「帰る」を英語で言いたい時、あなたは何と言いますか?「帰る」には、「come back」「go back」「get back」「be back」などを思い付く方が多いかと思います。また、動詞の「back」を使うという人もいるでしょう。では、それらの違いは知っていますか?実は、これらには、微妙な違いがあるのです。「come back」「go back」「get back」「be back」の使い方と、動詞の「back」の使い方を、例文で学びましょう。
目次
come back(帰る、帰ってくる)
Aki came back to Japan last month. (アキは先月日本に帰ってきました。)
I'll drop by the client's office and I'll come back around noon. (クライアントさんの事務所にちょっと立ち寄って、正午頃に帰ってきます。)
My husband often works overtime and comes back home late. (主人はしょっちゅう残業して遅く帰って来るの。)
「come back(帰る、帰ってくる)」は、「(話し手、または聞き手が今いるA地点から見て、今いるA地点へ)帰る、帰ってくる」という意味です。帰る人、または帰ってくる人が誰かは問いません。「come(来る)」という動詞は、「(話し手または聞き手が今いる地点から見て)来る、行く」という意味で、それに副詞の「back(後方へ、戻って)」が付くと「come back(帰る)」になります。
▲話し手が今いるA地点から見て、今いるA地点へ帰る、帰ってくる状態の図
▲聞き手が今いるA地点から見て、今いるA地点へ)帰る、帰ってくる状態の図
二つ目の例文「I'll drop by the client's office and I'll come back around noon. (クライアントさんの事務所にちょっと立ち寄って、正午頃に帰ってきます。)」は、電話で会社の人と話しているか、または会社内で話しているイメージ。話し手、または聞き手がいる会社という地点から見て帰ってくるという意味なので、「come back(帰る)」を使います。「drop off」は「立ち寄る」という意味です。
そして、三つ目の例文は、「My husband often works overtime and comes back home late. (主人はしょっちゅう残業して遅く帰ってくるの。)」は、妻が夫の帰宅が遅い事を話しています。この会話での地点は家。家という地点から見て家に帰る話をしているので、「come back(帰る)」を使います。
go back(帰る)
▲話し手、聞き手共にA地点以外におり、A地点以外の地点から見て、A地点へ帰る状態の図
I'll go back to the States next spring. (来春アメリカに帰るつもりなんだ。)
Amy went back to the UK for Christmas. (エイミーはクリスマスにイギリスに帰りました。)
I have to go back home at 7. (7時には家に帰らなきゃ。)
「go back(帰る)」は、「(話し手、聞き手共にA地点以外におり、A地点以外の地点から見て、A地点へ)帰る、帰ってくる」という意味ですA地点以外の地点から見て、A地点へ)帰る、帰ってくる」という意味です。この場合、その会話が発生する時にどこにいるか、誰が帰る人かは問いません。
一つ目の例文「I'll go back to the States next spring. (来春アメリカに帰るつもりなんだ。)」は、今いるこの会話が発生している場所はアメリカではありません。アメリカ以外の場所から、アメリカへ帰る話をしています。「the States」とは、「the United States of America(アメリカ合衆国)」を短くしたもの。アメリカ人はよく自国の事を「the States」と呼びます。
二つ目の例文も、話し手も聞き手もイギリス以外の場所におり、また、話題になっているエイミーも、イギリス以外の場所からイギリスへ帰ったという話をしています。
三つ目の例文の会話は、家以外の場所にいる時に発生しており、家族以外の人、例えばその場に一緒にいる友人などに「7時には家に帰らなきゃ。」と言っているイメージです。
get back (帰る、帰って来る、戻る)
▲(今いる地点に関わらず)帰る状態の図
I got back to work at 2pm. (午後二時に仕事に戻って来ました。)
I need to get back home by 10pm. (10時までに家に帰らなきゃ。)
「get back(帰る、帰ってくる、戻る)」は、「(今いる地点に関わらず)帰る(その到着の瞬間)」を表します。つまり、どこから出発してどこに帰るのか、また、その会話がどこで発生しているのかに関わらず、その到着する時点を中心とした表現です。
一つ目の例文「I get back to work at 2pm.(午後二時に仕事に戻ってきました。)」は、どこか職場以外の場所にいて、そこから職場に戻ったイメージ。会話が発生している地点は、職場かもしれないし、家かもしれないし、友達同士で飲んでいる時に話しているかもしれません。会話が発生している地点には関係なく、ある場所へ帰り、到着する、その瞬間の事を表しています。
二つ目の例文「I need to get back home by 10pm. (午後10時までに家に帰らなきゃ。)」も、会話が発生した時に家以外の場所にいるのか、家にいるのかは、この文から知る事は出来ません。とにかく、ある場所から出発し、目的地である「家」に10時までに帰らないといけないという文になっています。
be back(帰る、戻って来る)
▲主語を強調して帰る、戻ってくる状態の図
I'll be back. (私は戻ってくるよ。)
He wasn't back in the office when Ms.Lopez called him. (ロペスさんが彼に電話をかけてきた時、彼はまだオフィスに戻っていなかった。)
「be back(帰る、戻ってくる)」は、「(話し手、または聞き手が今いる地点は関係なく、どこからどこへ向かうかも関係なく、主語を強調して)帰る、戻ってくる」というイメージです。
一つ目の例文「I'll be back. (私は戻ってくるよ。)」は、映画でも有名なセリフです。主語の「I(私)」を強調して言っています。この文で大事な点は、どこからどこに戻るか、この会話が発生しているのがどこかではなく、「私」が「戻ってくる」という点なのですね。
二つ目の例文「He wasn't back in the office when Ms.Lopez called him.(ロペスさんが彼に電話をかけてきた時、彼はまだオフィスに戻っていなかった。)」も同じで、どこからどこに戻るかはあまり関係なく、この会話が発生している場所の関係なく、強調したいのは、主語の「He」です。
back(バックする、後退する)
▲バックする、後退する状態の図
I backed my car into the garage. (ガレージに車をバックで入れた。)
Back off!(下がって!)
「帰る」「戻る」等と言いたい時に、間違えて動詞の「back(バックする、後退する)」を使う人がよくいますが、これは間違いです。日本語の「帰る」や「戻る」が動詞なので、「帰る」や「戻る」を言いたい時についつい動詞の「back」を使ってしまいますが、動詞の「back」の意味は、実は、「車をバックさせたり、歩く等して後退する」です。
一つ目の例文「I backed my car into the garage.(ガレージに車をバックして停めた。)」は、車をガレージにバックして入れています。「二つ目は、何らかの理由により後ろに下がって欲しい理由があって、「back off!(下がって!)」と言っています。
動詞の「back」には、「帰る、戻る、帰ってくる、戻ってくる」という意味は全く含まれていませんので、要注意です。また、「back off(下がる)」の様に、前置詞と一緒に使う句動詞も沢山あります。「back up (支援する、支持する、バックアップする)」「back down(引き下がる、撤回する)」、また、例文に出ている「back into(バックして~を入れる)」などがありますので、ついでに一緒に覚えましょう。
違いを覚えて日常会話に役立てよう
「come back」「go back」「get back」「be back」の微妙な意味の違いと、動詞の「back」との違い、ご理解頂けたでしょうか?ほんの少しの違いの様に見えますが、この様な少しの違いを少しずつ理解していくと、英語力もグッと伸びますし、どんどん英語が楽しくなってきます。よりナチュラルに「帰る」「戻る」と表現できる様に、是非メモを取り、例文を音読して、ご自身で練習して下さいね。
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