【8月16日 AFP】英国は新型コロナウイルス感染拡大の新たな防止策として、自主隔離を免除する国・地域のリストからフランス、オランダ、マルタなどの6か国を除外すると決定した。これを受けて15日からは、6か国からの入国者に自主隔離が義務付けられている。

 この除外決定は13日に発表され、15日午前4時(日本時間正午)の規則変更前には英国への帰国を図る人々の間で、航空便や鉄道、フェリーのチケット争奪戦が繰り広げられた。

 規則変更後は、免除リストから除外された6か国からの入国者全員に14日間の自主隔離が義務付けられた。スペインやベルギーなどからの入国者は既に、自主隔離の対象となっていた。

 フランス人大学生のアントワーヌさん(23)は、休暇を途中で切り上げて、大学がある英南西部ブリストル(Bristol)に戻ることを決めた。国際高速列車ユーロスター(Eurostar)でロンドンのセントパンクラス(St Pancras)駅に到着したアントワーヌさんは、「大学近くの小さなカフェでウエーターをしており、家で14日間待機するのは無理だ」と話した。

 新型コロナウイルスの感染第2波が、欧州大陸でのさらなる混乱と経済的打撃を招くと警戒されている。

 フランスでは1日当たりの新規感染者数が4日連続で2500人超を記録。15日には3000人超と、5月のロックダウン(都市封鎖)解除開始以降最多となった。フランスは英国の自主隔離義務付けの動きを受けて「相互的措置」を取る方針を示しており、休暇中の仏人旅行者も近く厳しい選択を迫られることとなる。(c)AFP / Joe JACKSON with AFP bureaus