私の中の「女の子」

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夫が逮捕されてから3週間、ろくに食べられなかったので

体重10キロ減。そしてとうとうふらついたり、息があがるように

なり、 なにより運転中の集中力が落ちた。

「子ども二人養って、借金返さなきゃいけないのに、私まで

交通刑務所に入るようなことになっちゃいけない!」

と思い、独りで焼肉屋さんにいって、焼肉定食を注文した。

肉が6キレでてきた。最初の2切れで胸がいっぱいになったけど

「流し込んででも、食べてやる」

と腹括って、完食した。食べられたことが嬉しかった。

 

夫と出会ってから10年間、夫のことがとにかく好きで

夫中心、夫のために身も心も捧げる日々を送ってきたが

片思いだったことが判明。それが私にとっての夫逮捕。

私と娘のことが大切なら、京都にはいっていないでしょう

からね。

 

世の中には、夫が逮捕されても無罪を信じて闘い

実刑確定しても、出所を待つ奥さんもいる。すごい

なあと思う。私にはとても無理。マスコミ対応も

銀行との折衝も残務整理も、お詫び行脚も

新規事業の営業もわけなくできるけど

「女の子」の私は、愛する人の言葉ひとつ、行動一つで

あっけなく死を選びかねないほど脆いのだから。

 

気を抜くと、つい夫を想い、ぽろぽろ泣いてしまう私に

わずか6歳の次女が言ったのだ。

「もうパパのことは、考えちゃだめだよ。もうすぐ旧姓

になるんでしょ。旧姓になったら、キラキラの40代だよ。」

失恋の傷は、新しい恋で癒すしかないことを

わずか6歳の女児ですら、知っているのだ。

 

にもかかわらず

離婚準備中の私に、少なくない声として寄せられるのは

「恋愛なんて考えるな。子どものことだけ考えていきろ」

というもの。離婚して独身になるのに、なんで恋愛する

なと言われるのか、さっぱりわからなかったのだが

よくよく聞いてみると、逮捕によって経済力を失くした

愉一から、別の経済力ある男性にのりかえようとして

いるように、見られているようだ。

 

私は愉一が好きだから結婚したのであって、経済力

と結婚したわけじゃないけどな。てか、開業資金出して

保証人になってあげ、アンペイドワークをすべてひき

うけて支えてきたたのは、私のほうなのに。ほんと

世の中の一部の批判したいひとたちって、意味不明です。

 

今日は、親切なおじさんが食事に連れて行ってくれるというので

中華をごちそうになった。女子大生のころ、親切なおじさんがわんさかいたものだが、未亡人も同様だということを、最近知った。エビチリとマーボー豆腐を食べた。

子どもたちは、気合入れて化粧した私を

「キラキラの40代だね~」

「お泊まりはだめだよ~」

と送りだしてくれた。

もちろんまだ離婚は成立していないので、どなたとも一線は超えていません。(実話です)