さてさて、新型コロナウイルスの感染拡大で、
イベント系の撮影が中止になったり、VPの制作進行が滞ったりと、
自分にも様々な影響が出ている。
早く収束して、通常運行に戻ってほしい。
閑話休題。
自分らの仕事でよくある撮影案件として「発表会」がある。
市民会館などで行われることも多い。
出演者たちが大きな舞台の上で、
赤や青や緑に彩られたホリゾントの前で踊ったりする。
人間からの見た目は華やかでとてもいい感じだ。
しかし・・・
ビデオ撮影となると、この色鮮やかなホリゾントは
人物の顔を暗く写してしまう原因にもなりかねない。
フロントからの明かりが人物にしっかり当たっていれば良いが、
そうでない場合はホリゾントの光量に負けてしまい顔が暗くなる。
ビデオのラチチュードが狭いという理由からなのだが、
視聴する素人さんにとってはそんなことは関係なく、
「映像が暗い」という悪い印象になってしまうものだ。
舞台に限らず、照明条件が良くない環境では同じことが起こる。
logやRAWで撮影しておき、
後からグレーディングするということも選択肢に入るのだが、
現実的に2~4時間のプログラムを
データ量の大きいlogやRAWで収録するのは、
バックアップを含めて考えると非常に厳しい。
そこで、AVCHDやXAVC-Sで撮って、
後から「明るく見せる」ということを考えてみたい。
先にはっきり書いておくが、「正しいグレーディング」ではなく、
「明るく見せる」という、ある意味邪道な方法だ。
お前それ間違ってるよ!
基礎から勉強しろよバカ!
という厳しい意見も想定内だけれども、「明るくなった!」と、
主催者からの評価が上々だったのでその方法を書いておく。
(顔を見せることができないので後ろ向きの画像を使用)
編集ソフト:EDIUS Pro8
フィルター:プライマリーカラーコレクション
①露出のみ
露出の数値を上げただけのもの。
明るくはなるがコントラストも強くなるのでキツい印象。


②露出+ガンマ
先にガンマを100まで上げてから露出を調整。
サチュレーションを少し上げ、カーブで暗部を引き締めている。


改めてウェーブフォームで比較してみると・・・
ガンマ0(=①露出のみ)
ガンマ100(=②露出+ガンマ)

露出のみで明るくしようと試みた方は、
110%で白のクリップが始まっている。
一方、ガンマで中間部を持ち上げている方は、
110%に到達している部分はあるものの少し余裕がある。
映像を明るくするためには「輝度」と「コントラスト」で調整。
そう思っている人も多いのではないだろうか。
こんな事を書いている自分も、最近までそう思い込んでいた。
撮影素材の顔が暗くて困っている人は、
プライマリーカラーコレクションをいじってみると
自分なりの発見があるかもしれない。
【重要】
この方向は正しい調整方法ではない。
素人ウケというか、クレーム回避策程度に考えてほしい。
---2020.3.13 追記---
ガンマを上げる(暗部を上げる)というのは間違いではない。
ということを映像信号に詳しい人にDAVICS2で教えてもらった。
今回の記事は安心して使っていいテクニックに格上げ!
と、してもいいだろう。
posted by fukuda at 15:13| 群馬 ☔|
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