国家記録院と国立中央図書館、北東アジア歴史財団は、光復節(独立)75周年を迎え、日帝強占期(日本の植民地時代)の記録の中でもきちんと究明されていなかった児童や女性の強制動員に関する記録と、これを扇動するための新聞記事や文献などを公開した。
国家記録院が13日に公開した資料によると、小学生から大学生まで朝鮮内の労働現場から強制動員された「学徒動員」の内容が含まれた学籍簿と、女性に対する強制動員を示す看護婦関連名簿などがある。 特に、「中学生学籍簿」には国民勤労報国隊に動員された生徒名簿があるが、彼らは卒業後、第一線に派遣された部隊の軍人・軍属名簿である「留守名簿」や「供託書」などでも名前が見られる。
国家記録院は「朝鮮総督府が学生生徒たちを労働力と兵力の源泉と認識したことを立証する具体的事例だ。これまで学生生徒と看護婦の動員に関する研究はあったものの、実際の人物と動員内容が記載された名簿が公開されたのは珍しい」と評価した。同記録は予約した人に限り、国立中央図書館で観覧できる。
国立中央図書館は、朝鮮総督府図書館から移管された図書や新聞、雑誌など約30万点を所蔵しているが、今回の展示のために児童や女性、防空(演習への)動員と関連した資料を厳選した」と述べた。公開された資料によると、日帝は朝鮮の子どもたちを「産業戦士」と呼んで動員し、中学生たちが鉱山や工場などに動員された実態が新聞で報道された。
女性に関しては、日帝は女性看護婦たちを「白衣の天使」と宣伝し、侵略戦争の第一線に彼女たちを動員したことがうかがえる。日帝はこのため、京城(キョンソン)と清津(チョンジン)の病院に看護婦養成班を設置した。当時の「毎日新報」などで、日帝は看護婦として動員した女性たちに、日本軍の神風(特攻隊)のような心構えを求めたという。
国家記録院のイ・ソヨン院長は「昨年から関連機関が共同で協力を活発に進めており、今回の各機関の記録物公開は初期段階にすぎない」とし、「今後、学界とともに強制動員研究の基盤を拡大していく」と述べた。これらの機関は「各機関レベルでとどまっていた日帝強占期の強制動員に対する記録分析、データベース(DB)の構築など、関連事業と研究を共同で進める」方針を明らかにした。
一方、日本軍「慰安婦」被害者メモリアルデーの14日を迎え、国内外に散在している日本軍「慰安婦」関連資料を体系的に収集・整理したデジタル資料保存所「アーカイブ814」が開館する。8月14日は1991年に日本軍「慰安婦」被害者の故金学順さんが被害を初めて公の場で証言した日で、2018年に国家記念日に指定された。
女性家族部傘下の日本軍「慰安婦」問題研究所が開館した「アーカイブ814」(www.archive814.or.kr)では、日本政府の公文書171件や裁判資料18件、日本軍「慰安婦」運動資料17件、国際機関や国際社会の資料34件、国内外の決議案や日本政府の見解関連資料283件、マスコミ資料3件を含め、計526件のデジタル記録を見ることができる。