朝鮮日報

【寄稿】文在寅政権の軟性ファシズム

民主主義に反する民主化運動勢力…二分法・陰謀論で支持層結集、大衆の同意に基づく現代ファシズム…目覚めている市民は対抗すべき

 ファシズムには不変の枠組みがある。ファシズムは固定された理念ではなく、権力が作動する方式だからだ。左右のイデオロギーを超え、民族主義、一党独裁、大衆動員、指導者崇拝を駆使する全体主義がすなわちファシズムだ。ファシストは法治主義と自由主義をあざ笑い、善悪の二分法で敵を抹殺しようとする。例えば、文在寅政権は国会を一党独裁の舞台にした。多数による専制を悪用し、野党と司法を手なづけた。政権不正にメスを入れた尹錫悦(ユン・ソクヨル)検察総長率いる検察を無力化し、脱原発政策の監査発表を控えた崔在亨(チェ・ジェヒョン)監査院長に圧力を加えた。ファシズムの「指導者原理」が民主共和国の骨組みである三権分立を揺るがし、権力のけん制とバランスを崩壊させる。

 「全ての時代はそれぞれのファシズムを持っている」--。行政、立法、司法の掌握と同時に、文在寅政権は検察、高位公職者犯罪捜査処(公捜処)、中国式公安警察を手にしたファシズムの道を疾走する。しかし、ファシズムに対抗する生活政治の誕生で我々は瞬間瞬間に新たに生まれ変わっている。文在寅政権の不動産失政を糾弾する一般人の平和的な靴投げデモは市民の覚醒の象徴だ。総選挙圧勝後、文在寅政権によるファシズムの100日間の暴走に対し、市民は政権支持率暴落で応じた。怒る世論の前に長期政権を目論む文在寅政権は落ちるところまで一気に落ちている。ファシズムと戦う市民が発言と行動の主体として生まれ変わっている。暗闇の時代には「考える庶民」でなければ暮らしていけない。

尹平重(ユン・ピョンジュン)韓神大教授(政治哲学)

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