他人のクレジットカードを不正に名義変更して入手し使用したとして、警視庁組織犯罪対策特別捜査隊は20日、中国籍の大学院生、閔睿容疑者(26)=東京都豊島区高田3=と韓朋●(くさかんむりに内)容疑者(24)=同=を詐欺などの疑いで逮捕した。
警視庁によると、2人が使用したクレジットカードは何者かがカード会社のウェブサイトに不正にログインして得たもの。実際の利用者の氏名や住所変更を勝手に申請し、架空の人物名義で新たにカードを発行して送付させた。
昨年9月以降、同じカード会社で80人以上の名義が変更され、計約2000万円分の不正使用があったとみられ、警視庁は中国の犯罪グループが絡んだ組織的な詐欺事件とみて詳しく調べる。
閔容疑者らはインターネット上で知り合った指示役の男に従い、カードの不正使用でたばこや家電を購入して指定の住所に配達するなどしており、購入品などに応じて報酬を得ていた。今年5~7月、約20回のカード利用で計470万円分を購入し、計50万円以上の報酬を得ていた。
2人は「新型コロナで大学がリモート授業になり(自由な)時間ができた。小遣い稼ぎでやった」と容疑を認めているという。
逮捕容疑は氏名不詳者と共謀の上、クレジットカード会社のウェブサイトに不正にログインし、会員情報の氏名や住所を改変し架空の人物名義のカードを発行させて入手し、5月12日、東京都新宿区のコンビニエンスストアで加熱式たばこ(計約6万1000円相当)をだまし取るなどした疑い。