のみなさんに「灘の酒」の魅力と課題やおすすめ銘柄について語っていただきました。
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左/特別純米酒 「実楽(じつらく)山田錦」
兵庫県三木市吉川町の実楽地域で栽培された高品質の山田錦100%。精米歩合70%とあまり磨かないことで米本来の旨味を最大限演出。生酛造りによるキレの良さも感じられます。
里井「きめ細かい口当たりですが、コクにふくらみもあり燗にしても美味しいでしょうね」
右/「SHUSHU」
くせがなく飲みやすい純米酒で、食事が進むタイプ。麹の量を増やすことで酒の美味さを失わずに10.5度の低アルコール度を実現。女性が手に取りやすいボトルも評判です。
里井「軽めですがしっかり米の旨味のあるお酒。SNS映えするルックスが最高です」
日本盛
左/純米吟醸酒 「惣花(そうはな)」
通常の吟醸酒は60%のところ、55%と大吟醸酒に近い精米歩合。さらに純米のふくよかさも重なりバランスの取れた味わいは、1世紀以上も日本のハレの日を彩ってきたのです。
里井「辛口でなく旨口。王道の美味しさで、からすみや牡蠣に合わせたいと思いました」
右/「生原酒」 ボトル缶(本醸造・純米吟醸・大吟醸)
鮮度と飲み方にこだわったボトル缶は飲み切りサイズ3種。味と香りの違いが分かるよう口は広く取られています。造りたての美味しさからも日本酒の原点を理解できる生原酒。
里井「本醸造はコク、純米吟醸はフルーティ、大吟醸は華やか。違いが明確にわかりますね」