大阪府の重症者が過去最多70人に 15日、新規感染151人

関西
大阪
社会・くらし
2020/8/15 18:00 (2020/8/15 23:04更新)

大阪府は15日、新型コロナウイルスの重症者が前日より6人増え、70人になったと発表した。「第1波」のピークを上回り、過去最多となった。この日、新たに確認された感染者は151人。新規感染者数が100人以上になるのは12日間連続だ。新たな死者は確認されなかった。

府内の重症患者数は急増している。5日時点で30人だったが、10日間で倍以上になった。東京都は15日時点で23人で、大阪が大きく上回っている。府内の重症者数はこれまで、国の緊急事態宣言が発令されていた4月19~21日に記録した65人が最多だった。

重症患者用の病床確保数(188床)に対する使用率は37.2%と、4月30日(37.6%)以来の高水準となった。感染状況を判断する府の独自基準「大阪モデル」では、同使用率が70%を超えると非常事態を意味する「赤信号」に切り替わる。

重症患者が増える背景には高齢者への感染拡大がある。70代以上の感染者は7月には124人だったが、8月は15日時点で340人と大幅に上回っている。15日は、クラスター(感染者集団)が発生したとみられる大阪府泉大津市の高齢者施設などで70代以上の感染者が計23人確認された。多くは軽症または無症状だが、府の担当者は「高齢者は後々重症化するケースも多い」と警戒を強める。

15日に確認された新規感染者151人のうち、感染経路が分からないのは88人で、58%を占めた。PCR検査などを2014件(陰性確認分は除く)実施し、陽性率は7.5%。府内の累計感染者は6698人となった。

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